結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2007−300483(T2007−300483/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第989727号商標(以下「本件商標」という。)は、「クリフロート」の片仮名文字と「KURIFLOAT」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和45年5月12日に登録出願、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定商品として、同47年11月25日に設定登録されたものであるが、その後、3回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成15年10月29日に指定商品を第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類」とする書換登録がなされているものである。
請求人は、「本件商標についてその登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。
請求人が調査したところによれば、本件商標は、その全指定商品について、継続して3年以上日本国内において使用された事実を認めることができなかった。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その全指定商品について、登録を取消されるべきものである。
(1)被請求人は、本件商標の使用事実を証明する証拠資料として乙第1号証ないし乙第13号証を提出しているが、これらの証拠資料精査するに、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標を使用しているとする事実は認められないものである。
以下、その理由について述べる。
ア 乙第1号証ないし乙第3号証について
乙第1号証ないし乙第3号証は、本件商標「クリフロート/KURIFLOAT」の使用の事実を証明する証拠資料として提出されたものであるが、これらはいずれもその発行日の記載等よりしても、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人により本件商標が使用されていることを何ら証明するものではなく、かつ、これら資料に記載されているのは本件商標「クリフロート/KURIFLOAT」ではなく、「クリフロートD」、「クリフロートM」として使用しているものであるから、これよりは、本件商標の使用は認められないものである。
イ 乙第4号証について
乙第4号証は、被請求人のwebサイトを出力したものであるが、当該webサイトの出力日は、2007/06/27であるため、このwebサイトが、本件審判の請求の登録前3年以内に、同一の内容でインターネット上で公開されていたことを証明するものではない。
なお、被請求人は、「COPYRIGHT2005(C),栗田工業株式会社」とあるから、少なくとも2005年よりこのwebサイトは存在していた旨主張しているが、当該表示が記載されているページには、本件商標の使用は認められないものであるし、また、これが2005年より確実に掲載されているものであるとする客観的な証拠資料は何ら提出されていない。
ウ 乙第7号証ないし乙第11号証について
乙第7号証ないし乙第11号証は、被請求人による江栄株式会社への平成19年1月20日付、平成19年2月20日付の「クリフロートM−305」、「クリフロートM−301」にかかる請求書の写し、被請求人による城山産業株式会社への平成18年11月7日付の「クリフロート D−604」に係る注文書の写し、2006年11月30日付の「クリフロートD−604」に係る請求書の写し、城山産業株式会社による有限会社いわしや信栄器械店への平成18年12月15日付の「クリフロートD−604」にかかる納入連絡、城山産業株式会社による被請求人への平成18年12月15日付の「クリフロートD−604」に係る注文書の写し等であるが、これらの資料からは、「クリフロートM−305」、「クリフロートM−301」等の使用は認められるとしても、本件商標「クリフロート/KURIFLOAT」の使用は認められないものであり、かつ、本件商標の指定商品について使用しているとする事実は認められないものである。
エ 乙第12号証及び乙第13号証について
