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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2005−31262(T2005−31262/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第3340394号商標の指定商品中「化粧品」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第3340394号商標(以下「本件商標」という。)は、「フェイササイズ」の片仮名文字を書してなり、平成7年12月11日に登録出願、第3類「歯磨き,化粧品,せっけん類」を指定商品として、同9年8月15日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張の要旨

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

1 本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもがその指定商品のうち「化粧品」についての本件商標の使用をしていないものであるから、商標法50条第1項の規定によりその登録は取り消されるべきである。

2 答弁に対する弁駁

(1)被請求人が提出した乙第1号証によっては、本件商標の使用の時期のみならず、使用の事実自体、証明されたということができない。

(2)化粧品の販売に当たっては、その容器に「化粧品の名称」、「製造業者の氏名又は名称及び住所」、「製造番号又は製造記号」、「配合されている全ての成分」を表示することが義務づけられている(薬事法第61条)ところ、乙第1号証の化粧品の包装にはこれが表示されていない。したがって、通常の化粧品の取引形態からみて、乙第1号証の化粧品がその包装容器に収納されて販売されているとの被請求人の主張は、受け入れることができない。

(3)なお、化粧品を販売する場合には、薬事法の規定に従って、当該化粧品に対応する「化粧品製造販売届書」又は「化粧品製造製品販売名届書」が所轄の都道府県知事に提出されているはずであるから、被請求人が、乙第1号証に示されている形態で化粧品の販売をしたというのであれば、これを裏付けるのに必須と思われる上記届書の写しが提出されてしかるべきである。

(4)以上のとおり、乙第1号証によっても、本件商標が、日本国内において商標権者によって、その指定商品のうち「化粧品」について使用されたものと認めることができない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。

1 答弁(第一回)

(1)本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が指定商品である「化粧品」について使用した事実が存在するので、上記取り消しの理由は成り立たない。

(2)商標権者は、「固形おしろい」の販売を行っている。添付の乙第1号証は、この「固形おしろい」が販売されている状態を示す写真であって、この乙第1号証の写真に示されるように、商標権者は、「固形おしろい」を樹脂製の包装容器に収納して販売している。そして、その包装容器の表面には「フェイササイズ」と表示しており、その包装容器の裏面には販売元である商標権者を示す「六本木美容歯科」の表示を行うとともに、その裏面にはその販売価格を示す「¥1,000」の表示も行っている。

ここで、商標権者が販売している「固形おしろい」は本件商標の指定商品である「化粧品」に該当し、その包装容器の表面に表された「フェイササイズ」は本件商標といえる。また、本件商標の指定商品である「化粧品」の包装に本件商標を付する行為は商標法第2条第3項第1号に規定する使用行為に該当し、指定商品である「化粧品」の包装に本件商標を付したものを譲渡する行為は商標法第2条第3項第2号に規定する使用行為に該当する。したがって、本審判事件に係る登録商標は、商標権者により指定商品について使用されている事実が存在する。ただし、この使用時期が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内におけるものであるとの証拠は、この答弁書提出時点において収集中であるので、追って補充する。

2 答弁(第二回)

以下、乙第2号証ないし乙第4号証により、平成16年8月30日、平成17年8月10日に、本件商標を「固形おしろい」に使用していたことを証明する。

(1)乙第2号証及び乙第3号証

乙第1号証に、平成16年8月30日に購入した「固形おしろい」は、樹脂製の包装容器に収納されており、その包装容器の表面に「フェイササイズ」と表示されており、その包装容器の裏面には「六本木美容歯科」及び「¥1,000」と表示されていたことを証明する「福地美賀の証明書」及び「藤川考の証明書」。

(2)乙第4号証

乙第1号証に、平成17年8月10日に購入した「固形おしろい」は、樹脂製の包装容器に収納されており、その包装容器の表面に「フェイササイズ」と表示されており、その包装容器の裏面には「六本木美容歯科」及び「¥1,000」と表示されていたことを証明する「松永恵の証明書」。

3 むすび

以上述べたように、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が指定商品について使用した事実が存在するので、商標法50条における取り消しの理由は成り立たない。

第4 当審の判断

1 被請求人が本件商標を指定商品中の「固形おしろい」に使用しているとして提出した乙各号証によれば、以下の事実が認められる。

乙第1号証は、「固形おしろい」の販売状態を示す写真であるとして、「『固形おしろい』を収納した容器のふたを開けた状態」、「『固形おしろい』を収納した容器のふたを閉じた状態」、「『固形おしろい』を収納した容器の裏面」の三葉の写真が貼附されており、その包装容器の表面に「フェイササイズ」の表示と「六本木美容歯科」及び「¥1,000」の表示が認められるが、この容器には「固形おしろい」についての説明が何らされておらず、「固形おしろい」そのものが入っているかすら不明である。また、この写真では、「固形おしろいの包装容器」の容器そのものの状態は確認できるが、「固形おしろい」の製造年月日、具体的取引を示す、例えば、注文書、納品書、代金支払伝票等は何ら示されていないし、提出もされていない。

次に、乙2号証ないし乙第4号証についてみるに、平成16年8月30日及び平成17年8月10日に購入したとする証明書であって、乙2号証ないし乙第4号証とも、乙第1号証とほぼ同じ写真を中央に配し、「貴殿が平成16年8月30日(平成17年8月10日)に弊社から購入した『固形おしろい』は、下記写真に示されるように樹脂製の包装容器に収納されており、その包装容器の表面に『フェイササイズ』と表示されており、その包装容器の裏面には『六本木美容歯科』及び『¥1,000』と表示されていたことを御証明下さい。」という、あらかじめ文面を印刷し、日付と氏名のみを記入する定型の証明書であって、例えば、実際の日付が確認できる証明者の領収書等の貼附すらないものであるから、これらをもってしては、直ちに樹脂製の包装容器に収納された「固形おしろい」が商品として流通し取引されていたとは認め難いものといわざるを得ない。

しかも、被請求人は、請求人の答弁に対する弁駁に対して、通常であれば存在するはずの注文書,納品書,代金支払伝票等の客観的事実を示す証拠を何ら提出していない。

2 以上のとおりであるから、被請求人が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品「化粧品」について、本件商標を使用していることを証明したものと認めることはできない。また、被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品について使用していないことについて、正当な理由があることを明らかにしていない。

したがって、本件商標は、その指定商品中の「化粧品」についての登録は、商標法第50条により、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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