1 本願商標
本願商標は、「GLIP」の欧文字を横書きしてなり、第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年5月31日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品については、同18年1月18日、同年12月18日及び同19年12月19日付け手続補正書が提出され、該手続補正書に記載のとおりの第11類に属する商品に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「1.指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定商品中に不明確な商品があるから、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。そのため、本願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って第11類の商品を指定したものと認めることができない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しない。2.本願商標は、「グリップ」の称呼を生ずるとする登録第1845339号商標(以下「引用商標1」という。)、同2055351号商標(以下「引用商標2」という。)、同2712093号商標(以下「引用商標3」という。)、同4594555号商標(以下「引用商標4」という。)、同4725257号商標(以下「引用商標5」という。)、同4725259号商標(以下「引用商標6」という。)、同4739640号商標(以下「引用商標7」という。)、同4768836号商標(以下「引用商標8」という。)、及び同4840189号商標(以下「引用商標9」という。)と類似の商標であり、かつ、指定商品も類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、その指定商品について、前記1のとおり補正された結果、その内容及び範囲は明確なものとなったものであるから、本願の指定商品は、商標法第6条第1項及び同第2項の規定を具備するものとなった。
また、引用商標2ないし引用商標8の指定商品と同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認められる。
さらに、引用商標1の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、平成19年6月6日に「芝刈機用タイヤ,その他の芝刈機用部品及び附属品,芝刈機」とする指定商品の書換登録がなされ、本願指定商品とは非類似の商品となったと認め得るものである。
そうすると、前記引用商標を理由とした本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。
次に、本願商標と引用商標9との類否について検討するに、引用商標9は、「Grip V2」及び「グリップブイツー」の文字を二段に書してなり、外観上まとまりよく一体的に表されており、また、これより「Grip」又は「グリップ」の文字のみに着目しなければならない特段の事情も見いだせないといえるから、該構成文字全体に相応して「グリップブイツー」の称呼のみを生ずるものといい得る。
してみれば、引用商標9より、「グリップ」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。