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Trademark Appeal Case

カラオケ採点の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−16632(T2006−16632/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「カラオケ採点」の文字を標準文字により表してなり、第9類、第15類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成17年4月19日に登録出願、その後、第41類及び第42類の指定役務については、同年11月9日付けの手続補正書に記載のとおり補正され、最終的に別掲のとおりの商品及び役務に補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、歌うための演奏装置である「カラオケ」の点数をつけて成績の優劣を表す「採点」を認識され、指定商品中「カラオケ装置,カラオケ装置用コンピュータプログラム等」・指定役務中「カラオケ装置の貸与,カラオケ装置用コンピュータプログラムの貸与等」との関係において商品の品質・役務の質の表示として「カラオケ装置の採点機能を有するもの」・「カラオケ装置の採点機能を有するものの貸与」のように理解される「カラオケ採点」の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これを本願の前記指定商品・指定役務に使用するときは、単に商品の品質・役務の質について普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「カラオケ採点」の文字よりなるところ、「(歌のないオーケストラの意) 歌の伴奏音楽だけを録音し、それに合せて歌うためのテープやディスク。また、その演奏装置。1970年代より普及。」の意味を有する「カラオケ」の文字と「点数をつけて成績の優劣を表すこと。」(いずれも、株式会社岩波書店 広辞苑第五版)の意味を有する「採点」の文字を結合したものと容易に認識されるものである。

そして、本願指定商品を取り扱う業界において、カラオケ採点機が製造、販売され、また、カラオケ採点機能を有する機器(装置)やカラオケ採点システムを採用して、歌唱力を採点する装置が実際に製品化され、販売されており、それらの機器(装置)が、カラオケルーム等で使用されているといえる。

そして、上記した実情は、以下の各種新聞記事情報、インターネットの情報等から裏付けられるものである。

(1)1991.12.27 流通サービス新聞 6頁には、「止まらない『カラオケ』ブーム。市場規模4千億円、ボックスは全国で8千店越す。」の見だしのもと「・・・ただ歌うだけではもう古い。これからのカラオケはチーム対抗歌合戦−エコワールド(東京〇三(5381)〇一三一)は、対戦型のカラオケ採点装置・・・の本格普及を目指す。すでに発売しているカラオケボックス専用の壁掛けタイプ(六十万円)に加え、来年一月にもキャスター付きの床置きタイプ(七十五万円)と宴会向けステージ一体型タイプ(百五十万円)を投入。」との記載

(2)1992.02.16 朝日新聞大阪地方版/兵庫には「ライト浴びスター気分も カラオケルーム、急成長 兵庫」の見だしのもと「自動照明装置でスポットライトが7色に変わり、スター気分も味わえる。カラオケ採点機で実力判定もでき・・・」との記載

(3)1992.04.08 朝日新聞大阪地方版/兵庫には「校則なんてカラオケ採点機程度のもの(拝復)兵庫」の見だしのもと「先日、支局のメンバーでカラオケルームに行くと採点機がありました。」との記載

(4)1994.04.28 読売新聞東京朝刊 8頁には「カラオケ採点OKのLD機2種発売/パイオニア」の見だしのもと「パイオニアは、カラオケ機能を充実させた両面再生の家庭用レーザーディスク(LD)プレーヤー2機種を5月下旬から順次発売する・・・カラオケで歌った歌を採点する『のどじまん』機能も付けた。」との記載

(5)2001.06.30 繊研新聞 6面には「【サタデーセンケン:情報プラザ:オープン】」の見だしのもと「カラオケ採点システム採用の新アトラクション『熱唱!銭湯歌合戦』・・・『歌唱力判定装置』で、その場で歌唱力を採点する。」との記載

(6)2004.01.05 読売新聞東京夕刊 5頁には「[腕まくり]オンチのキモチ=7 つかんだ!採点のツボ」の見だしのもと「・・・カラオケ採点機を作っているセガ・ミュージック・ネットワーク・・・同社が業務用に作っている採点システム『全国採点やろう』は、千点満点の精密採点と全国のカラオケボックスを通信で結び、各地のカラオケファンと点数を競い合える点が特徴だ。」との記載

