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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900156(T2007−900156/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5012774号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5012774号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成17年11月25日に登録出願され、第3類、第9類、第12類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類、第25類、第28類、第30類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成18年12月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4294927号商標(以下「引用商標」という。)は、「LOVEBERRY」の文字を横書きしてなり、平成10年7月24日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年7月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議申立の理由の要点

(1)商標について

イ)本件商標は、別掲のとおり「オシャレ魔女」を上段に表示すると共に、下段に「ラブandベリー」を表示してなる構成態様のものである。

これに対し、引用商標は、欧文字の「LOVEBERRY」を表示してなる構成態様のものである。

ロ)したがって、本件商標と引用商標の主な相違点は、本件商標には「オシャレ魔女」の文字が上段に配してあることと、下段に表示した「ラブ」と「ベリー」の間に等位接続詞である「and」があるか否かの点及び本件商標の場合片仮名文字の「ラブ」、「ベリー」であるのに対し、引用商標は「ラブベリー」の自然的称呼を生ずる欧文字の「LOVEBERRY」を表示した点にすぎず、これに触れる一般の消費者・取引者等は発音的あるいは意味観念的に両商標を誤認、混同するおそれがあり、両商標は取引の実情を考慮しても明らかに類似するものである。

ハ)本件商標は、必ずしも常に一体として称呼されなければならない合理的理由は何ら存在せず、本件商標に触れる一般の消費者等は下段の片仮名文字により表示された「ラブ」と「ベリー」より、「ラブベリー」の一体となった称呼により彼此れを識別することも多いものと云うべきである。

ニ)本件商標からはその構成文字に相応した「オシャレマジョラブアンドベリー」の冗長な称呼を生じ得るものとしても、これは寧ろ例外であって、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては上段の文字群より生じる「オシャレマジョ」と下段における文字群より生じる「ラブアンドベリー」ないし「ラブベリー」を別個に発音することも多いものである。

ホ)また、下段の「ラブ」と「ベリー」を結び付ける英語の「and」は、我が国の英語の普及度合いからして誰しもその意味を理解しており、発音するにあたっては、これを省略して前語と後語を続けて称呼することもきわめて多い。特に本件商標の場合は、「ラブ」と「ベリー」が片仮名文字で表記されているのに対し等位接続詞の「and」だけが欧文字表記されており、したがって、本件商標からはその構成文字より「ラブアンドベリー」の称呼を生ずる他、欧文字の「and」を省略して「ラブベリー」のみの称呼を生ずる場合もきわめて多い。

ヘ)また、本件商標の下段文字部分から「ラブアンドベリー」の発音が生ずるとしても、「アンド」は特徴的に強く発音されることはなく、寧ろ一連に称呼するときは、「ラブエンベリー」のようにきわめて引用商標の発音に近似するものであり、この点からも本件商標と引用商標は称呼的に類似する。

ト)なお、引用商標から看取される「可愛らしい(苺等の)ベリー」の意味・観念は、本件商標からも派生し、両商標は称呼のみならず観念的にも明らかに類似するものである。

チ)上記理由を裏付けるように、商願2005−102980(甲第3号証)についても、「本願商標中の『ラブandベリー』よりは、欧文字の『and』を省略して『ラブ』『ベリー』に対応した『ラブベリー』のみの称呼・観念を生ずる場合も極めて多いものである。すると、本願商標は引用各商標と、要部文字の『ラブベリー』(愛する漿果)の称呼・観念において同一又は類似するものである。」と認定している(甲第4号証)。

リ)また、取引の実情につきみると、ネット上で公開されている一般記事中にも「ラブandベリー」中の「and」が省略されて「ラブベリー」としてテーマを特定していることが多数見受けられる(甲第5号証及び甲第6号証)。このように、一般取引市場においては、「ラブandベリー」が通称「ラブベリー」として認知されており、この点からも本件商標は引用商標に類似するものである。

(2)指定商品について

本件商標に係る商品「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」は、引用商標に係る指定商品と同一又は類似である。

(3)商標法第4条第1項第11号について

商標法第4条第1項第11号は、同一又は類似商品について使用する同一又は類似商標の重複登録を禁じており、本件商標はこれに違背して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、別掲のとおり、ハート形と波打つ帯状の図形を背景にした上に、末尾にハート形の図形を伴った「オシャレ魔女」の文字と「ラブandベリー」の文字とを上下二段に横書きしてなる構成からなるところ、構成各文字は、全て縁取りがされて丸みを帯びた太字の書体で等間隔に、かつ、上下の行間隔も詰めて一体的にまとまりよく表されており、構成文字全体から生ずる「オシャレマジョラブアンドベリー」の称呼も、よどみなく一気に称呼し得るものである。

そして、ほかに、本件商標の構成中の「ラブandベリー」の文字部分のみが独立して認識されるべき特段の事由は見出せないものである。

そうすると、本件商標は、かかる構成にあっては、構成文字全体で一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然であるから、その構成文字全体に相応して「オシャレマジョラブアンドベリー」の称呼のみを生ずるものというべきであり、「おしゃれな魔女のラブとベリー」の観念を表したものと認識されるとみるのが相当である。

一方、引用商標は、「LOVEBERRY」の欧文字を横書きしてなるものであるから、構成文字に相応して「ラブベリー」の称呼を生ずるものであり、「可愛らしい小果実」の観念を表したものと認識されるとみるのが相当である。

そこで、本件商標から生ずる「オシャレマジョラブアンドベリー」の称呼と引用商標から生ずる「ラブベリー」の称呼を比較すると、両称呼は音の配列及び音構成数において明らかに相違するから、相紛れるおそれはないものである

また、本件商標から生ずる「おしゃれな魔女のラブとベリー」の観念と引用商標から生ずる「可愛らしい小果実」の観念とは、明らかに異なるから、観念において相紛れるそれはないものである。

さらに、両商標は、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

おって、申立人は、「ネット上で公開されている一般記事中にも『ラブandベリー』中の『and』が省略されて『ラブベリー』としてテーマを特定していることが多数見受けられる。一例を示せば、日系BP社がネット状で公開している一般記事(甲第5号証)には、『オシャレ魔女 ラブandベリー』、通称『ラブベリ』あるいは『ラブベリー』と呼ばれる・・・と紹介されている。また、朝日新聞がネット上で公開している一般記事(甲第6号証)にも、『オシャレ魔女 ラブandベリー』のことを簡略化して『ラブベリー』として紹介されている。このように、一般取引市場においては、『ラブandベリー』が通称『ラブベリー』として認知されており、この点からも『オシャレ魔女 ラブandベリー』の文字からなる本件商標と『ラブベリー』の称呼を生ずる引用商標とは類似する。」旨主張している。

しかしながら、添付された証拠は「カードゲーム」に関する上記甲第5号証及び甲第6号証の2件のみであり、該証拠をもって「オシャレ魔女 ラブandベリー」が、本件商標の指定商品の取引市場においても「ラブベリー」と認識され得るものであると認めることはできないから、上記主張は採用できない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3の第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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