乙第12号証及び乙第13号証は、「クリフロートD−102」、「クリフロートM−305」、「クリフロートD−655」の記載が認められるものであるが、本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用されているとする証明は何らなされていないものであり、かつ、本件商標は、「クリフロート/KURIFLOAT」の構成文字よりなるものであって、上記内容とその構成を異にするものであるから、これよりは、本件商標の使用事実を明確に証明する資料とは認められないものである。
(2)以上のとおり、本件商標は、その指定商品について使用の事実が認められないものであるから、商標法第50条1項の規定に基づきその登録を取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第13号証(枝番を含む。)を提出した。
〔理由〕
つまり、商品の包装に本件商標を付し、それを譲渡し、その商品に関する広告、取引書類に本件商標を付して頒布させて使用しているものである。
以下、乙各号証に基づき、その事実を説明する。
(1)乙第1号証の1ないし乙第1号証の7は、被請求人が代理店、国立国会図書館、公共図書館、研究機関、大学、民間企業等に頒布するために平成元年7月13日に第2版を作成し、平成7年3月25日に第3版を作成し、平成13年3月30日に第4版を作成した薬品ハンドブックであって、現在も頒布している。
ア 乙第1号証の1として提出する「栗田工業/薬品ハンドブック/栗田工業 薬品ハンドブック編集委員会編」の593頁第11章「特定機器処理」関連薬品の第1欄に本件商標「クリフロートDシリーズ」が記載されており、商品「スケール防止剤」と記されている。上記表記の中間にある「D」は、「一般工場(廃棄物処理場を含む)向けのスケール防止剤」を表す型番であり、末尾にある「シリーズ」は「一連の商品群」を表すためのものとして普通に使用されているものであるから、ここでの実質的な商標は「クリフロート」である。
イ 乙第1号証の2として提出する「第3版 栗田工業/薬品ハンドブック/栗田工業 薬品ハンドブック編集委員会編」の582頁下から5行目には本件商標「クリフロート」が記載されており、商品「スケール防止剤」と記されている。
また、584頁第16章「生活関連廃棄物処理設備の水処理」関連薬品の第2欄に本件商標「クリフロートD600シリーズ」が記載されており、商品「灰冷却水系スケール防止剤」と記されている。上記表記の中間にある「D600」は、「一般工場(廃棄物処理場を含む)向けのスケール防止剤」を表す型番であり、末尾にある「シリーズ」は「一連の商品群」を表すためのものとして普通に使用されているものであるから、ここでの実質的な商標は「クリフロート」である。
さらに、584頁下から5行目には本件商標「クリフロートMシリーズ」が記載されており、商品「船用造水機スケール防止剤」と記されている。上記表記の中間にある「M」は、「船舶向けのスケール防止剤」を表す型番であり、末尾にある「シリーズ」は「一連の商品群」を表すためのものとして普通に使用されているものであるから、ここでの実質的な商標は「クリフロート」である。
ウ 乙第1号証の3として提出する「第4版 栗田工業/薬品ハンドブック/栗田工業 薬品ハンドブック編集委員会編」の575頁下から4行目には本件商標「クリフロート」が記載されており、商品「汎用スケール防止剤」と記されている。
また、577頁第16章「廃棄物関連処理技術」関連薬品の第2欄に本件商標「クリフロートD600シリーズ」が記載されており、商品「灰冷却水系スケール防止剤」と記されている。上記表記の中間にある「D600」は、「一般工場(廃棄物処理場を含む)向けのスケール防止剤」を表す型番であり、末尾にある「シリーズ」は「一連の商品群」を表すためのものとして普通に使用されているものであるから、ここでの実質的な商標は「クリフロート」である。
さらに、577頁下から4行目には本件商標「クリフロートM305」が記載されており、商品「舶用造水機スケール防止剤」と記されている。上記表記の中「M305」は、「船舶向けのスケール防止剤」を表す型番である。
ちなみに、上記何れの商品も、本件商標の指定商品の範疇に属するものである。
(2)乙第2号証「スケール防止分散剤/クリフロート D」カタログ(1997年版)
