Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−1818(T2007−1818/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「A.T.F.」の欧文字を横書きしてなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品とし、平成18年3月27日に登録出願された商願2006−27053に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同18年10月24日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4331779号商標は、「ATF ALL THE FUNDAMENTALS」の欧文字を標準文字で書してなり、平成10年12月24日登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具,げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」を指定商品として、同11年11月5日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、欧文字とピリオド符号で「A.T.F.」と横書きしてなるところ、該語は、特定の意味合いを想起するものとはいえないから、一種の造語からなるものと理解、認識されるものであり、その構成文字に相応して「エイティーエフ」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
一方、引用商標は、前記2のとおり、「ATF ALL THE FUNDAMENTALS」の欧文字を横書きしてなるところ、構成文字全体からは、特定の熟語的な意味合いを想起するとはいえず、その他、構成文字全体を常に一体不可分のものとしてのみ把握すべき特段の事情は見いだすことができないものである。
しかして、語頭の「ATF」の文字部分は、特定の意味合いを有する語として広く理解、認識されているものとはいえないから、一種の造語と看取されるのに対して、その後に続く「ALL THE FUNDAMENTALS」の文字部分は、いずれも英単語であって、「ALL」は、「全部の、全ての、あらゆる」等を意味する語であり、「THE」は、定冠詞であり、「FUNDAMENTALS」は、「基本、基礎」等を意味する語の「FUNDAMENTAL」の複数形であると容易に把握できるものであるから、これらの文字部分からは、「すべての基本又は基礎」程の意味合いを理解、認識するものとみるのが相当である。
そうとすれば、引用商標の「ALL THE FUNDAMENTALS」の部分は、観念的に一体不可分のものとみることができるものである。
また、造語と看取される「ATF」の文字部分と、一定の意味合いを有する「ALL THE FUNDAMENTALS」の文字部分とは、何らの意味上の関連性を有するとはいえず、その他に「ATF」の部分が、他のいずれの文字部分と常に一体のものとして把握されるとみるべき特段の事情は見いだすことができないものである。
さらに、引用商標全体から生じると認められる「エイティーエフオールザファンダメンタルズ」の称呼は、長音を含む18音と極めて冗長な音構成といえるものである。
そうとすると、取引の簡易迅速を旨とする取引においては、適宜、親しみやすく、称呼し易い部分を抽出し、他の部分を捨象して簡便に取引に資される場合も少なくないというべきであるから、引用商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、語頭に位置する「ATF」の文字部分に着目し、自他商品の識別標識として捉え、取引に資する場合も決して少なくないというべきである。
そうとすれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して生ずる「エイティーエフオールザファンダメンタルズ」の一連の称呼の他に、語頭の「ATF」の文字部分に相応して「エイティーエフ」の称呼をも生じるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないものであるが、前記のとおり、外観においては、「A」「T」「F」の構成文字を共通にするものであるから、外観上近似するものであり、称呼において、「エイティーエフ」の称呼を共通にするものであるから、結局、両商標は、類似の商標というべきものであり、かつ、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似のものが包含されているものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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