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Trademark Appeal Case

商標不使用取消

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2006−31585(T2006−31585/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4591589号商標(以下「本件商標」という。)は、「ブッカン」の片仮名文字と「BuKKan」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成13年8月10日に登録出願、第9類「電気通信機械器具,レコード,ネットワークを通じてデータのダウンロードが可能な磁気ディスク・磁気テープ・ICカード・CD−ROM等の記録媒体,通信ネットワークを通じてダウンロードするコンピュータプログラムその他の電子応用機械器具及びその部品,ネットワークを通じてダウンロード可能な電子出版物,新聞・雑誌・書籍・地図・写真等の画像情報・文字情報を記録させた磁気ディスク・光ディスク・光磁気ディスク,その他の録画済みビデオディスク及びビデオテープ,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント」を指定商品として、同14年8月2日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張の要点

請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第9類「ネットワークを通じてデータのダウンロードが可能な磁気ディスク・磁気テープ・ICカード・CD−ROM等の記録媒体,通信ネットワークを通じてダウンロードするコンピュータプログラムその他の電子応用機械器具及びその部品」の登録を取り消すとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

本件商標は、その指定商品中の上記商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者が使用をした事実がないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

3 被請求人の主張の要点

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第11号証(枝番号を含む。)を提出した。

被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品について本件商標を使用しているものであるから、商標法第50条の規定には該当しない。

(1)本件商標の使用について

被請求人は、平成15年7月に、エヌ・ティ・ティ・データ関西カスタマサービス株式会社を吸収合併し、その業務を引き継いでいる。

本件商標は、エヌ・ティ・ティ・データ関西カスタマサービス株式会社が、官公庁で行われている物品管理業務の支援を目的とした物品管理法準拠のパッケージソフトウェア(以下、本件審決を通して「本件製品」という。)の商標として採択されたものである。

乙第2号証に示すように、本件製品は、少なくとも平成14年8月以前から、CD−ROMに記憶された状態で、エヌ・ティ・ティ・データ関西カスタマサービス株式会社によって主に官公庁への販売を開始した。その際に配布した本件製品リーフレットは、乙第3号証に示すとおりであり、本件製品は、「電子計算機用プログラム,電子計算機用プログラムが記憶された記録媒体」であって、請求に係る商品に属する商品であることは明らかである。

現在、被請求人は、乙第4号証として提出した製品内容の説明資料に記載されているとおり、本件製品のバージョンアップ版を開発するとともに、本件製品の継続的販売を行っている。なお、このバージョンアップされた本件製品についても、請求に係る商品に属する商品である「電子計算機用プログラム,電子計算機用プログラムが記憶された記録媒体」であることは言うまでもない。

そして、本件製品が被請求人によって販売されている事実を乙第5号証ないし乙第11号証(取引書類)として提出する。

これらの取引書類によれば、被請求人は、取引先に対して、本件製品のバージョンアップ版を販売するとともに、そのインストールその他のデータ入力作業までを一括して行っていることが明らかである。

(2)したがって、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、被請求人は、本件商標と社会通念上同一の商標「BuKKan」を取消請求に係る商品に属する「電子計算機用プログラム」について使用をしていることが証明されているから、請求人の本件商標に対する登録取消の請求は成り立たない。

4 当審の判断

(1)被請求人の提出に係る乙各号証に被請求人の主張を併せみれば、以下の事実を認めることができる。

(ア)乙第1号証の1は、本件商標の商標登録原簿の写しであり、平成15年10月9日に、エヌ・ティ・ティ・データ関西カスタマサービス株式会社からエヌ・ティ・ティ・データ・カスタマサービス株式会社へ商標権の移転登録がなされている。この点について、被請求人は、被請求人であるエヌ・ティ・ティ・データ・カスタマサービス株式会社はエヌ・ティ・ティ・データ関西カスタマサービス株式会社を吸収合併したものであり、エヌ・ティ・ティ・データ関西カスタマサービス株式会社が行っていた業務は被請求人に引き継がれている旨述べている。

(イ)乙第2号証は、CD−ROMがケースに納められている状態を示す写真であり、該CD−ROMには、「BuKKan」の商標が大きく表示され、基本機能の項目等とともに、「NTT DATA KANSAI CUSTOMER SERVICE」の社名が表示されている。被請求人の主張によれば、このCD−ROMは、エヌ・ティ・ティ・データ関西カスタマサービス株式会社が官公庁で行われている物品管理業務の支援を目的とした物品管理法準拠のパッケージソフトウェアを記憶させたものと認められる。

(ウ)乙第3号証は、該物品管理支援パッケージソフトの製品内容のリーフレットであり、「BuKKan」の商標が大きく表示され、「5つの主要業務と12帳票に対応!」として、その概念図や基本機能等(取得請求書、修繕請求書、改造請求書、備品管理簿、消耗品管理簿、物品受領命令書、物品返納命令書、供用整理簿、管理換請求書、管理換通知書、管理換受領書等々の帳票に対応)が記載されており、価格の欄には、「BuKKan(ブッカン)システム(基本機能1パッケージ)¥300,000」、「導入・現地調整(初期データ登録は含みません)¥50,000」等の記載がある。そして、「次期バージョン開発中!」とあり、「平成14年1月中リリース予定」と記載されている。また、「連絡先」として、「NTTデータ関西カスタマサービス株式会社」の社名、住所、電話番号、担当者名などが記載されている。