被請求人が顧客に頒布するために1997年に作成した商品カタログであって、現在も頒布している。このカタログの表紙、見開き頁、裏表紙の各頁には本件商標「クリフロート」が掲載されており、商品「スケール防止分散剤」と記されている。末尾の「D」は、「一般工場(廃棄物処理場を含む)向けのスケール防止剤」を表す型番である。商品「スケール防止分散剤」とは上記カタログにも記載されているように「循環水系やプロセス系におけるスケール防止・分散剤」であり、本件商標の指定商品の範疇に属するものである。
(3)乙第3号証「CLEAN EARTH PRODUCTS FOR CLEAN−LIVING PEOPLE/クリタの技術と水処理薬品」カタログ(2001年版)
被請求人が顧客に頒布するために2001年に作成した商品カタログであって、現在も頒布している。このカタログの14頁下から5行目には本件商標「クリフロート」が記載されており、商品「造水機スケール防止剤」と記されている。末尾の「M」は、「船舶向けのスケール防止剤」を表す型番である。商品「造水機スケール防止剤」とは上記カタログにも記載されているように「造水機のスケール防止剤」である。
さらに、このカタログの15頁下から10行目には本件商標「クリフロートシリーズ」が記載されており、商品「スケール防止剤」と記されている。
上記表記の末尾にある「シリーズ」は「一連の商品群」を表すためのものとして普通に使用されているものであるから、ここでの実質的な商標は「クリフロート」である。商品「スケール防止剤」とは上記カタログにも記載されているように「排脱装置、集塵装置など循環水系でのスケール防止剤」である。
ちなみに、上記何れの商品も、本件商標の指定商品の範疇に属するものである。
(4)乙第4号証「クリタの船舶用水処理薬品・洗浄剤のご案内」被請求人ホームページ抜粋
船舶用水処理薬品を紹介している被請求人のホームページを印刷したものであり、3頁「造水器・飲料水系」の商品に「クリフロート M−305」が記載されており、商品「スケール防止剤」と記されている。
このページは少なくとも2005年には存在していたものである。そのことは4頁最終行に「COPYRIGHT(C)2005,栗田工業株式会社」と記載されていることから明らかである。
(5)乙第5号証特許庁電子図書館「商品・役務名リスト」一部抜粋
「スケール防止剤」は、「商品・役務名リスト」一部抜粋にあるように、第1類「化学品」に属する商品である。つまり、先に主張したように本件商標は、その指定商品について使用しているものである。
(6)乙第6号証「江栄株式会社」ホームページ一部抜粋
江栄株式会社は、このホームページ一部抜粋からわかるように、平成8年4月から被請求人の船舶関連の総代理店になっている。
(7)乙第7号証「平成19年1月20日付請求書写し」
被請求人が総代理店である江栄株式会社に対して発行した請求書であって、2006年12月21日〜2007年1月20日納入分について平成19年1月20日付で発行したものである。
なお、詳細は次のとおりである。
1頁下から2行目に記載されているように2006年12月22日付で「クリフロート M−305」100kgを受注先「JIN−EI」に納入、
2頁下から15行目に記載されているように2006年12月22日付で「クリフロート M−305」20kgを受注先「新賢洋丸」に納入、
2頁下から14行目に記載されているように2006年12月22日付で「クリフロート M−305」40kgを受注先「マリン機材工業」に納入、
3頁上から11行目に記載されているように2006年12月26日付で「クリフロート M−305」60kgを受注先「AMAKUSA」に納入、
4頁上から6行目に記載されているように2006年12月27日付で「クリフロート M−305」60kgを受注先「GREAT SUNR」に納入、
4頁下から15行目に記載されているように2006年12月28日付で「クリフロート M−305」40kgを受注先「蒼龍丸」に納入、
4頁下から12行目に記載されているように2007年1月9日付で「クリフロート M−305」40kgを受注先「タケモト」に納入、
5頁上から4行目に記載されているように2007年1月9日付で「クリフロート M−305」40kgを受注先「正栄汽船」に納入、
5頁上から18行目に記載されているように2007年1月11日付で「クリフロート M−305」40kgを受注先「SURYA−SATS」に納入、
6頁上から2行目に記載されているように2007年1月10日付で「クリフロート M−305」20kgを受注先「三恵商事株式会社」に納入、
