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Trademark Appeal Case

元気本舗の称呼と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900092(T2007−900092/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5005990号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5005990号商標(以下「本件商標」という。)は、「元気本舗」の文字を標準文字で書してなり、平成18年3月14日に登録出願、第29類「コラーゲンを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・液状・ペースト状・カプセル状の加工食品,食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」及び第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として同年11月24日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は以下のとおりである。(1)登録第2085510号商標(以下「引用商標1」という。)は、「元気」の文字を横書きしてなり、昭和60年7月4日に登録出願、第32類「玄米を粉状にして酵素で培養して顆粒状あるいはミ−ル状にした食料品」を指定商品として、同63年10月26日に設定登録、その後、平成10年6月2日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第2122402号の1商標(以下「引用商標2」という。)は、「げんき」の文字を横書きしてなり、昭和60年10月15日に登録出願、第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成1年3月27日に設定登録、同2年6月11日に指定商品中の「すし、べんとう、サンドイッチ」を登録第2122402号の2商標に分割移転する登録等を経て、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品{但し肉製品、加工水産物(かつお節、削り節、とろろこんぶ、干しのり、焼きのり、干しわかめ、干しひじき、寒天を除く)及び加工穀物を除く}、但し、すし、べんとう、サンドイツチを除く」を指定商品としており、同11年2月2日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。

(3)登録第2122402号の2商標(以下「引用商標3」という。)は、「げんき」の文字を横書きしてなり、昭和60年10月15日に登録出願、平成1年3月27日に設定登録、同2年6月11日に第32類「すし、べんとう、サンドイッチ」を指定商品として引用商標2から分割移転登録、その後、同11年4月6日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。

(4)登録第2186478号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲に表示したとおり、ややデザイン化した片仮名文字「ゲンキ」及びゴシック体の欧文字「GENKI」を二段に横書きした構成よりなり、昭和61年2月20日に登録出願、平成1年11月28日に設定登録、同8年2月27日に指定商品中の「調味料」についての登録を取り消すとの審決の確定登録の結果、最終的に、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品、但し、調味料を除く」を指定商品とするものであり、その後、同11年8月3日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。

(5)登録第2558530号商標(以下「引用商標5」という。)は、「元気」の文字を横書きしてなり、昭和63年11月4日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成5年7月30日に設定登録、同15年7月8日に商標権存続期間の更新登録、その後、同16年10月20日に商品の区分及び指定商品を第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」、第30類「コーヒー豆,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」、第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜(「茶の葉」を除く。),茶の葉,糖料作物,果実,コプラ,麦芽」及び第32類「飲料用野菜ジュース」とする書換の登録がされたものである。

(6)登録第4700996号商標(以下「引用商標6」という。)は、「元気」の文字を標準文字で書してなり、平成14年10月24日に登録出願、第30類「みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,食用グルテン」を指定商品として同15年8月15日に設定登録されたものである。

以下、これらを一括していう場合には、単に「引用商標」という。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)本件商標は、これをその指定商品に使用しても、「健康食品・自然食品を製造販売する店」の意味合いを認識させるに止まり、商品の品質、効能を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)申立人がインターネット上の店舗において販売する商品について使用する「元気印本舗」の文字からなる商標(以下「申立人商標」という。)は、本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていた。

そして、本件商標と申立人商標とは、「ゲンキ」、「ホンポ」の称呼及び観念並びに「元気」、「本舗」の外観を共通にする類似の商標であり、また、本件商標の指定商品は、申立人商標の使用に係る商品と同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(3)本件商標と引用商標とは称呼上類似するものであり、また、両商標の指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(4)申立人商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(5)以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第10号、同11号及び同15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

4 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本件商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「元気」が「活動のみなもととなる気力。健康で勢いのよいこと」等の意を、また、「本舗」が「本店。特定商品を製造販売する大元の店」等の意を有する語であるとしても、かかる構成の全体から「健康食品・自然食品を製造販売する店」といった意味合いが需要者によって直ちに理解し、認識されるものとはいい難く、本件商標の指定商品を取り扱う業界においても、それが商品の品質、効能等を具体的に表示する語として普通に使用されている事実は見出せなかった。

そうすると、本件商標は、その構成全体をもって一体不可分の一種の造語からなるものとして認識し、把握されるというべきであり、これをその指定商品に使用する場合には、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第10号該当性について

