Trademark Appeal Case
文字の大小と称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−8662(T2005−8662/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第25類「履物類,ブーツ,靴,スリッパ,木底靴,木靴,サンダル」を指定商品として、平成16年3月17日に登録出願されたものである。
2 原査定で引用した商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2077738号商標(以下「引用商標」という。)は、「ART」の欧文字を横書きしてなり、昭和58年7月8日に登録出願、第22類「短ぐつ、長ぐつ、婦人ぐつ、オ−バ−シユ−ズ」を指定商品として、同63年9月30日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲に示したとおり、「art」の文字をやゝデザイン化して表し、その左肩に、「+」と「×」の記号を不揃いな状態に組み合わせたかの如き図形を小さく配した構成からなるものである。
しかして、該図形部分は、特定の記号・符合を表したものとは認められないから、これより一定の称呼、観念が生ずるものとは認められず、また、上記の如き構成のもとにおいては、文字部分は、図形部分から視覚上明瞭に分離して看取されるものである。
そうとすれば、本願商標は、図形部分と文字部分とを常に一体不可分のものとして把握されるものとはいい難く、「art」の文字部分もそれ自体、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるから、本願商標に接する取引者・需要者は、顕著に表された「art」の文字部分に着目して取引に当たる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、該「art」の文字に相応して、単に、「アート」の称呼及び「芸術、美術」等の観念を生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、前記2のとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して、「アート」の称呼及び「芸術、美術」等の観念を生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「アート」の称呼及び「芸術、美術」等の観念を共通にし、加えて、本願商標と引用商標とは、全体の外観を異にするとしても、文字部分については、我が国においても親しまれている英単語の小文字と大文字の綴り字の差異にすぎないから、外観においても互いに共通する要素を有するものといわなければならない。そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品を含むものと認められる。
なお、請求人は、「art」及び「ART」は、履物分野において、その商品が芸術的、技術的なものであることを意味する用語にすぎず、単に商品の品質、内容に関する記述的な用語である旨主張しているが、「art」及び「ART」の文字が履物分野(本願指定商品)において、商品の品質等を表示するものとして普通に使用されているとする証左は見当たらないものであるから、請求人の上記主張は、採用することができない。
また、請求人は、引用商標に対して不使用取消審判を請求したので、これが確定するまで本件の審理を猶与するよう主張していたが、引用商標に対する該取消審判事件(取消2005−30632)は、平成18年9月26日に不成立とする審決がなされ、その確定登録が平成19年3月1日になされているものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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