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Trademark Appeal Case

称呼の類否と長音の位置

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−11511(T2007−11511/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Rhabille」の欧文字と「ラビーユ」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、第18類「かばん類,袋物」及び第25類「被服」を指定商品として、平成18年3月27日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1)登録第2034787号商標(以下「引用商標1」という。)は、「LAVILLE」の欧文字と「ラビィル」の片仮名文字(「ラ」と「ル」の文字は多少図案化されている。)を上下二段に横書きしてなり、昭和58年2月15日登録出願、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、同63年3月30日設定登録され、その後、平成10年4月7日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第4437183号商標(以下「引用商標2」という。)は、「La−BEU」の欧文字と「ラビィユー」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成12年1月31日登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類」を指定商品として、同年12月1日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「Rhabille」の欧文字と「ラビーユ」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなるところ、上段の「Rhabille」の文字部分は、「再び着せる、着せ替えをさせる」等の意味を有するフランス語の「rhabiller」の活用形で、「ラビーユ」と発音される語であるが、我が国においては、一般に親しまれているものとはいえないから、該語より、直ちに前記の意味を把握、理解するとはいえず、正確に判読し難いものというのが相当である。

しかしながら、本願の指定商品を取り扱う業界においては、商標を表す場合に英語のほかフランス語も多用されている実情からすると、本願商標に接する取引者、需要者は、該欧文字部分の意味を把握、理解するとまではいかないとしても、フランス語の読みを表記した下段の片仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定したものと無理なく認識し得るものといえる。

そうとすると、本願商標は、仮名文字部分より生ずる称呼のみがその商標より生ずる自然称呼とみるのが相当であって、その構成文字に相応して「ラビーユ」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。

一方、引用商標1は、前記2のとおりの構成よりなるところ、構成中下段の片仮名文字部分は、上段の欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるから、その構成文字に相応して「ラビィル」の称呼を生じるものであって、特定の意味合いを有さない造語からなるものである。

また、引用商標2は、前記2のとおりの構成よりなるところ、同様に、その構成文字に相応して「ラヴィユー」の称呼を生じるものであって、特定の意味合いを有さない造語からなるものである。

そこで、まず、本願商標と引用商標1の類否について検討するに、本願商標と引用商標1とは、それぞれ前記のとおりの構成であるから、その外観においては明らかに区別し得る差異を有するものであり、観念においては比較することができないものである。

そして、本願商標より生ずる「ラビーユ」の称呼と引用商標1より生ずる「ラヴィル」の称呼について検討するに、前者は長音を含む3音構成からなり、後者は3音構成からなるものであるところ、両者は語頭部において「ラ」の音を共通にし、第二音目において「ビ」と「ヴィ」の近似する音を有するものであるとしても、両者は、語尾において摩擦音の「ユ」と弾音の「ル」の音の明らかな差異を有し、さらに前者の「ビ」の音は長音を伴うことによって称呼の際にアクセントを伴うもので強く発音される音であるから、これらの差異が共に3音という短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調・語感が相違し、十分に聴別し得るものというのが相当である。

次に、本願商標と引用商標2の類否について検討するに、本願商標と引用商標2とは、それぞれ前記のとおりの構成であるから、その外観においては明らかに区別し得る差異を有するものであり、また、観念においては比較することができないものである。

そして、本願商標より生ずる「ラビーユ」の称呼と引用商標2より生ずる「ラヴィユー」の称呼について検討するに、両者は互いに長音を含む3音構成からなるものであるところ、「ラ」及び「ユ」の音を共通にし、近似音である「ビ」と「ヴィ」の音を有するものであるが、前者は「ビ」の音に長音を有するのに対して、後者は「ユ」の音に長音を有し、それぞれ長音の位置に差異を有するものである。

しかして、前者の「ビ」の音は、有声の破裂音で強く発せられるのにくわえて、長音を伴うことにより、より明確に聴取されるものであるのに対し、後者の「ユ」は、有声の摩擦音であって必ずしも明確に聴取されにくいものであるから、3音という短い音構成にあっては、これらの差異がそれぞれの称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときには、語調、語感を異にし、十分に聴別し得るものといえるものである。

してみれば、本願商標と引用商標1及び2とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、区別することのできる非類似の商標と認められるものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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