結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2007−300506(T2007−300506/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4659006号商標(以下「本件商標」という。)は、「クリーンフロート」の文字を標準文字で表してなり、平成14年6月7日に登録出願、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,化粧品」を指定商品として、同15年4月4日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標についてその登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
請求人が調査したところによれば、本件商標は、その全指定商品について、継続して3年以上日本国内において使用された事実を認めることができなかった。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その全指定商品について、登録を取消されるべきものである。
(1)被請求人は、本件商標の使用事実を証明する証拠資料として乙第2号証ないし乙第12号証を提出しているが、これらの証拠資料を精査するに、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標を使用しているとする事実は認められないものである。
以下、その理由について述べる。
ア 乙第2号証について
乙第2号証は、平成19年6月18日撮影年月日とあり、本件審判請求の番号通知を受け取った後のものであるから、本件商標の指定商品における使用の事実を証明する証拠資料として成り立たないものである。
イ 乙第3号証について
乙第3号証は、平成19年6月18日撮影年月日とあり、本件審判請求の番号通知を受け取った後のものであるから、本件商標の指定商品における使用の事実を証明する証拠資料として成り立たないものである。
ウ 乙第4号証ないし乙第7号証について
乙第4号証ないし乙第6号証は、ダンボールケース他の包装資材を企画・販売するオカジ株式会社が、本件商標を付したダンボールケースを平成16年8月4日並びに同年11月2日に被請求人に納品した旨述べているものであるが、オカジ株式会社によるダンボールケースの納品によって、本件商標を付した商品が実際に取引市場において流通していることを証明されるものではなく、また、本件商標を付した商品が、本件商標の指定商品中の商品であることを証明されるものではないので、これよりは、本件商標の指定商品における使用の事実を証明する証拠資料として成り立たないものである(甲第1号証)。
エ 乙第8号証ないし乙第11号証について
乙第8号証ないし乙第11号証は、ラミネート、ポリエチレンフィルム他の包装資材等を製造販売する丸東株式会社が、本件商標を付した包装袋を平成16年11月11日並びに同22日に被請求人に納品した旨を述べているものであるが、丸東株式会社による包装袋の納品によって、本件商標を付した商品が実際に取引市場において流通していることを証明しているものではなく、また、本件商標を付した商品が、本件商標の指定商品中の商品であることを証明しているものではないので、これよりは、本件商標の指定商品における使用の事実を証明する証拠資料として成り立たないものである(甲第2号証)。
オ 乙第12号証について
乙第12号証は、被請求人から株式会社オールドフェイスフルジャパンに宛てた平成16年10月31日締切分の請求明細書の写しであるが、これによると、本件商標に係る商品名が記載されている。
しかしながら、かかる記載によって、本件商標を付した商品が、本件商標の指定商品中の商品であることを証明しているものではないので、これよりは、本件商標の指定商品における使用の事実を証明する証拠資料として成り立たないものといわなければならない。
また、株式会社オールドフェイスフルジャパンのWebサイトを見ても、同社が販売する商品においては本件商標を付した商品は存在しておらず、これよりは直ちに乙第12号証の証拠資料をもって、本件商標を付した商品が本件商標の指定商品について使用しているとする事実を証明するに足りるものではないとするのが相当である(甲第3号証)。
よって、これらの証拠資料をもってしては、被請求人が答弁書で述べているような「本件商標を付した商品は、優れた洗浄力・除菌力と共に、人体と環境に有害性・残留性が少ない安全な商品で、バスや車輌の車体のステンレスのみならず、車内(バスや車輌)の座席シートや壁・天井・棚・床・浴室・トイレ・エアフィルター・荷物収納庫・カーテンなどの洗浄除菌や、工具類・道具類などの洗浄除菌、作業所床面の清掃、作業着の洗浄除菌、清掃作業道具等の洗浄除菌などの業務用に販売されています。」は、何ら証明していないものといわなければならない。
(2)以上のとおり、本件商標は、その指定商品について使用の事実が認められないものであるから、商標法第50条第1項の規定に基づきその登録を取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第13号証を提出した。
〔理由〕
「剥離型除菌洗浄剤」は、第3類「せっけん類」に属する商品で(乙第13号証)、本件商標の指定商品は第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,化粧品」であるため、被請求人は本件商標をその指定商品について使用していることは明らかである。
(1)乙第2号証は、「業務用洗浄剤」、「クリーンフロート」、「塩素系・無リン」の表示がされている包装袋の写真であって、撮影年月日として「平成19年6月18日」、「撮影者の住所又は居所」、「撮影者の氏名」が表示されていることが認められる。
また、乙第3号証は、上記乙第2号証の包装袋と「クリーンフロート」、「業務用洗浄剤」、「製造元/(株)フィルドサイエンス」の表示がされている包装用段ボール箱の写真であって、撮影年月日等は上記乙第2号証と同一の表示がされていることが認められる。
(2)乙第4号証は、被請求人「株式会社フイルドサイエンス」宛のオカジ株式会社門司営業所の平成16年8月4日付の納品書であって、品番・品名の欄に「クリーンフロート 1kg STB用 DB−01」、数量の欄に「216」、単価の欄に「51.00」、金額の欄に「11,016」の表示が認められる。
