Trademark Appeal Case
ポイントマネーの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−7266(T2006−7266/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ポイントマネー」の文字を標準文字で表してなり、第35類「電子商取引に係る事業の運営・管理」を指定役務として、平成17年5月24日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『ポイントマネー』の文字を表してなるところ、『ポイント』の文字は電子商取引において、その利用額に応じたポイントを発行し、蓄積されたポイント数に応じて値引きや景品などの特典を受けられることを認識させ、また、『マネー』の文字はクレジットカードや現金を使わずに買い物をしたり、インターネットを利用した電子商取引の決済手段として使われる、『電子決済されるコンピュータ上の現金』を意味する『e−money』『電子マネー』を称したものと容易に認識されるので、これを本願指定役務に使用しても、『電子商取引の際にポイントが電子マネーとして扱われる役務』であるとの意味合いを容易に認識させるので、単に役務の質、提供の方法を表示したものとして把握、認識されるにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、上記1のとおり、「ポイントマネー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ポイント」の文字は、「得点、点数」等の意味を有する語として、また、「マネー」の文字は、「かね、ぜに」等の意味を有する語として、それぞれ一般に広く慣れ親しまれているものである。
ところで、近年、インターネットの普及等に伴って、電子商取引が盛んに行われるようになっているところ、別掲(1)ないし(40)に示すとおり、様々な業種において、企業が自己の販売促進や顧客囲い込み等の目的で、商品の購入等をした者に対し、その支払い金額に応じて「ポイント」を付与し、「ポイント」を獲得した者は、その「ポイント」を他の商品購入等の支払いに当たり、「お金」と同様の価値を有するものとして利用することができる、いわゆる「ポイントサービス」が広く一般に行われており、最近では、インターネット上において、ある企業により付与された「ポイント」を他の企業が提供する「ポイントサービス」に係る「ポイント」に交換することが可能になる等、いまやこのような「ポイント」は、「お金と同様に機能するもの」として、取引者、需要者間に広く認識、理解されているのが実情であり、また、該「ポイント」を「ポイントマネー」と称している事実もある。
なお、別掲の(1)ないし(40)に示すホームページ情報及び新聞記事情報は、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定により、既に、平成19年8月17日付け証拠調べ通知書をもって、請求人に通知したものであるが、これに対し、請求人は、何ら意見を述べていない。
(2)そうすると、本願商標をその指定役務「電子商取引に係る事業の運営・管理」について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、これより「ポイントがお金と同様に機能するもの、ポイント化されたお金」ほどの意味合いを容易に看取、把握し、提供に係る役務の質(内容)が「電子商取引においてポイントがお金と同様に機能するような仕組み等」に関するものであると理解、認識するにすぎないというのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、単に役務の質(内容)を表示してなるにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないといわなければならない。
(3)請求人は、本願商標は、全体として、何ら特定の意味合いを有しない一種の造語と把握され、これをその指定役務に使用しても、単に役務の質等を表示したにすぎないものとはいないから、商標法第3条第1項第3号には該当しない旨主張している。
しかしながら、本願商標は、上記(2)において述べたとおり、取引の実情に照らせば、取引者、需要者をして「ポイントがお金と同様に機能するもの、ポイント化されたお金」ほどの意味合いを容易に看取、把握させ、役務の質(内容)を表してなるものと理解するにとどまるものであり、これを本願に係る指定役務について使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきであるから、請求人の前記主張を採用を採用することはできない。
(4)以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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