Trademark Appeal Case
一音差による称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90458(T2006−90458/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4961780号商標(以下「本件商標」という。)は、「TACTEL」の文字を標準文字で横書きしてなり、平成17年7月28日に登録出願され、第27類「カーペット,ラグ,マット,体操用マット,自動車用フロアマット,リノリウム製床用敷物,その他の床用敷物,敷物,畳類,壁掛け(織物製のものを除く。)」を指定商品として、平成18年6月16日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録第4794802号商標(以下「引用商標」という。)は、「タクティル」及び「TACTILE」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成15年12月5日に登録出願され、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,ふきん,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳,紅白幕,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成16年8月13日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由の要旨
本件商標は、その構成文字に相応して「タクテル」の称呼を生じ、他方、引用商標は、その構成文字に相応して「タクティル」の称呼を生ずる。してみると、両者は、称呼において類似する商標であり、かつ、それらの指定商品も類似するから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は指定商品中「カーペット,ラグ,マット,体操用マット,リノリウム製床用敷物,その他の床用敷物,敷物,壁掛け(織物製のものを除く)」について取り消されるべきである。
4 取消理由通知
本件商標は、「TACTEL」の欧文字を書してなるところ、「TACTEL」の綴りからなる語自体は英和辞典等には見られないものであるが、かかる場合、我が国において最も普及している外国語である英語の発音に倣って称呼されるというのが自然であるから、例えば、英単語の「TACT」、「HOTEL」などの英単語を「タクト」、「ホテル」と発音するように、本件商標にあっても「タクテル」と称呼して、商品の取引に当たる場合が多いというのが相当である。
そうすると、本件商標は、「タクテル」の称呼を生ずる特定の観念を有しない造語というのが相当である。
他方、引用商標は、「タクティル」及び「TACTILE」の文字を上下二段に横書きしてなるところ、上段に書され、かつ、読み易い片仮名文字「タクティル」の部分が、下段の日常親しまれた成語でない欧文字「TACTILE」の読みを表示したものと無理なく認識し得ることから、片仮名文字の「タクティル」がその商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。
そうとすると、引用商標は、「タクティル」の称呼を生ずる特定の観念を有しない造語というのが相当である。
そこで、「タクテル」と「タクティル」の両称呼を比較すると、これらは共に4音構成からなり、称呼の識別上重要な要素を占める語頭部を含む「タ」「ク」の音及び末尾の「ル」の音を同じくし、第3音において、「テ」と「ティ」の音に差異を有するのみである。しかも、相違する「テ」と「ティ」の音は、無声破裂子音(t)と母音(e)あるいは(i)とを結合した近似する音であり、その位置するところも明瞭に聴取し難い中間に位置するものであるから、この差異が称呼全体に及ぼす影響はわずかなものであって、両者を一連に称呼するときは、全体の語感、語調が近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観及び観念の差異を考慮しても、称呼において類似する商標である。
また、本件商標の指定商品中「カーペット,ラグ,マット,体操用マット,リノリウム製床用敷物,その他の床用敷物,敷物,壁掛け(織物製のものを除く)」は、引用商標の指定商品とは同一又は類似するものである。
したがって、本件商標の指定商品中「カーペット,ラグ,マット,体操用マット,リノリウム製床用敷物,その他の床用敷物,敷物,壁掛け(織物製のものを除く)」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。
5 当審の判断
本件に関し、審判長は、商標権者に対し、平成19年2月23日付けで、前記4の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もなかった。
そして、前記4の取消理由は、妥当なものと認められるので、本件商標は、その指定商品中、「カーペット,ラグ,マット,体操用マット,リノリウム製床用敷物,その他の床用敷物,敷物,壁掛け(織物製のものを除く)」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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