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Trademark Appeal Case

観念類似と実情考慮

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900133(T2007−900133/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5016777号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標 本件登録第5016777号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成18年4月13日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同19年1月12日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、引用する登録第4828292号商標(以下「引用商標」という。)は、「ペンギンのお散歩」の文字を標準文字で横書きしてなり、平成16年5月13日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同年12月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

(2)異議申立て理由(要旨)

本件商標は、引用商標と観念において類似する商標である。

また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似の関係にある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。

3 本件商標に対する取消理由の要点

当審において、平成19年7月31日付けで商標権者に対して通知した取消理由は、要旨次のとおりである。

本件商標と引用商標は、その構成中に「おさんