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Trademark Appeal Case

地名と一般名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−28870(T2006−28870/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「阿知須牛」の文字を標準文字により表してなり、第29類及び第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年6月28日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同18年12月27日付け手続補正書により補正された結果、第29類「牛肉,しゃぶしゃぶ用牛肉,牛すじ,牛たん,牛の内臓,牛肉を用いた肉製品,牛肉のかす漬け,乾燥させた牛肉,牛たんを用いた肉製品,牛肉とじゃがいも入りのコロッケ,牛肉コロッケ,牛肉の缶詰,牛肉の瓶詰め,牛肉の燻製,牛肉味噌漬,牛乳,牛乳製品,牛肉を用いたカレー・シチュー又はスープのもと,牛脂」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、「本願商標は、『阿知須牛』の文字を標準文字で書してなるところ、商標中の『阿知須』の文字は、山口県山口市の町名を表示するものであり、また、『牛』の文字は、地名に付加して『○○産の牛(○○産の牛肉)』であることを表示するものとして採択使用されているので、これをその指定商品に使用しても、『阿知須町産の牛(阿知須町産の牛肉)』の意で、単に商品の産地又は品質を表示するにすぎないものと認める。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「阿知須牛」の文字を標準文字で書してなるところ、 構成中の「阿知須」は、山口県山口市阿知須町を表す語であるが、該地名が本願商標の出願時及び査定時において、特定の商品、とりわけ本願指定商品との関係からして、「牛、牛肉」の産地、販売地として一般に知られているとは言い得ない。

さらに、当審において「阿知須牛」について調査するも、山口市阿知須町で飼育されたれ牛が「阿知須牛」として、商品の産地又は品質を表示するものとして普通に採択使用されている事実を発見できなかった。しかしながら、山口市阿知須町に所在する「福島牧場」の黒毛和牛が、平成15年及び同17年に農林水産大臣最優秀賞、同16年及び同18年に農林水産大臣名誉賞を受賞する等したことにより、山口県山口市阿知須町福島牧場の黒毛和牛「阿知須牛」として、取引され、需要者、取引者に知られていることが認められる。

そうすると、上記の実情からして、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、直ちに「阿知須町産の牛(阿知須町産の牛肉)」の意を理解し、商品の産地又は品質を認識するとはいえず、むしろ、該商品が「山口県山口市阿知須町の福島牧場で生産されたの黒毛和牛の牛肉」であることを認識、理解するものと判断するのが相当であるから、本願商標は、十分に自他商品の識別機能を果たすものであって、また、商品の産地、品質について誤認を生じさせるおそれもないものといわなければならない。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定の理由は、妥当でなく、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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