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結論

勝訴(請求認容)

商標「WPC」と「WPC−5」の称呼の類似性と要部抽出(第4条第1項第11号|審判不服2007−11246(T2007−11246/J1))

審判番号
不服2007−11246(T2007−11246/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「WPC」引用商標「WPC−5」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−11246(T2007−11246/J1)・不服)は、本件商標「WPC」と引用商標「WPC−5」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第29類、第30類及び第43類に属する願書記載の商品を指定商品及び指定役務として、平成18年4月5日に登録出願され、その後、指定役務については、同18年12月20日付けの手続補正書において、願書記載のとおりの第43類の指定役務を削除する補正がなされたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなる登録第1606232号商標及び登録第2320107号商標(以下、これらを併せて「引用商標1」という。)、「WPC」の欧文字を標準文字で表してなる登録第4675143号商標及び登録第4771286号商標(以下、これらを併せて「引用商標2」という。)及び「ROASTORY CAFE」の欧文字を書してなる登録第4868137号商標(以下「引用商標3」という。)と同一又は類似の商標であって同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、別掲(1)のとおり、図形及び「Roasterie Cafe」、「WBC」及び「World Best Coffee」の文字からなる構成であるところ、該文字部分は、全体を通して、同じ書体で表されているものであり、各構成文字は、投入口を具えた装置及び器具の図形とともにバランスよく配置され、全体としてもデザイン化されたまとまりのある一体のものして認識されるとみるのが相当である。

(2)そこで、本願商標と引用商標1の類否について判断するに、引用商標1は、別掲(2)のとおりの構成よりなるところ、レタリングが施された「WPC−5」の文字は、その構成全体としてまとまりよく一体的に表されているものであり、殊更に、構成中の「WPC」の文字部分が分離、抽出されて、取引に資されるとすべき特段の事情もみあたらない。

そうすると、引用商標1は、全体として一体不可分の造語であり、構成文字全体に相応して「ダブリュウピーシーファイブ」あるいは「ダブリュウピーシーゴ」の称呼のみを生ずるというのが相当である。

したがって、引用商標1から「ダブリュウピーシー」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標1とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

(3)次に、本願商標と引用商標2の類否について判断するに、本願商標は、全体として一体性のある構成よりなるものであるが、構成中「WBC」の文字部分は、構成全体の中央に大きな文字で顕著に表されていることから、これに接する需要者等が該文字部分に着目し、これより生ずる「ダブリュウビーシー」の称呼をもって取引にあたる場合のある商標とみるのが相当であり、本願商標からは、該文字部分に相応して「ダブリュウビーシー」の称呼をも生ずるというべきである。

一方、引用商標2は、「WPC」の欧文字を標準文字で表してなるから、その構成文字に相応して「ダブリュウピーシー」の称呼が生ずること明らかである。

そうすると、本願商標と引用商標2は、その称呼において、中間音における「ビ」音と「ピ」音の差異を有するにすぎないものであるから、それぞれを一連に称呼するときは、やや近似したものとして聴取される。

しかしながら、引用商標2は特定の意味合いを有さない造語というべきであるから、両商標は、観念について、比較し得ないものであり、また、外観においては、明らかに区別し得る差異を有するものである。

してみると、本願商標と引用商標2は、両商標より生ずる称呼において、やや近似するものの、前記したとおり、外観において著しく相違し、看者に与える印象、記憶が明らかに異なることから、これらを全体的に考察すれば、商品の出所の誤認混同を生ずるおそれはなく、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(4)また、本願商標と引用商標3を比較するに、引用商標3は、「ROASTORY CAFE」の欧文字を書してなるものであり、外観上、まとまりのある一体のものとして把握されるものであるところ、構成中の「CAFE」の文字部分は、「珈琲店、喫茶店」程の意味を容易に理解する語であるが、構成前半の「ROASTORY」の文字は、特定の意味合いを有する成語とは認められないものであるから、その構成全体として一種の造語を表したものというべきであり、全体の構成文字に相応して「ローストリーカフェ」の称呼を生ずる。

一方、本願商標は、全体として一体性のあるものとして看取されるものであり、構成中の「Roasterie Cafe」の文字部分のみが、特に看者の目を引く構成とはいい難く、該文字部分のみが自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとして直ちに認識され、これより生ずると認められる「ローステリーカフェ」の称呼のみをもって取引に資されるものとは認め難いものであり、また、そうとすべき特段の事情も見あたらない。

してみると、本願商標は「ローステリーカフェ」の称呼を生じないものと判断するのが相当であるから、本願商標が引用商標3と、称呼上、類似するものであるとすることはできない。仮に、本願商標が「ローステリーカフェ」の称呼をもって取引される場合があり、両称呼がやや近似して聴取されるとしても、両商標の外観における著しい差異により、看者に与える印象、連想が明らかに異なるものであるから、これらを全体的に考察すれば、商品の出所の誤認混同を生ずるおそれはなく、両商標は、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

(5)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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