Trademark Appeal Case
「ペズ」と「ペッツ」称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900213(T2007−900213/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5021555号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成18年2月16日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年1月26日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4717693号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成14年12月26日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年10月10日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、毛筆風の書体をもって、「PE′Z」の欧文字(アポストロフィ記号を含む。)を左横書きしたものであるから、これより「ペズ」、「ペツ」又は「ペッツ」の称呼が生じるものである。
これに対し、引用商標からは、「ペズ」、「ペツ」又は「ペッツ」の称呼が生じる。
また、引用商標は、申立人の業務に係る商品「キャンディー、及びその包装容器であるキャラクター付きプラスチック製ケース(ディスペンサー)」について使用され、世界的に著名であるから、引用商標と同一の称呼を生ずる本件商標は、引用商標と同一の観念が生ずる。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼及び観念において類似する商標であり、本件商標の指定商品中の「かばん類,袋物,傘」は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、別掲(1)のとおり、毛筆風の書体をもって、「PE’Z」の文字を表したと理解されるものである。
ところで、原審における拒絶理由通知及び出願人(本件異議事件の商標権者)の提出に係る平成18年8月9日付け意見書によれば、該文字は、「ペズ」と称され、出願人の芸能プロダクションに所属する音楽グループの名称として、我が国の音楽愛好家の間で知られていることが認められる。また、仮に本件商標の指定商品の需要者のすべてが、必ずしも上記音楽グループの名称を知っているとは限らず、本件商標と上記音楽グループの名称とを結びつけることができない場合が少なくないとしても、本願商標を構成する「PE’Z」の文字は、我が国において親しまれている綴り字とはいえないから、これに接する需要者は、これを英語風読みにして「ペズ」と称呼して、商品の取引に当たるものとみるのが相当であって、本件商標より生ずる自然の称呼は、「ペズ」であると認めることができる。
これに対して、引用商標は、別掲(2)のとおり、れんが状の直方体を継ぎ合わせた書体をもって、「PEZ」の文字を表したと理解されるものであるところ、申立人の提出に係る甲第8号証によれば、「PEZ」の文字よりなる商標は、「ペッツ」と称呼され、申立人の業務に係る商品「キャンディー、及びその包装容器であるキャラクター付きプラスチック製ケース(ディスペンサー)」について、1927年(昭和2年)よりオーストリアで使用され、我が国においては、1972年(昭和47年)より森永製菓株式会社から販売されていたことが認められ、このような事情からみれば、「PEZ」の文字よりなる商標(引用商標も含む。)は、「ペッツ」の称呼をもって、我が国の一般の消費者の間においても知られているものと推認することができる。
そうすると、引用商標より生ずる自然の称呼は、「ペッツ」であるというのが相当である。
してみれば、本件商標より生ずる「ペズ」の称呼と引用商標より生ずる「ペッツ」の称呼は、前者における「ズ」の音、後者における「ぺ」の促音「ッ」及び「ツ」の音の差異を有するものであり、これらの差異音がきわめて短い音構成よりなる両称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれの称呼を全体として称呼するときにおいても、その語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないというべきである。
また、前記のとおり、本件商標は、「音楽グループの名称」の観念を有するものであるのに対し、引用商標は、申立人の「キャラクター付きキャンディーディスペンサー」の観念が生ずるものであるから、両商標は、観念上相紛れるおそれはないものである。
さらに、両商標は、前記のとおりの構成よりみて、外観上明らかな差異を有するものである。
したがって、本件商標と引用商標は、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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