1 本願商標
本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第25類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成16年12月15日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定の拒絶の理由に引用した登録第4758920号商標(以下「引用商標」という。)は、平成15年7月16日に登録出願、「ライリー」の片仮名文字及び「LILEE」の欧文字を二段に横書きしてなり、第23類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同16年3月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「LILY.」の欧文字とピリオドを表してなるところ、該構成中の「LILY」は、「ユリ」の意味を有し、「リリー」と発音される平易な英語として一般に知られていることから、この文字部分に相応して、「リリー」の称呼及び「ユリ」の観念を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、上記2のとおり、その構成中の欧文字部分は、わが国において特定の読みをもって親しまれた語ではなく、造語と認識させるものであるから、その下段に書された片仮名文字部分が欧文字部分の読みを特定したものと理解されるというのが相当である。
そうすると、引用商標は、片仮名文字に相応して「ライリー」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じない造語よりなるものと認められる。
そこで、本願商標より生ずる「リリー」と引用商標より生ずる「ライリー」の称呼を比較するに、両称呼は、前者が3音、後者が4音からなるところ、後半部の「リー」の音を共通にし、語頭部において「リ」と「ライ」の音に差異を有するものである。そして、該差異音中、語頭の「リ」と「ラ」は、ともに明瞭に発音される有声の弾音であり、かつ、該差異音が称呼の識別上、最も重要な要素を占める語頭部に位置するものであるから、これが、3音、4音という短い音構成よりなる両称呼の全体に与える影響は大きく、それぞれを一連に称呼しても、相紛れるおそれはない。
また、両商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観上、明らかに相違し、さらに、前述のとおり、引用商標は造語よりなるものと認められるから、観念上、比較すべくもなく相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標と引用商標は、称呼、外観および観念のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。