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Trademark Appeal Case

誇称表示と技術用語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−10326(T2006−10326/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SuperCompanionChip」の文字を標準文字により表してなり、第9類「耳栓,加工ガラス(建築用のものを除く。),アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,オゾン発生器,電解槽,検卵器,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,自動販売機,ガソリンステーション用装置,駐車場用硬貨作動式ゲート,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,潜水用機械器具,業務用テレビゲーム機,電動式扉自動開閉装置,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,計算尺,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を指定商品として、平成17年9月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、標準文字にて「SuperCompanionChip」の文字を書してなるところ、その構成中の「Super」の文字部分が「すばらしい、最高級の」等の意味を有し、品質がすぐれていることを表すものとしてしばしば用いられている英語であり、同「CompanionChip」の文字部分が「コンパニオンチップ」に通じ、集積回路の一種(周辺機能のみを1チップに集積したもの)の名称を表したと理解されるから、これを本願指定商品中コンパニオンチップと称される集積回路について使用しても、単に商品の品質を誇称して表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「SuperCompanionChip」の欧文字よりなるところ、「Super」の文字と「Companion」の文字及び「Chip」の文字の頭文字が大文字で表されていることより、これらの各文字を組み合わせたものと容易に認識されるものである。

そして、その構成中「Super」の文字は、「supercomputer」や「superstar」の用例のように「超...」、「上の」、「より優れた」等の意味を有する語として親しまれており、該文字が商品の誇称表示として一般的に使用されているものである。

また、「Companion」の文字は、「仲間.付き添い.対の一方.」等、及び「Chip」の文字は、「一片.かけら.集積回路を成形加工した半導体の小片.」等の意味(いずれも、1999年1月10日 株式会社小学館発行「小学館ランダムハウス英和大辞典」)を有する英語と認められる。

さらに、本願指定商品を取り扱う業界において、各種機器に使用できる画像・音声処理等のための専用周辺チップをコンパニオンチップと称し、製造、販売されているといえる。

そして、上記した専用周辺チップをコンパニオンチップと称している実情は、以下の各種新聞記事情報、インターネットの情報等から裏付けられるものである。

(1)1999.09.24 日刊工業新聞 10頁には、「NEC、CE機向け高速マイコンをサンプル出荷へ」の見だしのもと「携帯情報端末に必要な周辺機能をまとめたコンパニオンチップ・・・も11月からサンプル出荷する。」との記載

(2)2001.12.11 日刊工業新聞 13頁には「日立製作所、次世代カーナビ用LSIを製品化しサンプル出荷へ」の見だしのもと「同社の32ビット縮小命令型コンピューター(RISC)マイコン『SH4シリーズ』と組み合わせて搭載するコンパニオンチップ。」との記載

(3)2002.03.29 日刊工業新聞 11頁には「日立、次世代CIS開発向けRISC搭載開発評価用ボードを発売」の見だしのもと「日立製作所は次世代車載情報端末システム(CIS)の開発向けに、32ビット縮小命令型コンピューター(RISC)プロセッサー・・・と、コンパニオンチップ・・・などからなる開発評価用プラットフォームを5月に出荷する。」との記載

(4)2002.07.16 日刊工業新聞 13頁には「東芝、HDD搭載のデジタル家電向けLSIを開発」の見だしのもと「新製品はHDDの標準インターフェースである・・・などの周辺機能をワンチップ化したもの。縮小命令型コンピューター(RISC)マイコンのコンパニオンチップとして位置付けている。」との記載

(5)2006.01.13 日刊工業新聞 10頁には「NECエレ、携帯で音楽を50時間再生できるLSI製品化」の見だしのもと「音楽再生専用のCPU、DSPを内蔵しアプリケーションプロセッサーと接続して使うコンパニオンチップ。」との記載

(6)2006.08.28 日刊工業新聞 11頁には「経営ひと言/NECエレクトロニクス・中島俊雄社長『潜在需要逃がさず』」の見だしのもと「『・・・画像や音楽関連などコンパニオンチップの潜在需要は大きい』と隠れた市場を見逃さない。」との記載