(エ)乙第4号証は、物品管理支援パッケージソフトウェア「BuKKan/Ver.2」と題する説明資料であり、本製品の特徴、対象業務等の項目を設けて説明がなされている。本製品の特徴の項においては、「BuKKanは官公庁で行われている物品管理業務の支援を目的とした、物品管理法準拠のパッケージソフトウェアです。」と記載されており、対象業務の説明が画面構成とともに詳細に記載されている。そして、ユーザサポートの項においては、導入支援として「導入前には、既存帳票からのデータ以降がスムーズに行えるよう、初期データの登録代行をさせて頂きます。(費用 別途お見積)」と記載されており、操作研修、運用支援についても記載されている。また、価格の欄には、「BuKKan(ブッカン)システム基本パッケージ ¥420,000」、「導入・現地調整(初期データ登録は含みません)¥52,500」等の記載がある。さらに、「お問い合わせ」として、被請求人の社名(関西支店)、住所、電話番号、担当者名などが記載されている。

(オ)乙第5号証ないし乙第8号証は取引書類であり、取引先の住所・名称は取引先に関する営業上の秘密保持のため黒塗りにされてはいるが、被請求人の主張によれば、乙第5号証ないし乙第8号証は、同一取引先との一連の取引事実を示す書類とのことであり、乙第5号証は、平成18年2月2日付の被請求人が発行した「お見積書」であり、「項目」の欄に「BuKKan」、「BuKKanライセンス」、「BuKKan機能強化+インストール+データ移行」と記載されている。乙第6号証は、平成18年2月27日付で取引先と被請求人との間で締結した「契約書」であり、委託業務名の欄に「物品管理支援システム『BuKKan』プログラム改修業務」と記載されている。乙第7号証は、平成18年3月2日付で被請求人が発行した「完了通知書」であり、乙第8号証は、平成18年3月2日付で取引先が発行した「検収書」であって、いずれにも、機器の明細等中の「品名」の欄には、「BuKKan」、「BuKKan ライセンス」、「BuKKan機能強化+インストール+データ移行」と記載されている。

(カ)乙第9号証以下の取引書類は、その他の取引事実を示す書類として提出されたものであり、乙第9号証は、平成18年1月27日付で取引先が発行した「注文書」であって、機器の明細等中の「品名」の欄に「BuKKan」、「BuKKanライセンス」、「BuKKan機能強化+インストール+データ移行」と記載されている。また、乙第10号証は、平成18年8月25日付で取引先が発行した「注文書」、乙第11号証は、平成18年9月27日付で取引先が発行した「検収書」であって、いずれにも、「物品管理支援システム『BuKKan』に関する下記業務/データ入力作業」と記載されている。

(2)上記において認定した事実によれば、物品管理業務の支援を目的とした物品管理法準拠のパッケージソフトウェアが記憶されているCD−ROM(乙第2号証)には、「BuKKan」の商標が付されており、また、取引に供されていたものと推認されるリーフレット(乙第3号証)及び説明資料(乙第4号証)にも、「物品管理支援パッケージソフトウェア」の文字とともに「BuKKan」の商標が付され、そのソフトウェアの説明が記載されている。

そして、乙第5号証ないし乙第8号証の取引書類によれば、被請求人(九州支社)は、本件審判請求の登録(平成19年1月22日)前3年以内である平成18年2月2日から同年3月2日当時において、取引先に対して、本件製品を販売したものと認められ、見積書や契約書、完了通知書、検収書には、いずれも「BuKKan」の商標が記載されている。

しかして、乙第5号証ないし乙第8号証の取引書類には、委託業務の内容として、「プログラム改修及びデータ入力作業」、「物品管理支援パッケージソフトウェア導入」等と記載され、品名の欄には「BuKKanライセンス」、「BuKKan機能強化+インストール+データ移行」のように記載されているところ、被請求人の業務に係る「物品管理業務の支援を目的とした物品管理法準拠のパッケージソフトウェア」等のようなソフトウェアを官公庁に対して販売するにあたっては、乙第4号証の説明資料にも記載されているように、ユーザサポートとして、初期データの登録代行・操作研修等の付帯的な業務を含めて「物品管理支援パッケージソフトウェア」をインストールし、その他のデータ入力作業まで行うという形態をもって、本件製品の販売が行われていたものと認められるものの、本件製品の販売は、ユーザサポートとしての上記行為と独立して商取引されていたことが認められる。

そして、被請求人の業務に係る商品「物品管理支援パッケージソフトウェア」は、「電子計算機用プログラム」であって、これは、取消請求に係る商品である「ネットワークを通じてデータのダウンロードが可能な磁気ディスク・磁気テープ・ICカード・CD−ROM等の記録媒体,通信ネットワークを通じてダウンロードするコンピュータプログラムその他の電子応用機械器具及びその部品」に含まれる商品と認められるものである。また、使用に係る商標は、前記した本件商標の欧文字部分の使用であって、本件商標の欧文字部分からも片仮名文字部分と同じ「ブッカン」の称呼を生ずるものと認められるから、使用に係る商標は、本件商標と社会通念上同一の商標ということができる。

以上のとおり、乙第1号証ないし乙第11号証を総合してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を取消請求に係る指定商品に含まれる「物品管理支援パッケージソフトウェア」について使用をしていたことを証明したものと認めることができる。

(3)これに対して、請求人は、何ら弁駁するところがない。

(4)まとめ

したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る「ネットワークを通じてデータのダウンロードが可能な磁気ディスク・磁気テープ・ICカード・CD−ROM等の記録媒体,通信ネットワークを通じてダウンロードするコンピュータプログラムその他の電子応用機械器具及びその部品」についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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