sokuhyo

Trademark Appeal Case

造語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−12342(T2007−12342/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は「ナノラメラ」の片仮名文字と「NANOLAMELLA」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第24類、第25類及び第40類に属する願書記載のとおりの商品又は役務を指定商品及び指定役務とし、平成18年9月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、「ナノラメラ」と「NANOLAMELLA」の文字を二段併記して書してなるところ、該文字は、指定商品の品質・指定役務の質(「ナノ準位の超薄膜技術」)を典型的に表現する、現在不特定多数の研究機関がその解決すべき技術的課題としてとり組んでいる、コロイド化学・高分子化学・繊維化学においてよく知られたテクニカルターム表記であって、本願指定商品・本願指定役務との関係において自他商品識別標識としての商標法上の識別力のない文字部分であり、本願指定商品又は指定役務のナノ繊維化学の解決すべき技術的課題名(「ナノラメラ」「NANOLAMELLA」)の文字表記であり、該語彙は自他商品・自他役務の識別標識としての機能を発揮できず、微細超薄膜を保持・始発物質とする本願指定商品又は指定役務のナノレベルでのマテリアル系の物性表記に止まり、品質表記・加工の役務の質の表記に止まり、これよりは単に、「ナノ準位の超薄膜を始発物質とするマテリアルを内包する本願指定商品・本願指定役務」の意味合いを看取させるから、このような構成態様からなる本願商標を、その指定商品に使用する場合、これに接する需要者は、その商品が、単に「ナノ準位の超薄膜を始発物質とするマテリアルを内包する本願指定商品・本願指定役務」であることを表したものと理解されるに止まり、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記文字に照応する、「(ナノレベルの)超薄膜の一定状態を保持しこれを始発物質とするマテリアル系の商品又はこれらのマテリアルをその加工処理に応用する役務」以外の本願指定商品又は本願指定役務に使用するときは、商品の品質の誤認・役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「ナノラメラ」の片仮名文字と「NANOLAMELLA」の欧文字とを上下二段に横書きしてなるところ、該構成文字は、同じ書体で同じ大きさ、等間隔に外観上一体的に表されているものであり、また、これより生ずる「ナノラメラ」の称呼も格別冗長なものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、その構成中の「ナノ」「NANO」の文字が、「10億分の1を表す単位の接頭語」の意味を、「ラメラ」「LAMELLA」の文字が、「薄膜、薄層」等の意味を有する語であるとしても、該文字が、原審説示の如き意味合いで、直ちに本願指定商品の品質又は役務の質等を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に認識、把握されるものとはいい難く、むしろ、かかる構成においては、その構成文字全体をもって、一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。

また、当審において職権をもって調査したが、「ナノラメラ」「NANOLAMELLA」の文字が、当該指定商品又は指定役務を取り扱う業界において、商品の品質又は役務の質等を表示するものとして、取引上一般に使用されているという事実も見出すことはできなかった。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品又は指定役務に使用しても、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであって、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標ということはできず、かつ、商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるということもできない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。