Trademark Appeal Case
造語称呼の音の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900207(T2007−900207/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5023663号商標(以下「本件商標」という。)は、「TUF TEX」の文字を横書きしてなり、平成18年6月12日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年2月2日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録第4185301号商標(以下「引用商標」という。)は、「タフレックス」の文字と「Tuflex」の文字を二段に横書きしてなり、平成9年2月20日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年9月4日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標より生ずる「タフテックス」の称呼と引用商標より生ずる「タフレックス」の称呼は、「テ」と「レ」の音の差異を有するにすぎず、しかも該差異音は、母音を共通にする歯茎音であって、いずれも造語であることからすれば、両称呼を一連に称呼した場合は、互いに聞き誤るおそれがある。
してみれば、本件商標と引用商標は、称呼上類似する商標であり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類否
本件商標は、前記1のとおり、「TUF TEX」の文字を書してなるものであるから、これより生ずる自然の称呼は、「タフテックス」であるというのが相当である。
これに対して、引用商標は、前記2のとおり、「タフレックス」の文字と「Tuflex」の文字を二段に横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「タフレックス」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「タフテックス」の称呼と引用商標より生ずる「タフレックス」の称呼を比較すると、両称呼は、中間部において「テ」と「レ」の音の差異を有するものである。そして、該差異音は、「テ」の音が舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させて発する無声子音「t」と母音「e」との結合した音節であるのに対し、「レ」の音は、舌面を硬口蓋に近づけ、舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音「r」と母音「e」との結合した音節であるから、音質、音感において相違するばかりでなく、いずれも前音「フ」が比較的弱い音としては発音され、かつ、「テ」と「レ」の音に促音を伴っているところから、中間に位置する音であるとしても、強く発音され、明瞭に響く音として聴取されるものである。そうすると、これらの差異音が両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれの称呼を全体として称呼する場合においても、その語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないものとみるのが相当である。
また、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を有しない造語を表したと理解されるものであるから、観念上比較することができない。
さらに、両商標は、ぞれぞれ前記した構成よりみて、外観上明らかに区別し得るものである。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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