(7)2004.10.30 毎日新聞東京朝刊 13頁には「[なぜなぞ科学]得点不満?カラオケ採点機」の見だしのもと「歌唱力にはひそかに自信を持っている私だけに、採点機の低得点は納得いかない。採点の仕組みを探った・・・通信カラオケは、すべての音がデジタル信号で数値化されている。採点機も歌い手の声の音程や音量を数値化し、歌モデルと比較すれば、耳で聞いた評価に近い採点が期待・・・」との記載

(8)「http://www.gifu-nct.ac.jp/elec/habuchi/sekkei/kara.html」には、「カラオケ採点システム」の見だしのもと「現在のカラオケでの採点システムはリズム中心の評価をしており・・・」との記載

(9)「http://www.hirax.net/dekirukana/karaoke/」には、「カラオケ採点機の謎」の見だしのもと「カラオケに行くと、必ずといっていいほど、カラオケ採点機(機能)がある。」との記載

(10)株式会社第一興商(http://www.dkkaraoke.co.jp/business/karaoke_service/syouhin/PremierDAM/PremierDAM.html)のホームページには、商品一覧に業務用通信カラオケシステムとして「Premier DAM」が紹介され、「カラオケ基本性能」として「■新しい採点など強力なカラオケ系コンテンツを搭載」、「機能・コンテンツ」として「■新採点機能、“歌いきりまショー”搭載」との記載

(11)「http://japan.renesas.com/media/company_info/news_and_events/press_releases/2006/0529/20060529j.pdf」には、「カラオケの高音質化を実現する1チップ型エコーICと採点機能付エコーICを製品化」(2006年5月29日 株式会社ルネサス テクノロジ)の見だしのもと「カラオケ機器や、カラオケ対応のDVDプレーヤ等AV機器向けに、エコー用の・・・さらに採点機能を追加した・・・を製品化しました。」との記載

(12)「カジ・コーポレーション」(http://www.kaji-corp.co.jp/karaoke/sinpin.html)のホームページには、「エクシング/ジョイサウンド」の「Hyper JOY WAVE」が紹介され、「■採点機能が、さらにパワーアップ」との記載

(13)アトムコーポレーション(http://atomcp.com/hontai_06.html)のホームページには、「カラオケ機器のリース・レンタル・中古販売」の見だしのもと「進化するオンリー・ワン カラオケMyLavca」の「LAVCAの魅力」として「歌う人の音楽性や表現力を評価して点数化する、新採点システム『マイ・スコア』を開発。」との記載

(14)「ダカーポ」(No.442 2000 4/5 マガジンハウス発行)の118頁には、「採点カラオケで/高得点を出す方法」の見だしのもと「採点できるソフトが普及し、カラオケブームが再燃している。」との記載、同119頁には、「採点カラオケ花盛り/今、歌った後に採点が表示されるカラオケソフトは数種ある。」との記載

以上よりすると、カラオケ機器においては、カラオケで歌った歌を点数化する採点機能を内蔵・搭載したものが製品化され、また、それらの機器がリース・レンタルされていることも認められる。

そうとすれば、「カラオケ採点」の文字よりなる本願商標は、これをその指定商品及び指定役務中「カラオケ機器(装置)の採点機能を有する機器,カラオケ機器(装置)採点機能を有する機器の貸与」について使用した場合、「カラオケ機器(装置)の採点機能」の意味合いを容易に理解するものといえるから、商品の品質、機能及び役務の質を表示するものと認められ、前記以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人(出願人)は、本願商標は、「カラオケ」と「採点」を他の構成要素なしに連綴した造語商標であって、「歌うための演奏装置であるカラオケの点数をつけて成績の優劣を表す採点」といった原審説示の意味合いを直ちに導かれるものではなく、十分に識別力を有する旨述べている。

確かに「カラオケ採点」のみで使用されているとはいい難いものであるが、上記のとおり、カラオケ機器(装置)を取り扱う業界においては、採点機能を有する機器が実在し、「カラオケ採点機」、「カラオケ採点システム」等と称されていることからすると、前記機能を有する機器及び前記機能を有する機器の貸与等に使用した場合には、本願商標の「カラオケ採点」の文字に接する取引者、需要者は、該文字からは、「カラオケ機器(装置)の採点機能」程の意味合いを容易に認識し、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を有しないとみるのが相当であって、本願商標については、上記認定のとおりであるから、その主張は採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

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