sokuhyo

Trademark Appeal Case

記述的結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−17147(T2006−17147/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ミュージックレッスンオンライン」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第41類に属する別掲に表示するとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成17年9月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『オンラインで行う音楽のレッスン』の意味合いを理解させる『ミュージックレッスンオンライン』の文字を書してなるものであるから、これをその指定商品・役務中『オンラインで行う音楽のレッスンの教材として用いる電子出版物・ダウンロード可能な音楽・画像・電子楽器用自動演奏プログラム,オンラインで行うピアノの教授』等、上記文字に照応する商品・役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記意味合いを理解するにとどまり、結局、本願商標は、単に商品の品質、役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、前記1のとおり「ミュージックレッスンオンライン」の文字を、標準文字で横書きにしてなるところ、構成中の「ミュージック」は「音楽」を、「レッスン」は「練習」等を、「オンライン」は「コンピューターの入出力装置がコンピューター本体に直接連結されて、情報が直接出し入れされる状態。」等(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)を意味する外来語として一般に良く知られ、使用されているものであり、本願商標はこれらの語を結合したものと容易に認識されるものである。

そして、インターネット情報によれば、下記(ア)ないし(ケ)のとおり、語学や音楽等、様々な分野において、オンラインでレッスン(練習)を行うことが一般に普及していると認められるものである。

(ア)株式会社イーオン・デジタル・ワークスのホームページに、「完全無料の英語学習サイトペラペラ」の見出しの下、「ペラペラは英会話のイーオンがお贈りする無料のオンライン英語レッスンです。」等の記載がある。(http://www.perapera.co.jp/)

(イ)フォーワード英会話学校のホームページに、「オンライン英会話レッスン まずは無料体験を。」の説明に、「ビデオボイスチャットを使用し、お互いの顔を見ながら、教室と全く同じプライベート授業がご自宅で受けられます。」等の記載がある。(http://www.ne.jp/asahi/forward/school/)

(ウ)ジースコープ/G−SCOPEのホームページに、「オンライン英会話スクールG−SCOPEの特徴」として、「自宅が英会話スクールに!オンラインスカイプ英会話レッスン!」「インターネットを利用する事により、先生と自宅をパソコンで結びオンライン英会話スタート!Webカメラを使って先生の顔をオンラインでお互いに映像を見ながらリアルタイムでレッスン。」等の記載がある。(http://www.g-scope.com/)

(エ)株式会社アルクのホームページに、「ALC Press Release 2007年6月7日」の見出しの下、「月刊誌『ENGLISH JOURNAL』を使用したオンライン英会話レッスン アルクオンライン英会話2007年6月7日よりスタート」等の記載がある。(http://www.alc.co.jp/press/press/prs_070607.htm)

(オ)ウェルピアノWell Pianoのホームページに、「世界で一番やさしいピアノレッスン」の見出しの下、「オンラインで学べる超初心者向けのピアノレッスン(制作:ウェルピアノ)です。」等の記載がある。(http://www.well-piano.com/onlinepiano_files/virtualpiano.html)

(カ)有限会社ミュージカブルジャパンのホームページに、「歌練道場オンライン」の見出しの下、「自宅で本格的な歌が学べるオンライン通信講座!」「プロのレッスンを自分のペースで学べます。」等の記載がある。(http://www.utaren.com/)

(キ)4CREATOR.comのホームページに、「プロギタリスト監修の無料オンライン・レッスン」「ギター講座:プロが教えてくれる無料のギター・レッスン」等の記載がある。(http://www.4creator.com/jk/jp/j_lessons.html)

(ク)Balletlesson.net のホームページに、「Welcome!!バレエレッスン動画発信 オンラインバレエ教室サイト」「バレエレッスン動画・画像を御覧になりご家庭でもバレエレッスンを始めましょう。」等の記載がある。(http://balletlesson.net/)

(ケ)ゼンケンキャリアセンター株式会社のホームページに、「パソコン各種資格お茶の間学院」の見出しの下、「お茶の間学院とは?インターネットでレッスンを提供するオンライン総合スクールです。パソコン・資格など各分野に140講座以上のレッスンが用意されています。レッスンはオンデマンドやビデオ再生ではありません。すべてリアルタイムで講師が行いますのでわかり易く安心です。」等の記載がある。(http://e.ocha-gaku.jp/)

そうすると、本願商標に接する取引者・需要者は、これより「オンラインで行う音楽の練習」、「音楽の練習のためのオンライン通信」程の意味合いを認識するというのが相当である。

そして、本願商標は、その指定商品中に「ダウンロード可能な音楽または音声,ダウンロード可能な画像(動画を含む),ダウンロード可能なカラオケ用の画像・楽曲・歌詞,ダウンロード可能な電子楽器用自動演奏プログラム」等を含み、また、その指定役務中に「技芸・スポーツ又は知識の教授,通信を用いて行う音楽又は音声の提供,通信を用いて行う画像の提供(動画を含む),通信を用いて行うカラオケの提供」等を含むものであるところ、本願商標を上記指定商品に用いた場合には、これに接する取引者・需要者は、当該商品の品質(用途)(「オンラインで行う音楽の練習」に使用するための商品であること)を表したものと理解するにすぎず、また、本願商標を上記指定役務に用いた場合には、当該役務の質(内容)(「オンラインで行う音楽の練習」を提供するための役務であること)を表したものと理解するにすぎないというのが相当であり、また、上記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるというのが相当である。

(2)請求人の主張について

請求人は、「ミュージックレッスンオンライン」の文字が、本願指定商品及び指定役務を直接的に表示するものではなく、また、普通に使用されている事実もないから、本願商標は自他商品識別力を有している旨主張し、また、品質・質の誤認が生じるほど具体的に何らかの品質・質を示しているものではないから、当該文字に照応する商品・役務以外の商品・役務に使用しても、何らその品質・質に誤認を生じさせることにはならない旨主張する。

しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者・需要者に指定商品の品質又は指定役務の質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質又は役務の質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において、必ずしも要求されないものと解すべきである(東京高裁平成12年(行ケ)第76号)ところ、仮に本願商標である「ミュージックレッスンオンライン」なる語が普通に使用されている事実がないとしても、それを構成する各単語の語義から、「オンラインで行う音楽の練習」等の意味合いを有する複合語として認識されるものであることは前記(1)のとおりであり、かつ、本願商標は、標準文字を用いて普通に書されてなるものであって、指定商品の品質(用途)及び指定役務の質(内容)を、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわざるを得ないものであるから、上記、請求人の主張は採用することができない。

また、請求人は過去の審決例及び登録例をあげて意見を述べているが、過去の審決例等は、商標の構成等において本件とは事案を異にするものであり、その判断が本件の判断を左右するものではなく、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は、採用することはできない。

(3)むすび

以上のとおり、「ミュージック」、「レッスン」及び「オンライン」の文字を結合して一連に表した「ミュージックレッスンオンライン」の文字よりなる本願商標は、これに接する取引者・需要者をして、全体として「オンラインで行う音楽の練習」、「音楽の練習のためのオンライン通信」の意味合いを有するものであると容易に認識、理解されるというのが相当であり、これを本願指定商品及び指定役務中、前記商品及び役務に使用するときは、単に商品の品質(用途)及び役務の質(内容)を表示したものと認められ、自他商品・役務を識別するための標識としての機能を有しないものといわざるを得ないものである。

そして、前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質(用途)及び役務の質(内容)について誤認を生じさせるおそれがあるものというのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。