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Trademark Appeal Case

DVD Toasterの要部抽出と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900124(T2007−900124/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5008905号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5008905号商標(以下「本件商標」という。)は、平成18年4月5日に登録出願、「DVD Toaster」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年10月25日に登録査定され、同年12月8日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は、以下の(1)ないし(5)のとおりである。

(1)国際登録第828637号商標(以下「引用国際登録商標」という。)は、「TOAST」の欧文字を横書きしてなり、第9類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2004年3月15日に国際登録され、そして、我が国において平成19年1月26日に設定登録されたものである。

(2)「Toast」(以下「引用商標1」という。)は、引用国際登録商標の基礎登録である米国商標登録番号2471889号商標が米国で登録された2001年7月24日以降、申立人が日本及び世界各国でコンピ−タソフトウェアの分野に使用しているとする商標

(3)登録第4605884号商標(以下「引用商標2」という。)は、「TOAST WITH JAM」の文字を標準文字で表してなり、平成13年10月23日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年9月20日に設定登録されたものである。

(4)登録第4712938号商標(以下「引用商標3」という。)は、「TOASTANYWHERE」の文字を標準文字で表してなり、平成15年4月10日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年9月26日に設定登録されたものである。

(5)登録第4723540号商標(以下「引用商標4」という。)は、「TOAST IT」の文字を標準文字で表してなり、平成15年5月30日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月31日に設定登録されたものである。

第3 登録異議の申立ての理由(要旨)

1 理由

本件商標は、商標法第8条第1項、同法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきである。

2 理由の要点

(1)商標法第8条第1項について

本件商標は、「DVD Toaster」の英文字よりなり、「DVD」と「Toaster」との間には一文字分のスペースが設けられているので、本件商標は、「DVD」と「Toaster」とを個別に認識させる。ここで、「DVD」は、大容量の光ディスクの普通名称であるから、本件商標の構成中、「DVD」の部分は、単に「DVD用の」や「DVDのための」といった意味を認識させるにすぎず、識別力を発揮する部分は、「Toaster」の部分のみである。よって、本件商標は、「トースター」の称呼を生ずる。

これに対し、引用国際登録商標は、「TOAST」の英文字からなり、「トースト」の称呼を生ずる。さらに、本件商標中「Toaster」の部分は、トースター(トーストを作るためのパン焼き器)の意味を認識させる。これに対し、引用国際登録商標「TOAST」は、トーストあるいはパンを焼いてトーストを作る、という意味を認識させる。

したがって、本件商標と引用国際登録商標は、観念及び称呼が類似する商標である。

また、本件商標の指定商品及び指定役務中、第9類「電子計算機用プログラム」及び第42類「電子計算機用プログラムの提供」と引用国際登録商標の指定商品、第9類「 Computer software to record and create compact discs.(和訳:コンパクトディスクを記録及び制作するためのコンピュータソフトウエア )」とは、需要者等を共通にする互いに類似する商品又は役務である。

本件商標の登録出願日は、平成18年4月5日である。一方、引用国際登録商標は、平成16年3月15日である。国際登録の日本国を指定する領域指定は、国際登録の日にされた商標登録出願とみなされるので(商標法第68条の9第1項)、商標法第8条第1項により、引用国際登録商標のみが商標登録を受けることができる。

したがって、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、上記(1)のとおりであり、その構成中、識別力を発揮する部分は、「Toaster」の部分であって、「DVD」の部分は、単に「DVD用の」や「DVDのための」といった意味を認識させるだけである。

一方、引用商標1は、申立人の前身の会社によつて、1997年頃からCD−R/RWマスタリングソフトウェアの商標として使用され、その後CD/DVDライティングソフトウェアの商標として現在まで使用され続けた結果、引用商標1は、本件商標の登録出願日である平成18年4月5日当時、すでにコンピュータソフトウェアの需要者・供給者の間で周知の商標となっている。

本件商標と引用商標1とは、観念及び称呼が類似し、本件商標の指定商品・指定役務中、第9類「電子計算機用プログラム」と第42類「電子計算機用プログラムの提供」とは、引用商標1が使用されている商品「CD/DVDライティングソフトウェア」と類似する。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

