Trademark Appeal Case
併記商標の称呼認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900145(T2007−900145/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5011824号商標(以下「本件商標」という。)は、「フローリン」の片仮名文字及び「FLOWLINE」の欧文字を二段に書してなり、平成18年2月9日に登録出願、第5類「薬剤,衛生又は生理用パンティライナー」を指定商品として、同年12月15日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4416056号商標(以下「引用商標1」という。)は、「フローライン」の片仮名文字を標準文字により表してなり、平成11年9月22日に登録出願、第5類「薬剤,歯科用材料」を指定商品として、同12年9月8日に設定登録されたものである。同じく国際登録第437227号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Flory」の欧文字を横書きしてなり、2005(平成17)年2月15日を事後指定の日とするものであり、第1類「Fertilizers, liquid fertilizers, peat for fertilizers, fertilizer-enriched peat, potting compost, chemical products for use in preserving ornamental plants.」及び第5類「Preparations for eradicating weeds and pests harmful to plants.」を指定商品として平成18年3月3日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、片仮名文字に相応して「フローリン」の称呼を生ずるほかに、欧文字部分より「フローライン」の称呼をも生ずるといわざるを得ない。
他方、引用商標1は、その構成文字より、「フローライン」の称呼を生ずるものであるから、本件商標と引用商標1は、共に「フローライン」の称呼において類似の商標である。
また、引用商標2は、その構成文字より、「フローリー」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標と引用商標2の称呼を比較するに、いずれも長音を含む5音構成よりなるところ、第1音目から第4音目が共通しており、異なるところは、語尾における「ン」と「ー」のみである。しかして、その差異音は、共に前音「リ」に吸収され弱く発音されるばかりでなく、その位置するところも明瞭に聴取し難い末尾音であることからすれば、これらの差異音が両称呼の全体に及ぼす影響は極めて小さく、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、その全体の語調・語感が相似たものとなり、彼此聴き誤るおそれが十分にある。
してみれば、本件商標と引用商標2は、その称呼において類似の商標である。
さらに、本件商標と引用商標1及び2の指定商品は前記したとおりであるから、同一又は類似のものである。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「薬剤」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、前記1のとおり、「フローリン」及び「FLOWLINE」の文字を二段に書してなるところ、一般に欧文字と仮名文字を併記した構成の商標においては、その仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるときは、仮名文字部分より生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して「フローリン」の称呼のみを生ずるものと判断し得るものである。
他方、引用商標1は、「フローライン」の文字よりなるところ、該文字に相応して「フローライン」の称呼を生ずること明らかであり、引用商標2は、「Flory」の文字よりなるところ、該文字に相応して「フローリー」の称呼を生ずるものと認められる。
そうすると、本件商標は、「フローリン」の称呼のみを生ずること前記したとおりであり、本件商標より「フローライン」の称呼を生ずるとした上で、本件商標と引用商標1とが類似するとする申立人の主張は、認めることはできない。
その他、本件商標と引用商標1とが類似するとみるべき特段の事由は存しない。
次に、本件商標と引用商標2との類否について検討する。
本件商標と引用商標2とは、前記のとおりの構成よりなるものであり、外観において明白な差異が認められる。
また、本件商標より生ずる「フローリン」の称呼と引用商標2より生ずる「フローリー」の称呼とを比較するに、両称呼は、語尾における「ン」と長音に差異を有するものであり、いずれも中間音に長音を有してなることより2音節風に発音され、該差異音がはっきりと聴別し得るものである。
さらに、観念においては、両者が格別の観念の生じない造語であるというべきであるから、比較すべきところがない。
してみると、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても何ら相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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