Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−12290(T2007−12290/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として平成18年5月1日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4506641号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成12年11月1日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として平成13年9月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、引用商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標は、別掲(1)のとおり、ありふれた輪郭内に「La Seule」(筆記体で書されており、また、「L」と「S」の文字は多少デザイン化されている。)及び「GLOIRE」の文字をそれぞれ表したものと理解できるものである。また、この「La Seule」及び「GLOIRE」の文字部分と図形部分とが、常に不可分一体にのみ認識されなければならない格別の理由も見出し難いところから、本願商標は、読み易いこの文字部分自体を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものといえる。
そして、該「La Seule」及び「GLOIRE」の文字部分は、親しまれた既成の観念を有しない一種の造語とみるのが相当であり、前者が筆記体で書されているのに対し、後者は活字体で書されているばかりでなく、後者の「GLOIRE」の文字は、中央に顕著に配置されていることから、「GLOIRE」の文字が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るというべきである。
そうすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して「ラスールグロワール」の一連の称呼を生ずるほか、「GLOIRE」の文字部分に相応して「グロワール」の称呼をも生ずるものとみるのが自然である。
他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、「TaKaRa」、「GLOIRE」及び「グロワール」の文字をそれぞれ三段に書してなるものである。そして、該「TaKaRa」の文字部分は、引用商標の商標権者の代表的ハウスマークと認められるものであり、しかも、この「TaKaRa」の文字と「GLOIRE」及び「グロワール」の文字とが、常に不可分一体にのみ認識されなければならない格別の理由も見出し難いところから、引用商標は、中央に顕著に配置されている「GLOIRE」及び「グロワール」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものといえる。
そうすると、引用商標は、その構成文字全体に相応して「タカラグロワール」の一連の称呼を生ずるほか、「GLOIRE」及び「グロワール」の文字部分に相応して「グロワール」の称呼をも生ずるものであって、本願商標中「GLOIRE」の文字部分と同一の綴りからなるものであるから、これと同様に親しまれた既成の観念を有しない一種の造語とみるのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らして、外観において相違し、観念において、両者を比較すべきところがないとしても、「グロワール」の称呼を共通にし、類似する商標というべきであり、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある商標といわなければならない。
また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一のものである。
なお、請求人は、疎第1ないし第3号証を提出し、シャンパン取引における実際も「ラ・スル・グロワ」「たったひとつの栄光」のように、一体のものとして取引者・需要者に表示されたものと理解されている旨主張しているが、該証拠中のほとんどは「La Seule GLOIRE」の文字を筆記体で一連に表されているものであり、本願商標とその構成・態様を異にするものであって、本件については上記認定のとおりであるから、この点に関する請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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