申立人は、申立人商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていた旨主張し、証拠を提出している。

そこで、申立人提出の証拠を見るに、甲第5号証(枝番を含む)ないし甲第8号証、甲第10号証及び甲第11号証を総合すると、申立人は、2005年(平成17年)10月頃から、申立人商標を付した「にんにく・うずら卵黄を主原料とするカプセル状・タブレット状の加工食品」を販売していたものと推認し得る。

また、それ以外の商品であって、申立人が申立人商標を使用している旨主張する商品(ア)「ローヤルゼリーを主原料とした錠剤状・粒状の加工食品」、(イ)「いわし缶詰」、(ウ)「塩蔵もずく」及び(エ)「粉末状入浴剤」(申立書8頁13行及び14行)のうち、(ア)「ローヤルゼリーを主原料とした錠剤状・粒状の加工食品」については、甲第4号証の2(2/3頁)の記載(2006年[平成18年]9月19日に新商品「RJクオリティ48 1000」販売開始)によれば、本件商標の登録出願(平成18年3月14日)後であって、その登録査定(同年10月19日)直前の2006年(平成18年)9月19日に販売開始したことが、また、上記(イ)ないし(エ)の商品については、同じく、甲第4号証の2(2/3頁)の記載(2006年[平成18年]7月10日に「げんきないわし」、「奄美健康もずく」、「薬用ラジホープ」販売開始)によれば、本件商標の登録出願後であって、その登録査定前の2006年(平成18年)7月10日に販売開始したことが認められる。

そのほかに、申立人は、「うずらにんにく卵黄」の販売実績を示す書面として、甲第12号証を提出しているが、当該書面は、マジックインキ様のもので枢要なところが全く塗り潰されており(例えば、その書面が何年の10月から翌年の3月までのものであるのかすらも客観的に定かでない。)、仮に、それを2005年10月から2006年3月までの間の販売実績を示す書類であると解釈したとしても、その販売実績は、左程多いものではなく、その市場占有率等も定かでない。

さらに、申立人の上記(ア)ないし(エ)の商品に関しては、販売実績はもとより、インターネット以外の宣伝広告の事実も明らかでない。

そして、申立人は、「うずらにんにく卵黄」がテレビ放送及びラジオ放送を通じて広告されたとして証拠(甲第13号証の1ないし4)を提出しているが、テレビスポット放送予定表に示された放送期間は2007年(平成19年)1月15日〜同年2月6日であり、ラジオスポットCMスケジュール表に示された放送期間も2007年(平成19年)2月5日〜同年3月9日であって、いずれも本件商標の登録出願日(平成18年3月14日)及び登録査定日(同年10月19日)より後のものである。

他に、「うずらにんにく卵黄」が本件商標の登録出願前にテレビ放送及びラジオ放送を通じて宣伝広告された事実を示す証拠はない。

そうすると、申立人の提出に係る証拠によっては、申立人商標が本件商標の登録出願前から申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたと認めることはできない。

その他、申立人商標が本件商標の登録出願時までに、申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたとまで認めるに足る証拠はない。

したがって、本件商標は、申立人商標との類否及び本件商標の指定商品と申立人商標の使用に係る商品との類否について検討するまでもなく、商標法第4条第1項第10号に該当しない。

(3)商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、全体をもって称呼しても、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、たとえ、構成中の「本舗」の文字部分が「本店。特定商品を製造販売する大元の店」の意を有するとしても、かかる構成においては、本件商標が特定の商品そのもの及び当該商品の品質、用途等を具体的に表示したものと直ちに理解されるとは認め難く、むしろ、その構成文字の全体をもって一体不可分の一種の造語として認識し、把握されるというのが自然である。

そうすると、本件商標は、その構成文字の全体に相応して、「ゲンキホンポ」の一連の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

他方、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、いずれも「ゲンキ」の称呼を生ずる。

しかして、本件商標から生ずる称呼の「ゲンキホンポ」と引用商標から生ずる称呼の「ゲンキ」とは、「ホンポ」の音の有無において、顕著な差異を有しており、明瞭に区別し得るものである。

また、本件商標は、上述のとおり、全体として親しまれた意味合いの既成語とは認められない以上、観念上も引用商標とは比較すべくもない。

さらに、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得るものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(4)商標法第4条第1項第15号該当性について

申立人提出の証拠をみても、申立人が「うずらにんにく卵黄」等に使用する申立人商標は、本件商標の登録出願時に、申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたと認められないことは、上記(2)のとおりである。

そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が申立人商標を直ちに連想、想起する程というものではなく、該商品が申立人又はそれと経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれもないというのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(5)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第10号、同11号及び同15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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