7頁上から4行目に記載されているように2007年1月11日付で「クリフロート M−305」80kgを受注先「JP CITRUS」に納入、
7頁下から12行目に記載されているように 2007年1月15日付で「クリフロート M−305」200kgを受注先「AL WAKRAH」に納入、
9頁上から21行目に記載されているように2007年1月16日付で「クリフロート M−305」60kgを受注先「日本船舶薬品 横浜」に納入、
10頁上から5行目に記載されているように2007年1月18日付で「クリフロート M−305」60kgを受注先「日龍丸」に納入、
10頁上から6行目に記載されているように2007年1月18日付で「クリフロート M−305」60kgを受注先「新北玉丸」に納入、
10頁下から6行目に記載されているように2007年1月18日付で「クリフロート M−305」60kgを受注先「隆邦丸」に納入、
11頁下から11行目に記載されているように2007年1月19日付で「クリフロート M−305」120kgを受注先「YUGA」に納入、
11頁下から1行目に記載されているように2007年1月19日付で「クリフロート M−305」20kgを受注先「彦陽丸」に納入、
12頁上から1行目に記載されているように2007年1月19日付で「クリフロート M−305」60kgを受注先「小野寺鉄工所」に納入した事実が記載されている。
つまり、被請求人の船舶関連の総代理店である江栄株式会社は、各受注先から本件商標「クリフロート」を受注し、それを被請求人に発注したものであり、被請求人は、江栄株式会社が指定した場所へ商品を納入したものである。
なお、単価、金額、消費税、請求額は、本件商標の使用立証に不可欠なものではないためマスクしたが、数量から実際に取引されていることは明らかである。
また、同様の趣旨により、本件商標「クリフロート」と関係ない商品については単価、金額、消費税、請求額、受注先名はマスクした。
(8)乙第8号証「平成19年2月20日付請求書写し」
被請求人が総代理店である江栄株式会社に対して発行した請求書であって、2007年1月21日〜2007年2月20日納入分について平成19年2月20日付で発行したものである。
なお、詳細は上記乙第7号証と同様に、乙第8号証「平成19年2月20日付請求書写し」のとおりである。
つまり、被請求人の船舶関連の総代理店である江栄株式会社は各受注先から本件商標「クリフロート」を受注し、それを被請求人に発注したものであり、被請求人は、江栄株式会社が指定した場所へ商品を納入したものである。
なお、単価、金額、消費税、請求額は、本件商標の使用立証に不可欠なものではないためマスクしたが、数量から実際に取引されていることは明らかである。
また、同様の趣旨により、本件商標「クリフロート」と関係ない商品については単価、金額、消費税、請求額、受注先名はマスクした。
(9)乙第9号証「城山産業株式会社」ホームページ一部抜粋
城山産業株式会社は、このホームページ一部抜粋からわかるように、被請求人の代理店である。
(10)乙第10号証「平成18年11月7日付注文書等写し」
被請求人の代理店である城山産業株式会社が被請求人に発注した注文書、それを被請求人が受注したことを示した受注一覧、それに対する被請求人から城山産業株式会社への請求書である。
詳細に説明すると、注文書については、平成18年11月7日付で被請求人の代理店である城山産業株式会社がその発注元である横須賀市南処理工場から「クリフロート D−604」120kgを受注(受注番号 B106057、伝票番号 1062785)し、それを被請求人に発注した事実が示されている。
なお、納入場所が「横須賀市南処理場」となっているが、「横須賀市南処理工場」の誤記である。そのことは、受注一覧、請求書から明らかである。
次に、受注一覧には、平成18年11月7日付(参照伝票 1062785)で受注した「クリフロート D−604」120kgを平成18年11月10日に横須賀市南処理工場へ出荷する事実が示されている。
そして、平成18年11月30日付の請求書(受注番号 B106057、伝票番号 1062785)には、平成18年11月10日に横須賀市南処理工場へ納入した「クリフロート D−604」120kgに対し、被請求人が城山産業株式会社に請求した事実が示されている。
(11)乙第11号証「平成18年12月15日付注文書等写し」
被請求人の代理店である城山産業株式会社が被請求人に発注した注文書、それを被請求人が受注した受注一覧、それに対する被請求人から城山産業株式会社への請求書である。
