Trademark Appeal Case
アルファベット数字組合せの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−1378(T2006−1378/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類「電気泳動装置,電気泳動に用いるチップ・電極槽・毛細管・基材・ガラス板,理化学機械器具,測定機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電子計算機用プログラム,電子計算機,電気通信機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,耳栓,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,加工ガラス(建築用のものを除く。),アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,オゾン発生器,電解槽,検卵器,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,自動販売機,ガソリンステーション用装置,駐車場用硬貨作動式ゲート,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知器,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,潜水用機械器具,業務用テレビゲーム機,電動式扉自動開閉装置,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,計算尺,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を指定商品として、平成17年4月7日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、商品の品番・等級等を表示する符号・記号として一般に採択・使用されている数字『3』の前後に、同じく商品の品番・等級等を表示する符号・記号として一般に採択・使用されているアルファベット1字の『P』と『e』とを結合させて『P3e』と表してなるものであるから、これに接した取引者、需要者が商品の品番等を表示する符号・記号の一類型であると認識し、理解するにとどまるというのが相当であるため、きわめて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり「P3e」の文字を書してなるところ、構成中の「P」「3」「e」の3文字は、やや丸みを帯びた太文字で、それぞれわずかに、文字の角度及び高さを違えて書されているものの、その角度及び高さの違いはごくわずかなものであって、格別に特異な態様を用いて書されているとはいい難いものであり、「P3e」の文字を普通に書したものであるといい得るものである。
そして、該文字は、特定の意味合いを有する語として知られている語とはいえないものであり、かつ、本願指定商品を取り扱う業界をはじめ各種産業分野においては、その事業者が自己の製造・販売に係る商品について、ローマ文字の1文字ないし2文字を、単独であるいは数字などと結合して、当該商品の種別、規格又は品番を表示するための記号、符号として普通に採択使用しているものと認められる。
そうしてみると、ローマ文字の1文字ないし2文字と数字との組合せである「P3e」の文字よりなる本願商標は、これに接する需要者、取引者は、単に商品の種別、規格又は品番等を表すための記号、符号等の類型の一つとして認識し理解するにとどまるというのが相当であり、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ない。
請求人は、審査基準において、本願商標のように数字とローマ文字を組合せ、全体が3文字である商標については、商標法第3条第1項第5号に該当するものとして言及していないから、本号に該当しない旨主張する。
しかしながら、審査基準においては、同法第3条第1項第5号に該当するものの例として、いくつかの事例が記載されているものであって、該当する事例が記載されていないという一事をもって、これを識別力があるものということはできない。
そして、 理化学機械器具等を取り扱う業界においては、たとえば下記(1)ないし(13)のように機械器具の製品名にローマ文字の2文字ないし3文字の間に、数字を組み合わせた記号を採用することが普通に行われているところ、ローマ文字の数及び数字の数は、需要者の特に注意を払うところではないといえるものであり、本願商標においても、普通に用いられる記号、符号等の一類型と認識されるものというのが相当であるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。
(1)「化学発光測定装置」中の《研究用発光検出器/一般的仕様および概算価格帯》表中に機種名称として「(l)マイクロルーマット B96P」の記載がある。(株式会社産業調査会事典出版センター発行「新医療機器事典」初版第1刷1997年9月11日、209頁)
(2)「自動凝固時間測定装置」中の《一般的仕様および概算価格帯》表中に機種名称として「(f)磁気センサー方式アメルング KC10A」の記載がある。(出典同上、231頁)
(3)「造影剤自動注入装置」中の《一般的仕様および概算価格帯》表中に機種名称として「(g)オートインジェクター M−800C」の記載がある。(出典同上、372頁)
(4)「アンギオ用ポリグラフ」中の《一般的仕様および概算価格帯》表中に機種名称として「(e)M1265A」の記載がある。(出典同上、372頁)
(5)「吸引器」中の《一般的仕様および概算価格帯》表中に機種名称として「(f)TYPE S−80A」の記載がある。(出典同上、574頁)
(6)商品カタログ中に、電動遠心機10−0730(H−18S)、冷却式電動遠心機10−0762(H−3RS)の商品紹介がある。(株式会社マリス 理科学機器カタログ'97〜'98平成9〜10年版330及び331頁)
(7)商品カタログ中に、偏光装置付き拡大鏡(P−30N)の商品紹介がある。(株式会社学習研究社 理化学機器平成9・10年版266頁)
(8)株式会社テイクオフのホームページに、医療機器商品一覧中の生体現象装置中に、商品名「患者監視装置 M1205A」の紹介がある。また、外来什器関連機器中に、商品名「搬送用保育器 V−80TR」、「高圧蒸気滅菌器 KR−23A」、鋼製小物中に、商品名「眼科用鉗子 H−3133A」等の紹介がある。(http://www.takeoff-ltd.jp/shopbrand/838/003/Y、http://www.takeoff-ltd.jp/shopbrand/846/Y/page3/order/、http://www.takeoff-ltd.jp/shopbrand/847/001/Y/page3/order/ )
(9)株式会社アタゴのホームページに、製品/オプション「手持屈折計αシリーズ」「N−8α(低濃度)」の紹介がある。また、「手持屈折計Eシリーズ」「N−10E、N−20E」等の紹介がある。(http://www.atago.net/japanese/products_hsr.html)
(10)ベックマン・コールター株式会社のホームページに、「タンパク2次元分画システムProteomeLab PF2D」、「大容量遠心機J−6MI」、「大容量多本架遠心機 Allegra X−15R」、「多機能微量遠心機Allegra X−22R」等の製品紹介がある。(http://www.beckmancoulter.co.jp/product/index.html)
(11)株式会社バイオクラフトのホームページに、蛋白 分離・分析用機器のカタログ中6頁に、クーリングタイプ2連バーチカル型スラブ電気泳動装置、「ミニクールスラブ」「BE−22R」、「ワイドミニクールスラブ」「BE−28R」等の記載がある。また、7頁に、冷却水循環装置「クラフトサーキュミニ」「C−M1」の記載がある。(http://www.bio-craft.co.jp/product.html、http://www.bio-craft.co.jp/pdf/biocraft_cat-1.pdf)
(12)日本エイドー株式会社のホームページに、「1.スラブゲル電気泳動装置及び関連商品」として、NA−1113B 160タイプ2連スラブ電気泳動装置、NA−1115B 2連式ジャイアンツスラブゲル電気泳動装置、NA−1112P クリップ式恒温式スラブゲル電気泳動装置等の記載がある。(http://www.nihon-eido.jp/slab.htm)
(13)タイテック株式会社のホームページの電気泳動装置・ゲル撮影・化学発光検出用機器シリーズ一覧中の「8連マイクロピペット」の製品紹介に「マイピー ME−8L」、「マイピー ME−8S」の紹介がある。(http://www.taitec.ne.jp/pro/geb/index.html)
さらに請求人は、本願商標は、単に英数字の羅列ではなく、そのデザインが特異な外観であることから、見るものに図形商標として認識されるものであるため、識別力を有した商標であり、登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成は「P3e」の文字を普通に書したものと認識されるものであることは上記認定のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。
また、請求人は過去の登録例をあげて意見を述べているが、過去の登録例は、商標の構成等において本件とは事案を異にするものであり、その判断が本件の判断を左右するものではなく、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は採用することはできない。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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