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Trademark Appeal Case

造語商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−13500(T2006−13500/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「あんしんねっと」の文字を標準文字で表してなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成17年9月22日に登録出願され、その後同18年4月14日付け手続補正書により、指定役務については、該手続補正書に記載のとおり補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下の理由により、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、「心配・不安がなくて、心が安らぐこと」を意味する「安心」を容易に想起させる「あんしん」の文字と、「通信網」を意味する「ネット」を容易に想起させる「ねっと」の文字を、「あんしんねっと」と書してなるところ、全体として「安心できる通信網」程の意味合いを容易に認識・理解させるから、これを本願指定役務中、上記に相応する役務、例えばウェブサイトの作成又は保守等に使用しても、これに接する需要者は、単に上記意味合いを認識するにとどまり、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標に係る指定役務中、「ガス機械器具を建築物に取り付けるための設計に関する情報の提供」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認めらない。したがって、本願商標は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。ただし、前記役務が例えば、第42類「ガス機械器具を建築物に取り付けるための機械又は器具の設計に関する情報の提供」であるならば、その旨補正したときはこの限りでない。

(3)本願商標は、登録第3199314号及び登録第4557449号と同一又は類似であって、その商標に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、前記1のとおり、「あんしんねっと」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「あんしん」及び「ねっと」の文字部分が、原査定説示の意味合いを有するとしても、その構成中の「ねっと」の文字部分は平仮名で表わされてなるものであり、これらの語を結合してなる本願商標からは、必ずしも原査定説示の意味合いを直ちに認識させるものともいい難く、また、特定の役務の質等を直接的かつ具体的に表示したものともいえないから、むしろ、構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識されるものとみるのが自然である。

また、本願の指定役務を取り扱う業界において、本願商標を構成する「あんしんねっと」の文字が、役務の質を表示するためのものとして普通に使用されているという事実も見出せない。

してみれば、本願商標は、特定の観念を認識し得ない一種の造語よりなるといわざるを得ない。

そうとすると、本願商標は、その指定役務について使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、他に、本願商標を何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標としなければならない理由も見出し得ないものである。また、その指定役務に使用しても、役務の質の誤認を生じさせるおそれもないと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するということはできないから、本願を上記法条により拒絶した原査定は妥当でなく、取消を免れない。

(2)商標法第6条第1項について

本願商標は、その指定役務について、前記1の手続補正書に記載のとおり補正された結果、役務の内容が明確なものになったと認められる。

その結果、本願指定役務は、商標法第6条第1項の要件を具備するものとなった。

したがって、原査定の拒絶の理由は解消した。

(3)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、その指定役務について、前記1の手続補正書に記載のとおり、補正された結果、登録第4557449号の指定役務と同一または類似の役務は、すべて削除されたと認められるものである。

その結果、本願商標の指定役務は、登録第4557449号の指定役務と類似しない商品になったと認められるものである。

また、登録第3199314号の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、平成18年9月30日存続期間満了(同19年6月13日本権の登録の抹消の確定登録)により消滅しているものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

(4)以上のとおりであるから、結局、本願について商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するということはできないし、かつ、同法第4条第1項第11号に該当するということもできない。更に、同法第6条第1項の要件を具備しないということもできないから、これらを理由に本願を上記法条により拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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