詳細に説明すると、注文書については、平成18年12月15日付で被請求人の代理店である城山産業株式会社がその顧客である有限会社いわしや信栄器械店から横須賀市南処理工場向けの「クリフロート D−604」80kgを受注(受注番号 B106072、伝票番号 1099611)し、それを被請求人に発注した事実が示されている。
次に、受注一覧には、平成18年12月15日付(参照伝票 1099611)で受注した「クリフロート D−604」80kgを平成18年12月20日に横須賀市南処理工場へ出荷する事実が示されている。
そして、平成18年12月29日付の請求書(受注番号 B106072 、伝票番号 1099611)には、平成18年12月20日に横須賀市南処理工場へ納入した「クリフロート D−604」80kgに対し、被請求人が城山産業株式会社に請求した事実が示されている。
(12)乙第12号証「クリフロート」商品ラベル
「スケール防止剤」容器に貼付する「クリフロート D−102」の商品ラベル及び「船舶用造水器スケール防止剤」容器に貼付する「クリフロートM−305」の商品ラベルである。
(13)乙第13号証「クリフロート D−655」現物写真
撮影場所 栗田工業(株)江川事業所 センター倉庫内(茨城県猿島郡五霞町大字江川字沖の内3−2585)
撮影日 平成19年5月29日
撮影者 栗田工業(株)ケミカル事業本部 生産管理部江川製造課 川崎繁雄)。
撮影日が本件取消審判の請求の登録日以降であるのは、本件取消審判請求がなされることが予想できなかったためであり、使用事実を立証するために、撮影したものである。
被請求人は、本件商標「クリフロート」を使用した商品「スケール防止分散剤」が掲載されたカタログを1997年以降、今日まで継続的に顧客に頒布し、「造水機スケール防止剤」及び「スケール防止剤」が掲載された薬品ハンドブック及びカタログを平成元年以降、今日まで継続的に代理店等に頒布している。
また、被請求人は、上記商品を少なくとも2006年11月から2007年2月の間に日本国内の顧客向けに出荷(販売)している。
したがって、本件商標がいわゆる不使用であるとの請求人の主張は誤りであり、本件商標は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものではない。
(1)乙第1号証ないし乙第3号証(枝番を含む。)について
ア 乙第1号証の1は、「栗田工業/薬品ハンドブック/栗田工業 薬品ハンドブック編集委員会編」であり、その593頁に第11章「特定機器処理」関連薬品の第1欄左から「スケール防止剤」、「クリフロートDシリーズ」、「合成有機ポリマーによる各種スケール分散」の記載、及び最終頁に「発行日 平成元年7月13日 1刷」の記載が認められる。
イ 乙第1号証の2は、「第3版 栗田工業/薬品ハンドブック/栗田工業 薬品ハンドブック編集委員会編」であり、その582頁下から5行目に第13章「鉄鋼製造プロセス」の関連商品の第2欄左から「スケール防止剤」、「ポリクリンT/クリフロート」、「排煙脱硫装置用スケール防止剤」の記載、また、584頁第16章「生活関連廃棄物処理設備の水処理」関連商品の第2欄に「灰冷却水系スケール防止剤」、「クリフロートD600シリーズ」の記載、さらに、584頁下から5行目第18章に「特定の装置の水処理と新しい技術」関連商品の第3欄に「船用造水機スケール/防止剤/飲料水/添加剤/ディーゼルエンジン防食剤/船舶用洗剤」、「クリフロートMシリーズ」、「舶用造水器のアルカリスケールの付着防止剤」の記載及び最終頁に「昭和52年12月1日 初版発行/平成元年7月13日 第2版発行/平成7年3月25日 第3版発行」の記載が認められる。
ウ 乙第1号証の3は、「第4版 栗田工業/薬品ハンドブック/栗田工業 薬品ハンドブック編集委員会編」であり、その575頁下から4行目に第13章「鉄鋼製造プロセスの処理薬品」関連商品の第3欄左から「原料ヤード粉塵防止剤」、「クリフロート」、「汎用スケール防止剤」の記載、また、577頁第16章「廃棄物関連処理技術」関連薬品の第2欄に本件商標「クリフロートD600シリーズ」、さらに、同頁下から5行目第18章に「特定の装置の水処理と新しい技術」関連商品の第4欄に「舶用造水機/スケール防止剤/飲料水添加剤/ディーゼルエンジン防食剤/船舶用洗剤」、「クリフロートM305」の記載及び最終頁に「昭和52年12月1日 初版発行/平成元年7月13日 第2版発行/平成7年3月25日 第3版発行/平成13年3月30日 第4版発行」の記載が認められる。
