Trademark Appeal Case
「じっくりじっくり」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900182(T2007−900182/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5021000号商標(以下「本件商標」という。)は、「じっくりじっくり」の文字を標準文字により表してなり、平成16年5月28日に登録出願され、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」を指定商品として平成19年1月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
(1)本願商標は、平仮名で「じっくりじっくり」と書してなるものである。
(2)本願商標を構成する「じっくり」の語は、「おちついてゆっくりするさま」の意味を持つ語であるが、本願商標は、この語を二つ重ねることにより、この意味を強調させるものである。
(3)本件商標をその指定商品中の第3類の商品に使用するときは、「肌等にゆっくりと確実に効果を与える商品」であることを直感させ、単に商品の効能、用途、品質を表示するにすぎないものである。したがって、本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。
(4)本件商標を「肌等にゆっくりと確実に効果を与える商品」以外の指定商品中の第3類の商品に使用するときは、あたかもその商品が「肌等にゆっくりと確実に効果を与える商品」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第16号に該当する。
(5)化粧品業界においては、「じっくりじっくり」の語が普通に使用されているため、本件商標をその指定商品中の第3類の商品に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものである。したがって、本件商標は商標法第3条第1項第6号に該当する。
3 当審の判断
本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、これが「落ち着いて時間をかけて念入りに行うさま」の意である「じっくり」の語を二つ重ねてその意味を強調するものであるとしても、これを本件商標の指定商品中の第3類に属する商品について使用した場合に、直ちに「肌等にゆっくりと確実に効果を与える商品」を直感させるものとまではいい難く、また、特定の商品の品質、効能等を直接かつ具体的に表示するものともいえない。
登録異議申立人は、化粧品業界においては、「じっくりじっくり」の語が普通に使用されているとして証拠を提出しているので、該証拠を徴するに、確かに「じっくりじっくり」の語が使用されている例が見られるものの、それらは、いずれもインターネットのサイトにおける化粧品等の需要者の投稿中の記述に見られるに止まり、しかも、前後の語との関係により、漸くその意味合いが理解できる程度のものであり、「じっくりじっくり」の語自体が特定の商品又は商品の品質、効能等を直接かつ具体的に表示するものとして用いられているわけではない。
そうすると、本件商標は、これをその指定商品中の第3類に属するいずれの商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。