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Trademark Appeal Case

称呼の類似性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90666(T2006−90666/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4990210号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4990210号商標(以下「本件商標」という。)は、「フィアストーン」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成18年1月10日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同年9月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3300439号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、平成6年7月8日に登録出願され、第7類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年5月2日に設定登録、その後、平成18年12月19日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

同じく、登録第3332402号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、平成6年9月14日に登録出願され、第19類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年7月18日に設定登録、その後、平成19年3月6日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

同じく、登録第4910424号商標(以下「引用商標3」という。)は、「冷やストーン」の文字を標準文字で表してなり、平成16年1月15日に登録出願され、第19類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年11月25日に設定登録がされたものである。

以下、これらをまとめていうときは、「引用商標」という。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)本件商標は、引用商標と全体として類似するものであり、その指定商品と引用商標の指定商品と抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)申立人がタイヤについて使用する引用商標1及び引用商標2は、申立人及びその関連会社の商標として、広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は「フィアストーン」の文字を書してなるから、その構成文字に相応して「フィアストーン」の称呼を生ずるものである。

一方、引用商標1及び引用商標2は、別掲に示すとおり、やや図案化してなるものとしても、「Firestone」の文字を書してなるものと認められるから、該文字に相応して「ファイアストーン」の称呼を生ずるものと認められる。

また、引用商標3は「冷やストーン」の文字を書してなるから、その構成文字に相応して、「ヒヤストーン」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について判断するに、上記のとおり外観において著しく相違し、看者に与える印象が全く異なるものである。

そして、本件商標は、特定の観念を想起させないのに対し、引用商標1及び引用商標2は、その構成中の「Fire」が「火」を意味する平易な外国語として知られているものであり、「火の石」の如き意味合いを想起させるものといえる。また、引用商標3は「冷えた石」程度の観念を生ずるから、観念上比較することができないものである。

さらに、本件商標より生ずる「フィ」の称呼部分と引用商標1及び引用商標2より生ずる「ファイ」の称呼部分とは、前者が響きの弱い音と発する無声摩擦音であるのに対し、後者は「イ」の音が唇を平たく開き、舌の方を下方に向け、前舌面を高めて硬口蓋に接近させて声帯を振動させて発する単母音であることから、澄んだ音として明瞭に発音され、その長音方法において異質の音ということができる。また、それに続く「ア」の音も比較的明瞭に発音されるといえるから両称呼をそれぞれを全体として一連に称呼した場合、彼此聞き誤るおそれはないものというべきである。

次に、本件商標より生ずる「フィ」の称呼部分と引用商標3より生ずる「ヒ」の称呼部分とは、「フィ」が「ヒ」に近く発音されることもあり、これのみを比較すれば、語感語調が近似する場合があるが、それに続く「ア」の音は口を広く開き舌を低く下げ、その尖端を下歯ぐきに触れた程度の位置に置き、声帯を振動させて発する母音であり、比較的澄んだ音であるのに対し、「ヤ」の音は前舌面を硬口蓋に近づけて発する無声の摩擦音であるから、全体して語感語調が相違し、十分区別し得るものと認められる。

してみれば、本件商標と引用商標とは、観念においては比較することができないが、称呼及び外観において相違すること、さらに、取引の実際において本願商標と同一の態様からなる「フィアストーン」が、本願指定商品中の外壁材について使用され、商標権者を表示するものとしてその取引者、需要者にある程度知られていること等を総合的に勘案すると、両商標を同一又は類似する役務に使用しても、両者を別異のものとして識別し得るものというべきであるから、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について

上記(1)のとおり、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、非類似の商標であって、別異のものというべきであり、申立人の使用に係る引用商標1及び引用商標2が申立人の業務に係るタイヤを表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものであることを否定するものではないとしても、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標1及び引用商標2を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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