Trademark Appeal Case
商標称呼・外観の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900125(T2007−900125/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5008909号商標(以下「本件商標」という。)は、平成18年4月5日に登録出願され、「ミリプラ」の片仮名文字と「MIRIPLA」の欧文字とを二段に横書きしてなり、第5類「薬剤」を指定商品として、同年10月27日に登録査定され、同年12月8日に設定登録されたものである。
第2 登録異議申立ての理由の概要
1 引用商標
登録異議申立人の引用する登録第2001583号商標(以下「引用商標」という。)は、昭和60年11月15日に登録出願され、「ミルリーラ」の片仮名文字と「Milrila」の欧文字とを二段に横書きしてなり、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、同62年11月20日に設定登録され、その後、平成9年12月2日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
2 理由の要点
本件商標と引用商標とは、両者の態様に応じて、「ミリプラ」と「ミルリーラ」の称呼がそれぞれ生じるものである。
そして、両商標の称呼は、引用商標は第2音目に「ル」が挿入され、本件商標は第3音目に「プ」が挿入されている点で異なるが、第一音目が「ミ」、引用商標の第3音及び本件商標の第2音が「リ」、最終音が「ラ」である点で共通しているから、4音又は5音という短い音構成において共通する3音が全体に与える影響は大きいものである。
また、引用商標の第2音「ル」は、口を尖らせるようにすぼめてくぐもって発音される極めて聞き取りにくい音である。そして、「ル」を挟む前後の音「ミ」と「リ」は共に母音「イ」を共通にし、口を大きく横に引っ張りながら発音されるものであるから、「ミルリーラ」と連続して称呼する場合、「ル」は極めて発音しにくく、簡易迅速な取引の実情に鑑みると引用商標は「ル」を省略して「ミリーラ」のように発音されることも多いと思料され、かかる場合には、両商標の称呼の共通性は一段と高いといえる。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼上の差異によっては十分に区別することはできず、全体の語調・語感が相紛らわしい類似の商標である。
さらに、両商標は、片仮名部分の外観において、「ミ」「リ」「ラ」の3文字が共通しており、欧文字部分については7文字中6文字が共通している。
この点、引用商標においては冒頭の「M」以外の文字は小文字であり、本願商標がすべて大文字で構成されているが、大文字及び小文字の双方とも縦方向の一本線が特徴的に感得される文字で、大文字及び小文字の外観が相互によく似ている文字であるから、両商標は、その欧文字部分7文字中「M」「I(i)」「I(i)」「L(1)」の4文字について外観上相紛らわしい。
また、本件商標及び引用商標は共に、商品「薬剤」を指定しているため、商品は同一である。
さらに、商品「薬剤」は人の生命・健康に関わる商品であり、その取り違えや投薬ミスを防止すべく相互に合い紛らわしい商標を付することは避けるべきであるとする要請が他の商品に比べて高い。
以上より、称呼上相紛らわしく、需要者が両商標を取り違えることが十分に予想される両商標は、相互に類似する商標と解することが妥当であり、また本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と抵触するので、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
よって、本件商標の登録は、商標法第43条の2第1号により、取り消されるべきである。
第3 当審の判断
本件商標と引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、「ミリプラ」と「ミルリーラ」の称呼を生じるものである。
そして、本件商標より生じる「ミリプラ」の称呼と、引用商標より生じる「ミルリーラ」の称呼とを比較すると、両商標は、前者が4音に対し、後者が5音という短い音構成において、第2音の「リ」と「ル」、第3音の「プ」と「リ」、さらに、第4音において長音「ー」の有無という著しい差異を有するものであるから、全体の音調・音感が異なり称呼上互いに相紛れるおそれのないものである。
また、本件商標と引用商標は、前記した構成よりみて外観上区別し得るものであり、観念においては、いずれも造語よりなるものと理解されるものであるから比較することができない。
そうとすれば、両商標の指定商品が「薬剤」であることを考慮しても、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。