(7)「http://ascii24.com/news/i/tech/article/1998/10/19/613385-000.html」には、「インテル、StrongARMプロセッサー対応のコンパニオンチップを11月1日に発売/1998年10月19日」の見だしのもと「インテル(株)は、10月7日に米国本社が発表したコンパニオンチップ『SA-1101』の国内対応について発表した。」との記載

(8)「http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0423/nvidia.htm」には、「NVIDIA、Opteron用ワークステーション向けコンパニオンチップ『nForce3 Pro』」の見だしのもと「NVIDIAは22日(現地時間)、ワークステーション向けコンパニオンチップ『nForce3 Professional』を発表した。AMDのサーバー/ワークステーション向け64bit CPU Opteron用のチップセット。」との記載

(9)富士通株式会社(http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/02/26.html)のホームページには、「メディア処理向けプロセッサ『FR-Vファミリ』に4製品を追加/2004年2月26日」の見だしのもと「当社は、VLIWアーキテクチャ(注1)を採用したメディア処理向けプロセッサ『FR-Vファミリ』において、『FR-Vプロセッサ』2製品、コンパニオン・チップ(注2)1製品、およびSoC(System on Chip)1製品を開発し、2月26日より販売活動を開始します。」、「(注2)コンパニオン・チップ:映像、音声などのメディア処理に必要な周辺入出力機能を持つ専用周辺チップ。」との記載

(10)「http://japan.internet.com/allnet/20070214/1.html」には、「NXP、高画質・低消費電力を実現するモバイル向けコンパニオンチップ」(2007年2月14日)の見だしのもと「NXP Semiconductors は、2007年2月12日、スペイン・バルセロナで開催されている2007 3GSM World Congressにおいて、モバイル視聴環境の品質を向上するコンパニオンチップ『PNX4150』を発表した。」との記載

(11)「http://www.teldevice.co.jp/ir/ir_data/kessansetsumei/ir_kessansetsumei_030428.pdf」には、「2003年3月期決算説明会/東京エレクトロンデバイス株式会社」の見だしのもと18頁には「開発ビジネス・2003年3月期開発実績」として「・FPGAコンパニオンチップ・画像処理用コンパニオンチップ」等との記載

(12)「http://www.news2u.net/NRR2002298.html」には、「NSW(日本システムウエア株式会社)2002年02月12日」の見だしのもと「NSW(日本システムウエア株式会社)は、インテルR XScaleTMマイクロアーキテクチャに基づく、インテルR PXA250 アプリケーション・プロセッサ対応のコンパニオンチップ“SLC001CA”をリリース致します。」との記載

(13)「http://www.epson.jp/osirase/2007/070410.htm」には、「エプソン 1チップで複数欧州言語対応のTTS(音声合成)LSIを開発〜」の見だしのもと「S1V30120はテキストデータを合成処理により音声データに変換し、内蔵DAコンバータを通して出力するコンパニオンチップです。」との記載

(14)「http://kaden.yahoo.co.jp/dict/?type=detail&id=2733」には、「A−DIMM」の見だしのもと「630/730のコンパニオンチップであるSiS301を搭載した拡張カードを取り付ければ・・・」との記載

以上よりすると、本願商標は、「Super」の文字と「コンパニオンチップ」と称呼し得る「CompanionChip」の文字を結合したものと認識されるものであって、その全体の構成からは、「より優れた専用周辺チップ」程の意味合いを認識するものといわざるを得ない。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品中、電子回路や集積回路に含まれる「専用周辺チップ」について使用した場合、前記意味合いを容易に理解するものといえるから、商品の品質を誇称表示したものと認められ、前記以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人(出願人)は、本願商標は、本願指定商品では、一般に使用され定着しているという状況にない旨述べているが、本願は、電子回路や集積回路を含む電子応用機械器具及びその部品等を指定商品とするものであり、これらを取り扱う業界においては、上記のとおり、各種機器に使用できる画像・音声処理等のための「コンパニオンチップ」が開発、製造され、販売されていることからすると、本願商標の「SuperCompanionChip」の文字に接する取引者、需要者は、該文字が、「Super」の文字と「CompanionChip」の文字とを結合したものと認識し、該文字からは、「より優れた専用周辺チップ」程の意味合いを容易に認識し、自他商品の識別標識としての機能を有しないとみるのが相当であって、本願商標については、上記認定のとおりであるから、その主張は採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

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