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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2006−25442(T2006−25442/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2006−25442(T2006−25442/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「スベランズ」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2006−25442(T2006−25442/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「スベランズ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「新スベランゼ」の文字を表してなり、第19類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年11月24日に登録出願、その後、指定商品については、同18年7月24日付けの手続補正書をもって、第19類「タール類及びピッチ類,建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,港湾・漁港・河川岸に敷設する転倒防止用ゴム製マット,その他のゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),ゴム製の土砂崩壊防止用ゴム製マット,その他の土砂崩壊防止用植生板,窓口風防通話板,区画表示帯,セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,人工魚礁(金属製のものを除く。),養鶏用かご(金属製のものを除く。),吹付け塗装用ブース(金属製のものを除く。),セメント製品製造用型枠(金属製のものを除く。),送水管用バルブ(金属製又はプラスチック製のものを除く。),道路標識(金属製又は発光式若しくは機械式のものを除く。),航路標識(金属製又は発光式のものを除く。),貯蔵槽類(金属製又はプラスチック製のものを除く。),ビット及びボラード(金属製のものを除く。),石製郵便受け,建具(金属製のものを除く。),灯ろう,可搬式家庭用温室(金属製のものを除く。),墓標及び墓碑用銘板(金属製のものを除く。),飛び込み台(金属製のものを除く。),石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻,鉱物性基礎材料,屋外用ブラインド(金属製のもの及び織物製のものを除く。)」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2242112号商標(以下「引用商標」という。)は、「スベランズ」の文字を書してなり、昭和52年8月24日登録出願、第7類「建築または構築専用材料」を指定商品として、平成2年6月28日に設定登録され、その後、平成12年2月29日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1に示すとおり「新スベランゼ」の文字よりなるところ、その構成中の「新」の文字部分は、「あたらしいこと。あたらしくすること。」(広辞苑第五版 岩波書店発行)を意味する語として広く親しまれ、商取引の場にあっては、商品名に付して「その商品が新しいこと(新型)」の形態を表す語として使用されており、該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を果たしていないか、自他商品の識別標識としての機能を果たしていたとしても、その機能は極めて弱いものと認識されるとみるのが相当であるから、これに接する取引者、需要者は、「スベランゼ」の文字部分に自他商品の識別標識としての機能を見いだし、該文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないものと認められる。

そうすると、本願商標からは、その文字部分の構成全体より「シンスベランゼ」の称呼が生ずるとともに、上述のとおり、自他商品の識別標識としての機能を有すると認識される「スベランゼ」の文字部分に相応して、「スベランゼ」の称呼をも生ずるとするのが相当である。

これに対して、引用商標は、「スベランズ」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「スベランズ」の称呼を生ずること明らかである。

そこで、本願商標から生ずる「スベランゼ」と引用商標から生ずる「スベランズ」の両称呼を比較すると、両者は、共に5音構成よりなり、そのうちの「スベラン」の音までを同じくし、末尾音において「ゼ」と「ズ」の音に差異を有するにすぎない。

しかして、両称呼は、称呼において識別上重要な要素を占める語頭音を含め第4音までの「ス」「ベ」「ラ」「ン」の各音の配列を同じくし、かつ、相違する「ゼ」と「ズ」の音は、何れも子音(Z)を共通にし、発音場所(歯茎と舌)、発音方法(有声摩擦音)を同じくするため、共に濁った音となり、両音は相似た音感を感受させるから、それぞれの称呼全体に及ぼす影響は僅かなものといえる。

してみれば、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、両者の語調・語感が近似するものとなり、聴者として彼此聞き誤らせるおそれがあるものと判断するのが相当である。

また、本願商標中の「ズ」は、「助動詞。未然形に接続して打消を表す。・・・ない。・・・ぬ。」であり、引用商標中の「ゼ」は、「終助詞。文末に添えて、軽く念を押し、意味を強める語。」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)をそれぞれ意味する語であって、両者は共に「滑らない」程の観念を容易に想起させるものであるから、観念上も類似するものというべきであり、かつ、本願商標の「新スベランゼ」は、引用商標の姉妹品の如く出所の混同を生じるおそれがあることも否定できない。

以上のとおりであるから、本願商標と引用商標とは、外観において相違するとしても、観念において共に「滑らない」程の観念を共通にし、称呼においても聞き誤るおそれがある相紛らわしい類似の商標というべきであり、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある商標といわざるを得ない。 そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものを含むから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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