sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼・外観と役務の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90645(T2006−90645/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4987690号商標の指定役務中「第42類 アプリケーションサービスプロバイダによる電子計算機用プログラムの提供,その他の電子計算機用プログラムの提供」についての商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4987690号商標(以下「本件商標」という。)は、「ANSYS」の欧文字と「アンシス」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、第9類、第35類及び第37類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務及び第42類「インターネットサーバーの記憶領域の貸与,電子計算機の貸与,

アプリケーションサービスプロバイダによる電子計算機用プログラムの提供,その他の電子計算機用プログラムの提供

,アプリケーションサービスプロバイダのコンピュータプログラムへのアクセスタイムの賃貸,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続の代理,計測器の貸与,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」を指定商品及び指定役務として、平成17年6月16日に登録出願、同18年9月15日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点

本件商標は、「ANSYS」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年1月19日に登録出願、第11類「コンピューター用磁気テープ、フロッピーデイスク、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年4月23日に設定登録され、その後、同12年2月1日に商標権の存続期間の更新登録がされている登録第2222340号商標(以下「引用商標」という。)と称呼を共通にする類似の商標であり、また、本件商標の指定役務中の「アプリケーションサービスプロバイダによる電子計算機用プログラムの提供,その他の電子計算機用プログラムの提供」の役務と引用商標の指定商品中の「電子計算機用プログラム」の商品は、互いに類似の役務と商品と判断するのが相当であるから、商標法第4条第1項第11号及び同法第8条第1項に該当し、その指定役務中、第42類「アプリケーションサービスプロバイダによる電子計算機用プログラムの提供,その他の電子計算機用プログラムの提供」についての登録は、取り消されるべきである。

3 当審における取消理由

当審において、登録異議申立に基づき、平成19年7月25日付けで商標権者に対して通知した取消理由は、以下のとおりである。

本件商標と引用商標との類否についてみるに、本件商標は、「ANSYS」の欧文字と「アンシス」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなるところ、下段の片仮名文字は、上段の欧文字の読みを表したと容易に理解できるものであるから、片仮名文字に相応して「アンシス」の称呼を生ずるものである。

一方、引用商標は、「ANSYS」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「アンシス」と称呼するとみるのが相当である。

また、本件商標の「ANSYS」の欧文字部分と引用商標の「ANSYS」の欧文字を比較すると、両者は、同一字形の同一配列順の構成よりなるものであるから、外観において近似しているものというべきである。

さらに、両商標は、いずれも特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、観念において比較することはできない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても「アンシス」の称呼を共通にし、外観においても近似しているものであるから、全体として、互いに類似の商標とみるのが相当である。

つぎに、本件商標の第42類の指定役務中の「アプリケーションサービスプロバイダによる電子計算機用プログラムの提供,その他の電子計算機用プログラムの提供」と引用商標の指定商品に含まれている「電子計算機用プログラム」の類否についてみると、近年パーソナルコンピュータや通信網の普及により、企業のみではなく個人をも対象とした多種多様の機能を有する「電子計算機用プログラム」が存在し、それが記録媒体に記録された電子計算機用プログラムとして店頭にて流通されているのみならず、その電子情報あるいは、その機能が通信回線を通じてダウンロードによる電子計算機用プログラム及び電子計算機用プログラムの提供として流通又は提供されている取引の実情からすると、両者は(1)役務の提供者と商品の製造・販売者、(2)役務の提供場所と商品の販売場所、(3)需要者の範囲、及び(4)役務と商品の用途(内容)を共通にすることが少なくないといえるものであるから、それらに類似の商標である本件商標と引用商標を使用したときは、これに接する取引者・需要者が同一の営業主の製造・販売又は提供に係る商品又は役務と誤認混同されるおそれがあるとみるのが相当であるから、互いに類似の関係にあるものと認められるものである。

このことは、特許庁商標課編「類似商品・役務審査基準〔国際分類第8版対応〕」の第42類「電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」の類似群の備考欄にも、「電子計算機用プログラムの提供」は、第9類(旧第11類)「電子計算機用プログラム」にも類似する旨記載されているところでもある。

してみれば、本件商標と引用商標とは、前記のとおり類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品・指定役務中の第42類「アプリケーションサービスプロバイダによる電子計算機用プログラムの提供,その他の電子計算機用プログラムの提供」は、前記のとおり引用商標の指定商品中の「電子計算機用プログラム」に類似するものである。

したがって、本件商標の指定商品・指定役務中、第42類「アプリケーションサービスプロバイダによる電子計算機用プログラムの提供,その他の電子計算機用プログラムの提供」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものといわなければならない。

4 当審の判断

商標権者は、上記3の取消理由に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べるところがない。そして、上記3の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、その指定役務中「結論掲記」の指定役務については、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。