また、乙第5号証は、平成16年11月2日付の被請求人「株式会社フイルドサイエンス」宛のオカジ株式会社門司営業所の納品書であって、上記乙第4号証と同様に品番・品名の欄に「クリーンフロート 1kg STB用 DB−01」、数量の欄に「180」、単価の欄に「51.00」、金額の欄に「9,180」の表示が認められる。
(3)乙第6号証は、オカジ株式会社門司工場宛の被請求人「株式会社フイルドサイエンス」の平成19年6月21日付け差し出しの「証明願」と「包装用段ボール箱の写真6葉」であって、証明願は、その上段部に「...貼付した写真の段ボールケースを御社が製造され、平成16年8月4日に216枚弊社へ納品されたことを証明願います。」という記述、下段部に平成19年6月22日付けで、「上記の通り相違なきことを証明する。」という記述とともに、オカジ株式会社門司工場の工場長の記名、押印がなされていることが認められる。また、包装用段ボール箱には、「クリーンフロート」、「業務用洗浄剤」、「製造元/(株)フイルドサイエンス」の表示が認められる。
また、乙第7号証は、「証明願」と「包装用段ボール箱の写真6葉」と認められ、段ボールケースの枚数の「180枚」のみ異なるものである。
(4)乙第8号証及び乙第9号証は、売上日が「16/11/11」と、「16/11/22」の丸東産業株式会社の被請求人「株式会社フィルドサイエンス」宛の納品請求書であって、前者の納品請求書の品名・規格の欄には、やや不鮮明であるが「LZ−18(クリーンフロート) バルブ 取付け」、数量の欄に「4.000」、販売単価の欄に「47.60」、金額の欄に「190,400」の表示が認められ、後者の納品請求書の品名・規格の欄には前者と同様の表示がなされ、数量の欄に「3.614」、販売単価の欄に「47.60」、金額の欄に「172,026」の表示が認められる。
(5)乙第10号証は、「丸東産業株式会社 北九州営業所」宛の被請求人「株式会社フイルドサイエンス」の平成19年6月27日付け差し出しの「証明願」と「包装用袋のラベル表面の写し」であって、証明願は、その上段部に「...貼付した包装袋を御社が製造され、平成16年11月11日に4,000枚弊社へ納品されたことを証明願います。」という記述、下段部に平成19年6月28日付けで、「上記の通り相違なきことを証明する。」という記述とともに、丸東産業株式会社北九州営業所の所長の記名、押印がなされていることが認められる。また、包装用袋のラベルの表面には、「循環型除菌洗浄剤KH−21シリーズ」、「業務用洗浄剤」、「クリーンフロート/TM」、「特徴 ...」、「使用用途...」、「使用濃度...」、「製造元/(株)フイルドサイエンス」、「環境に優しい洗剤です」、「酸素系・無リン」等の表示が認められる。
また、乙甲第11号証は、上記乙甲第10号証と同様の内容で、納品日「平成16年11月22日」、及び枚数「3,614枚」のみ異なるものである。
(6)乙第12号証は、平成16年10月31締切分の日付のある「株式会社オールドフェイスフルジャパン」宛の被請求人「株式会社フイルドサイエンス」発行の請求明細書であって、「日付/伝表番号」の欄に「10.01/119」、「商品 コード/商品名」の欄に「03CL−A01/クリーンフロート 1kgSTB×10」、「数量/単価」の欄に「100/10,680」、金額の欄に「1,068,000」の表示が認められる。
そうとすれば、被請求人は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を本件商標の指定商品中の「せっけん類」の範疇に属するものと認められる「業務用洗浄剤用」の包装に付したといえるものである。
(1)請求人は、乙第2号証及び乙第3号証は、平成19年6月18日撮影年月日とあり、本件審判請求の番号通知を受け取った後のものであるから、本件商標の指定商品における使用の事実を証明する証拠資料として成り立たない旨主張する。
しかしながら、乙第2号証(写真)及び乙第3号証(写真)の撮影年月日が本件審判の請求の登録日以降であるとしても、該写真は、被請求人の取扱いに係る「業務用洗浄剤」について、実際に取引があったことを示す取引書類に記載された商品に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が表示されていることを証明するための、いわば本件商標の使用状態の写真というべきものであるから、その撮影年月日が重要となるものではなく、提出された他の取引書類等とを総合して、当該登録商標が審判の請求の登録日前3年以内に請求に係る商品等について使用されたか否かを判断すれば足りるというべきである。
したがって、使用に係る商品「業務用洗浄剤」の写真の撮影日が本件審判の請求の登録日以降であるから、証拠力に欠けるとする請求人の主張は理由がない。
(2)さらに、請求人は、乙第4号証ないし乙第12号証は、本件商標を付した商品が実際に取引市場において流通していることを証明するものではなく、また、本件商標を付した商品が本件商標の指定商品の商品であることを証明するものでもないから、本件商標の指定商品における使用の事実を証明する証拠資料として成り立たない旨も主張する。
しかしながら、上記のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、その取扱いに係る「業務用洗浄剤」を包装袋及び包装用段ボール箱に本件商標を表示したことが認められ(乙第2号証、乙第3号証、乙第6号証及び乙第7号証)、本件商標の使用は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得る態様のものというのが相当であり、これは、商標法第2条第3項第1項に規定する「商品又は商品の包装に標章を付する行為」に該当するものである。また、「業務用洗浄剤」は、上記2のとおり、本件商標の指定商品中の「せっけん類」の範疇に属するものである。
よって、この点に関する請求人の主張も採用できない。
以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標の指定商品中の「せっけん類」に含まれる「業務用洗浄剤」に本件商標と社会通念上同一認められる商標を使用していたというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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