Trademark Appeal Case
シャープラインとシャープの類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900159(T2007−900159/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5012875号商標(以下「本件商標」という。)は、「シャープライン」及び「SHARPLINE」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成18年5月1日に登録出願され、第6類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同年12月22日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、次の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第1671755号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、昭和48年2月15日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同59年3月22日に設定登録され、その後、平成6年8月30日及び同15年10月7日の2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同17年2月9日に、第6類、第7類、第8類、第9類、第11類、第12類、第15類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類、第26類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。
(2)登録第1671754号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、昭和47年3月2日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同59年3月22日に設定登録され、その後、平成6年8月30日及び同15年10月7日の2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同17年2月9日に、第6類、第7類、第8類、第9類、第11類、第12類、第15類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類、第26類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。
3 登録異議申立の理由の要点
(1)本件商標は、申立人が商品「家電製品、情報通信関連商品」等に使用するものとして広く認識された別掲(1)及び(3)のとおりの構成よりなる商標(以下、これらを纏めて「引用商標3」という。)と類似するものであり、また、商品の出所について誤認・混同を生ぜしめるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同項第15号に違反して登録されたものである。
(2)本件商標は、申立人が登録権者である引用商標1及び引用商標2と類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第第11号の該当性について
本件商標と引用商標1及び引用商標2との類否について検討するに、本件商標は、前記1のとおり、「シャープライン」及び「SHARPLINE」の文字を書してなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体的に看取し得るものであって、これより生ずる「シャープライン」の称呼も格別冗長なものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、本件商標は、その構成文字全体として「鋭い線」又は「鮮明な線」というような意味合いを容易に想起させるものである。
そうすると、本件商標は、その構成全体をもって不可分一体のものとして認識し把握されるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して「シャープライン」の称呼のみを生ずるものであり、また、「鋭い線」又は「鮮明な線」の観念を生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標1は、その構成文字に相応して「シャープ」の称呼を生ずるものであり、また、「鋭い」又は「鮮明な」の観念を表すものといえる。
また、引用商標2は、別掲(2)のとおり、図形と文字との組合せからなるところ、「SHARP」の文字部分と図形部分とが、常に不可分一体にのみ認識されなければならない格別の理由も見出し難いところから、読み易いこの文字部分自体を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものといえる。
そうすると、引用商標2は、「SHARP」の文字部分に相応して「シャープ」の称呼を生ずるものであり、また、「鋭い」又は「鮮明な」の観念を表すものといえる。
しかして、本件商標から生ずる「シャープライン」と、引用商標1及び引用商標2から生ずる「シャープ」の称呼とは、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、称呼上、両者は容易に区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、観念上においても上記のとおりであるから、明瞭に区別することができるものである。
してみれば、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同項第15号の該当性について
引用商標3は、引用商標1及び引用商標2とほぼ同一の構成からなるものであるところ、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、称呼、外観及び観念のいずれにおいても類似することのない別異の商標というべきであるから、本件商標と引用商標3も類似することのない別異の商標ということができる。
そうすると、引用商標3の周知著名性を考慮したとしても、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が引用商標3を印象、連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同するおそれもないといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当するものではない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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