sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出と称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90374(T2006−90374/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4949690号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4949690号商標(以下、「本件商標」という。)は、「Silverdivas」の欧文字を標準文字で書してなり、平成17年9月13日に登録出願、第14類、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年4月28日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、以下の引用商標(1)ないし(3)を引用している。

(1)登録第706714号商標は、別掲(1)に示すとおり、「デイバ」及び「DIVA」の文字を2段に書してなり、昭和39年8月27日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同41年5月12日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新がなされ、平成18年5月12日に存続期間が満了し、本権の抹消登録が同19年1月24日になされている。

(2)登録第2024373号商標は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、昭和61年4月3日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年2月22日に設定登録され、その後、平成10年8月11日に商標権の存続期間の更新がなされている。

(3)登録第2346565号商標は、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、昭和63年7月7日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年10月30日に設定登録され、その後、同13年11月6日に商標権の存続期間の更新がなされ、さらに、同14年11月20日に第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」とする指定商品の書換登録がされている。

なお、上記引用商標(1)ないし(3)をまとめて、以下「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由(要点)

申立人は、上記2の引用商標を引用し、本件商標が商標法第4条第1項第7号、同第11号、同第15号及び同第19号に該当し、同法第43条の2第1号の規定により、本件指定商品中第25類についての登録を取り消されるべきである旨申し立て、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証(枝番号を含む)を提出している。

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「Silverdivas」のローマ文字からなるが、「Silver」は「銀色」を意味する英語であることは、英語の広く普及したわが国にあって、取引者・需要者に周知の事実である。

とくに、本件商標の指定商品「被服」に使用された場合には、「Silver」は、その色彩を意味し、識別力が極めて弱いものといえ、本件商標の要部は、「divas」にあるものと容易に認識できる。

他方、引用商標の要部は、「diva」にあり、その指定商品に、「被服」を含むものである。

本件商標の要部「divas」と引用商標の「diva」は、末尾の「s」の有無の相違のみの差にすぎず、「ダイバス、ディーバス」と「ダイバ、ディーバ」の極めて近似した称呼が生じる。

以上のとおり、本件商標と引用商標の称呼は、類似するものであり、加えて、本件商標と引用商標とは、その指定商品において抵触し、かつ、引用商標は先願・先登録である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、イタリアの著名な「スカーフ、ネクタイ」等服飾雑貨の生産・販売業者(会社)であり、引用商標「diva(ディーバ)」は、そのオリジナルブランドとして現実に使用されており、わが国にもその商品は、紹介され、輸入され、広く親しまれている。

これに対して、本件商標は、この「diva」の文字に、単に「銀色」を意味する「Silver」を結合させ、かつ、末尾に複数形を意味する「s」を結合させただけの構成からなり、容易に「diva」の一種のシリーズ商標として認識させるものである。

よって、このような本件商標が、引用商標の使用に係る商品「被服(ネクタイ、スカーフ等)」に使用されれば、申立人の提供にかかる商品ないし、そのライセンス商品であると、取引者・需要者が誤認・混同するおそれがあることは明らかである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号にも該当する商標である。

(3)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について

申立人は、上記のとおり、イタリアの著名な「スカーフ、ネクタイ」等服飾雑貨の生産・販売業者(会社)であり、引用商標「diva(ディーバ)」は、そのオリジナルブランドとして、イタリアの本国での使用はもとより、わが国にもその商品は輸入され、紹介され、広く親しまれている。これに対して、本件商標は、この「diva」の文字に、単に「銀色」を意味する「Si1ver」を結合させ、かつ、末尾に複数形を意味する「s」を結合させただけの構成からなり、容易に「diva」の一種のシリーズ商標として認識させるものである。

このような本件商標を、商標登録しようとする行為は、引用商標の信用を不当にフリーライドしようとするものである。

よって、本件商標を登録するのは、国際信義、ひいては公序良俗に反するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号にも該当する商標である。

そうとすれば、本件商標を、商標登録しようとする行為は、引用商標の信用を不当にフリーライドしようとするものである。よって、本件商標を登録するのは、国際信義、ひいては公序良俗に反するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号にも該当する商標である。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「Silverdivas」の欧文字よりなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体に表現されていて、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼できるものである。そして、本件商標は、構成全体をもって一体不可分の一種の造語よりなるものと認識し、把握されるとみるのが自然である。

そうすると、本件商標は、「シルバーディーバス」の一連の称呼のみを生じ、既成の親しまれた観念を有しないものといわなければならない。

一方、引用商標は、上記2のとおりの構成からなり、「ディーバ」の称呼を生じ、「プリマドンナ」の観念を有するものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼において顕著に相違し、また、外観及び観念において相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人より提出された甲各証拠によれば、申立人の所有する引用商標がその業務に係る商品の商標として使用されていることは認められるが、提出に係る証拠のみによっては、引用商標が我が国の取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。

加えて、本件商標と引用商標とは、上記(1)で述べたとおり、非類似の別異の商標であることから、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。

(3)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について

上記(1)及び(2)のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であり、これをその指定商品に使用した場合においても、引用商標を連想又は想起させるものではないから、本件商標が引用商標のもつ顧客吸引力を不当に利用したり、あるいは国際信義に反するものとは到底いい難く、また、引用商標の出所表示機能の希釈化又はその名声の毀損を招く等、不正の目的をもって使用するものということもできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当するものともいえない。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中の申立に係る商品について、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第7号及び同第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。