Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出と混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900093(T2007−900093/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5006007号商標(以下「本件商標」という。)は、「みんなのキャンパス」の文字を標準文字で書してなり、平成18年3月22日に登録出願、第16類、第35類及び第41類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年11月24日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由の要旨
登録異議申立人(以下「申立人」という)は、本件商標の登録は商標法第43条の2の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。
(1)本件商標は、登録第1246276号商標「キャンパス」(以下「引用商標1」という。)及び同第4120950号商標「Campus」(以下「引用商標2」と称す)に類似する商標であって、各引用商標の指定商品である「紙類,文房具類」について使用をするものであり、更に「事務用または家庭用ののり及び接着剤」との関係では、登録第4201604号商標「Campus/キャンパス」(以下「引用商標3」という。)にも類似する。
よって、本件商標は、他人の登録商標に類似する商標を、その指定商品と同一の本件登録異議中立に係る商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、仮に両商標同士は区別がつくとしても、本件商標が「事務用または家庭用ののり及び接着剤,紙類,文房具類」について使用された場合には申立人や申立人の関連会社の商品との間で出所の混同を生じるものであるから同第15号の規定にも該当し、また、引用商標が「ノート帳」について周知性を獲得していることは事実から明らかであるから、ノート帳及びこれに類似する商品「文房具」との関係では同第10号の規定にも該当し、何れにしてもその登録は取り消されるべきである。
第3 本件商標に対する取消理由
当審において、商標権者に対して、平成19年8月29日付けで通知した取消理由の要旨は以下のとおりである。
(1)申立人の提出した甲第1号証ないし甲第12号証を総合判断すれば、申立人の商標「Campus」(以下、「引用商標」という。)は、昭和50年頃より申立人によって「ノート帳」ついて継続して使用された結果、「キャンパスノート」の呼び名とともに、本件商標の登録時はもとより、その登録出願時においても既に、「ノート帳」の需要者をはじめとして文房具等の需要者の間に広く認識され、著名なものになっていたということができる。
(2)しかして、本件商標と引用商標についてみると、本件商標は「みんなのキャンパス」の文字からなるところ、その構成各文字は一連に表されているものの、その構成中の「みんなの」の文字がこれに続く「キャンパス」を形容する文字であるうえ、「みんなの」の文字と「キャンパス」の文字とは、片仮名文字と平仮名文字の相違を有するものである。そして、該「キャンパス」の文字は、上記の周知・著名な引用商標と、称呼「キャンパス」及び「キャンパス(学園、大学などの構内)」の観念を全く同じにするものである。
そうとすると、「キャンパス」の文字を含む本件商標に接する取引者又は需要者は、「キャンパス」の文字部分に着目し、引用商標をその一部に含むものとして看取され認識される場合も決して少なくないというのが相当である。
そして、本件商標の指定商品中「文房具類」は、引用商標の使用商品である「ノート帳」とは同一又は類似の商品であり、また、本件商標の指定商品中「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,紙類」は、文房具と共通の用途をもつ側面を有するものであるうえ、ノート帳等とともに文房具店で販売されることの多い商品であり、取引者又は需要者を共通にするものであるから、引用商標の使用商品とは関連性の高い商品というべきものである。
(3)してみれば、本件商標は、これをその指定商品中「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,紙類,文房具類」について使用するときには、取引者又は需要者が本件商標の構成中の「キャンパス」の部分から引用商標を想起し連想して、当該商品を申立人の業務に係る商品、あるいは同人と組織的又は経済的に関係のある者の業務に係る商品であるかのごとくに誤信し、その出所について混同するおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、その指定商品中「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,紙類,文房具類」について、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
第4 商標権者の意見
商標権者は、上記第3の取消理由通知に対して、指定した期間内に意見を述べていない。
第5 当審の判断
本件商標は、上記第3で述べたとおり先の取消理由は妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品中第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,紙類,文房具類」について、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものといわざるを得ないから、本件商標は、商標法第43条の3第2項の規定により、結論掲記の商品について、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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