Trademark Appeal Case
称呼類似性:要部抽出の可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900119(T2007−900119/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5008564号商標(以下「本件商標」という。)は、「健康きれいサプリ」の文字を書してなり、平成18年3月27日に登録出願、第29類「ビタミン・ミネラル・ハーブ・油脂を主成分とする顆粒状・錠剤状・粉末状・ゲル状・カプセル状の加工食品」及び第30類「菓子及びパン,穀物を主成分とする顆粒状・錠剤状・粉末状・ゲル状・カプセル状の加工食品」を指定商品として、同年11月2日に登録査定され、同年12月8日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録第4635044号商標(以下「引用商標」という。)は、「キレイサプリ」の文字を標準文字で表してなり、平成14年3月14日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,豆,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく,たんぱくあるいはアミノ酸を主成分とする粉末状・顆粒状・タブレット状・丸薬状・ゲル状・ゼリー状・固形状の加工食品」を指定商品として、同15年1月10日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標は、「健康きれいサプリ」の文字を書してなるところ、その構成中の「健康」の文字部分は「身体の悪いところがなく心身すこやかなこと。」を意味する語であり、日常的に使用されている語でもあるから、食品を取り扱う業界においては商品の品質を誇称する語にすぎないと認識されている。また、いわゆる「健康食品」が多数市場に出回っていることは周知の事実である。
このように、「健康」の文字は、本件商標の指定商品である「健康食品」との関係においては識別力がまったくないか、極めて弱いものであるため、本件商標は「ケンコーキレイサプリ」の称呼のほか、「キレイサプリ」の称呼をも生じるものであるから、本件商標と引用商標とは称呼を同一とする商標である。
また、本件商標は、「ケンコーキレイサプリ」と10音よりなるものであり、一般的に冗長とみられる文字構成といえるから、簡易迅速を旨とする取引業界においては単なる品質の誇称とみられる「健康」部分を省略して、「きれいサプリ」の文字部分より、単に「キレイサプリ」と称呼されると考えるのが自然である。
してみれば、本件商標と引用商標とは、いずれも「キレイサプリ」の称呼を生ずるから、互いに称呼上類似する商標であり、その指定商品も同一または類似する商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、「健康きれいサプリ」の文字を書してなるところ、構成中の前段の「健康」の漢字が「身体の悪いところがなく心身すこやかなこと。」の意味を、中段の平仮名文字「きれい」が「美しいこと」の意味をそれぞれ有し、さらに、後段の片仮名文字「サプリ」がサプリメント(健康補助食品、栄養補助食品)の略を認識し、それぞれの「健康」、「きれい」及び「サプリ」の語自体が指定商品のいわゆる「健康食品」との関係では、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないか、若しくは極めて弱い語であるといえ、いずれの部分の語のみが自他商品識別標識としての機能を果たすとはいい難いものである。
しかし、本件商標は、上記のとおり、構成各文字が同大、等間隔で一体に極めてまとまりよく書されており、これより生ずるものと認められる「ケンコーキレイサプリ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、殊更本件商標の中間部と後段部の「きれいサプリ」の文字部分のみを抽出して認識しなければならないとする特段の事情は見いだせない。
そうとすれば、本件商標は、構成文字全体に相応して「ケンコーキレイサプリ」の称呼のみを生ずる一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
他方、引用商標は、「キレイサプリ」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「キレイサプリ」の称呼を生じるものである。そして、該文字は、特定の意味合いを有しないものであるから、一種の造語を表したものと認識し、理解されるとみるのが相当である。
そこで、本件商標から生ずる「ケンコーキレイサプリ」の称呼と引用商標から生ずる「キレイサプリ」の称呼とを比較すると、両者は、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分区別し得るものである。そして、両者は、外観においても明らかな差異があり、また、いずれも造語よりなるものであるから、観念においては比較できないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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