エ 乙第1号証の4及び乙第1号証の5は、前者が平成元年9月26日付けの申立人宛の「特許庁万国工業資料館長/国立国会図書館支部特許庁図書館長」の寄贈受領書であり、後者が受け入れ年月日として平成7年6月16日と記載されている「国立国会図書館所蔵図書館資料に関する/証明書」であり、左上部に(証明番号)、右下に国立国会図書館の部局長名と押印が認められる。
オ 乙第1号証の6は、上記乙第1号証の5とほぼ同様の証明書で、受け入れ年月日として平成13年7月12日と記載されている「国立国会図書館所蔵図書館資料に関する/証明書」であり、左上部に(証明番号)、右下に国立国会図書館資料提供部長名と押印が認められる。
カ 乙第1号証の7は、「第3版 薬品ハンドブック配布先リスト」で、各公共図書館が送付先として挙げられており、「国立国会図書館」の記載も認められる。
キ 乙第2号証は、「スケール防止分散剤/クリフロートD」(「クリフロート」と「D」の間の○内に「R」の記号が表示されている。)の表題のある被請求人のカタログで、「クリフロートD」の詳細が説明されている。
ク 乙第3号証は、「CLEAN EARTH PRODUCTS FOR CLEAN−LIVING PEOPLE/クリタの技術と水処理薬品」の表題のある被請求人のカタログで、その14頁下から5行目に「造水機スケール防止剤」、「クリフロートM」、「少量の添加で、造水機のスケールを防止。」の記載が認められる。
(2)乙第4号証及び乙第6号証について
ア 乙第4号証は、「クリタの船舶用水処理薬品・洗浄剤のご案内」の表題のある被請求人のホームページ抜粋で、その3頁「造水器・飲料水系」に「●スケール防剤」、「クリフロート M−305」(「クリフロート」と「M−305」の間の○内に「R」の記号が表示されている。)の記載が認められる。
イ 乙第6号証は、「江栄株式会社」のホームページ一部抜粋で、最終頁の会社概要の項下から1行目に「平成8年4月 栗田工業(株)の船舶関係の総代理店になる。」の記載が認められる。
(3)乙第7号証及び乙第11号証について
ア 乙第7号証は、江栄株式会社宛の被請求人の平成19年1月20日付けの「請求書写し」とその請求明細書であって、1頁下から2行目に、納期、品名、数量、受注先名として「2006/12/22 クリフロート M−305 /100kG/JIN−EI」の記載、12頁上から1行目には「2007/1/19 クリフロート M−305 /60kG/小野寺鉄工所」の記載、1頁ないし12頁にかけて「クリフロート M−305」に関する請求明細の記載がされていることが認められる。
イ 乙第8号証は、上記乙第7号証と同様で、江栄株式会社宛の被請求人の平成19年2月20日付けの「請求書写し」とその請求明細書である。
ウ 乙第9号証は、「城山産業株式会社」ホームページ一部抜粋で、1頁の冒頭に「当社は、、栗田工業(株)の代理店として薬品部門と水処理機器部門の二本柱を中心とした事業を行っています。」の記述が認められる。
エ 乙第10号証は、被請求人宛の城山産業株式会社の平成18年11月7日付けの「注文書写し」、「2006/11/7」他2件の表示のある南処理工場の「受注伝票一覧写し」、及び城山産業株式会社宛の被請求人の2006年11月30日付けの「請求書写し」であって、すべての書類に「1062785」、「クリフロート D−604」、「120kg」の記載が認められる。
オ 乙第11号証は、(有)いわしや信栄器械店からのFAXによる平成18年12月15日付けの城山産業(株)宛の「注文書写し」、城山産業株式会社から被請求人宛の平成18年12月15日付けの「注文書写し」、及び「2006/12/15」他2件の表示のある南処理工場の「受注伝票一覧写し」、及び城山産業株式会社宛の被請求人の2006年12月29日付けの「請求書写し」であって、すべての書類に「1099611」、「クリフロート D−604」及び「80kg」(FAXによる「注文書写し」のみ「80kg」ではなく「20kg 4缶」と表示されている。)の記載が認められる。
(4)乙第12号証及び乙第13号証について
ア 乙第12号証は、「用途:スケール防止剤」、「クリフロート D−102」(「クリフロート」と「D−102」の間の○内に「R」の記号が表示されている。)、「用途:船舶用造水器スケール防止剤」及び「クリフロートM−305」(「クリフロート」と「M−305−」の間の○内に「R」の記号が表示されている。)の表示のある2つの商品ラベルでいずれにも被請求人の記載が認められる。