本件商標については、上記(1)及び(2)と同様であって、本件商標の構成中、識別力を発揮する部分は、「Toaster」の部分である。

一方、引用商標1は、申立人の前身の会社によつて、1997年頃からCD−R/RWマスタリングソフトウェアの商標として使用され、その後CD/DVDライティングソフトウェアの商標として現在まで使用され続けた結果、引用商標1は、本件商標の登録出願日である平成18年4月5日当時、すでにコンピュータソフトウェアの需要者・供給者の間で周知の商標となっている。

さらに、申立人は、引用商標1のシリーズとして、引用商標2ないし引用商標4商標を、本件商標の登録出願日である平成18年4月5日より以前から使用し、すでにコンピュータソフトウェアの需要者・供給者の間で周知の商標となっている。また、申立人は、1995年頃からDVD制作システムを提供し、DVD制作編集ソフトウェアの有力メーカーとして周知であり、本件商標の登録出願日である平成18年4月5日より以前に、ビデオのダウンロード及びDVD書き込みを実行するDVDオンデマンドシステム発表している。

したがって、本件商標は、これをその指定商品・指定役務に使用すると、申立人の提供する商品又は役務との間に出所の混同が生じるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

3 むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項、同法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきである。

第4 当審の判断

1 商標法第8条第1項について

本件商標は、前記のとおり「DVD Toaster」の欧文字を標準文字で表してなり、構成各文字は大文字と小文字の相違を有するとしても、外観上極めてまとまりよく一体に表してなるばかりでなく、これより生ずると認められる「デイブイデイトースター」の称呼も格別冗長とはいえないものであって、無理なく称呼し得るものであるから、たとえ、その構成中「DVD」の文字が「データ記憶媒体として用いられる大容量光ディスク」を意味する略語であるとしても、かかる構成にあっては構成文字全体に相応して、「デイブイデイトースター」のみの称呼を生ずる一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

他方、引用国際登録商標は、前記の構成からなるものであるから「TOAST」の文字に相応して、「トースト」の称呼を生じ、「トースト、トーストパン」の観念を生ずるものというのが相当である。

そうとすれば、本件商標から生ずる称呼と引用国際登録商標から生ずる称呼とは、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分区別し得るものである。また、両者は、外観においても明らかな差異があり、観念においては本件商標が特定の観念を有しない造語である以上両者は比較できないものである。

なお、仮に、申立人の主張のとおり、本件商標より、その構成中の「DVD」の文字を略して、「Toaster」より、「トースター」の称呼を生じるとしても、引用国際登録商標の「TOAST」より生じる「トースト」の称呼とは、5音対4音という短い音構成の上、語尾部において「ター」と「ト」の差異を有し、加えて本件商標「Toaster」の有する「トースター(パン焼き器)」の観念と、引用国際登録商標の「TOAST」の有する「トースト(軽く焼いた食パン)」の観念とは、明らかに異なるものであるから、いずれにしろ、本件商標と引用国際登録商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ないものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標の登録は、商標法第8条第1項に違反してされたものでない。

2 商標法第4条第1項第10号び同第15号について

甲第7号証ないし甲第35号証によれば、「Toast」の表示は、「Toast 5 Titanium」、「Toast 6 Titanium」、「Toast with Jam」等の表示と共に使用され、申立人のコンピータソフトウェアを表示するものとして、本件商標の登録出願前より、この種分野の需要者の間で相当程度知られていると認められる。

しかしながら、上記1のとおり、本件商標は、引用国際登録商標とは、類似しないの商標であって、十分に区別し得る別異の商標というべきであるから、本件商標に接する需要者は、引用国際登録商標と大文字と小文字の差にしかすぎない引用商標1、及び前記第2に表示の引用商標2ないし引用商標4を想起又は連想することはなく、本件商標をその指定商品及び指定役務について使用しても、該商品及び役務が申立人又は申立人と営業上何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品及び役務であるかのように、商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。

3 むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第8条第1項、同法第4条第1項第10号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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