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Trademark Appeal Case

温泉イオンの識別性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−29090(T2006−29090/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「温泉イオン」の文字を横書きしてなり、平成17年8月22日付けで登録出願された商願2005−83098号を原出願とする商標法第10条第1項の規定に基づく分割出願として、第5類「薬剤」を指定商品として、同18年6月30日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定は、「本願商標は、『温泉イオン』の文字よりなるところ、指定商品との関係において、その構成中の『温泉』の文字が『地熱のために平均気温以上に熱せられて湧き出る泉』の意に、『イオン』の文字が『電気を帯びた原子、あるいは原子団』の意にそれぞれ通じる語として一般に親しまれており、温泉の成分には、例えばナトリウムイオンやカルシウムイオン、マグネシウムイオン等があり、そうした成分を含んだ化粧品等も販売されている事実があることから、本願商標は、『温泉に含まれるイオン』の意味合いを想起させるものであり、これをその指定商品中の『温泉に含まれるイオン成分を使用した商品(例えば化粧品)等』に使用した場合には、商品の品質(内容、原材料)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「温泉イオン」の文字よりなるところ、その構成中、前半の「温泉」の文字が「地熱のために平均気温以上に熱せられて湧き出る泉。いでゆ。」等の意味を有し、後半の「イオン」の文字が「正または負の電気をもつ原子または原子団。」等の意味を有する(以上「広辞苑第5版」による)語として一般に親しまれているものである。

また、温泉には、ナトリウムイオンやカルシウムイオン、マグネシウムイオン等の成分が含有されている場合もあることは、原審で挙げる証拠からも明らかである。

しかしながら、温泉は、含有される成分とその含有量などによって、色、匂い、効能等に差異を有するというべきものであるから、温泉成分を配合した入浴剤が流通しているという実情を考慮したとしても、いかなる温泉成分が配合されているかを特定し得ない「温泉イオン」の文字よりなる本願商標が、直ちにその指定商品の品質(温泉の成分)等を直接的かつ具体的に表示するものとして認識されるとはいい難いというのが相当である。

また、当審において調査するも、本願商標が、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に使用されているといい得るまでの事実を発見することはできなかった。

してみると、本願商標は、これをその指定商品に使用したときは、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないとはいえないものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取り消しを免れない。

よって、結論のとおり審決する。

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