イ 乙第13号証は、「クリフロート D−655」の表示のあるポリ容器の写真で、やや不鮮明であるが、被請求人と同人の住所の記載が認められる。
以上1よりすると、上記の乙各号証にて使用されている商標は、「クリフロートDシリーズ」(乙第1号証の1)、「クリフロート」(乙第1号証の2、3)、「クリフロートD600シリーズ」(乙第1号証の2、3)、「クリフロートMシリーズ」(乙第1号証の2)、「クリフロートM305」(乙第1号証の3、乙第4号証、乙第7号証及び乙第8号証)、「クリフロートD」(「クリフロート」と「D」の間の○内に「R」の記号が表示されている。)(乙第2号証)、「クリフロート D−604」(乙第10号証及び乙第11号証)、「クリフロート D−102」、「クリフロートM−305」及び「クリフロート D−655」(「クリフロート」と「D−102、M−305、D−655」の間の○内に「R」の記号が表示されている。)(乙第12号証及び乙第13号証)のように、片仮名文字、数字、ハイフン欧文字1字、及び登録商標のいわゆる○内に「R」の記号より構成されている商標と認められる(以下、まとめていうときは、単に「使用商標」という場合がある。)。
一方、本件商標は、上記第1のとおり、「クリフロート」の片仮名文字と「KURIFLOAT」の欧文字とを二段に書してなるものである。
本件商標と使用商標とは上記2のとおりであり、以下、本件商標と使用商標とが社会通念上の同一であるか否かを検討する。
先ず、使用商標の構成中の「Dシリーズ」、「D600シリーズ」、「Mシリーズ」、「M305」「D」、「D−604」、「D−102」、「M−305」及び「D−655」は、商品の記号・符号を表記するために類型的に用いられている欧文字の1字若しくは2字に当たるものであり、「ハイフン(−)」及び数字も同様といえ、「シリーズ」についても一連の商品群であることを表示するためのものとして普通に使用されているものであって、これらは自他商品・役務識別標識としての機能を果たし得ないか、きわめて弱いものである。
そうすると、使用商標の自他商品・役務識別標識としての機能を果たす要部は、「クリフロート」というべきである。このことは、例えば、「クリフロート」と「D、D−102、M−305、D−655」の間の○内に「R」の記号が表示されていることからも明らかである。
そして、上記使用商標「クリフロート」は、本件商標の上段部の「クリフロート」と同一の綴りで称呼を同じくするものであるし、また下段部の「KURIFLOAT」の称呼とも一致するものである。
以上よりすると、上記使用商標は、本件商標と社会通念上同一であると認められる。
本件商標を使用している「スケール防止剤」は、上記1のとおり乙第1号証「栗田工業/薬品ハンドブック/栗田工業 薬品ハンドブック編集委員会編」の593頁「第11章『特定機器処理』関連薬品」の見出しのもとに記載されているものであるから、本件商標の指定商品中の「薬剤」の範疇に属する商品であることが認められる。
また、前記1のとおり乙第7号証及び乙第11号証には、被請求人が本件審判の請求の登録日(平成19年5月15日)前3年以内である平成18年11月から平成19年1月にかけて、「クリフロート M−305」「クリフロート D−604」の商標が付された商品を販売していた事実が認められる。
そして、前記3のとおり上記「クリフロート M−305」及び「クリフロート D−605」は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。
してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録日(平成19年5月15日)前3年以内に日本国内において、商標権者が本件請求に係る指定商品中の「スケール防止剤」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したと認め得るところである。
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録日(平成19年5月15日)前3年以内に、日本国内において本件商標の指定商品中の「スケール防止剤」に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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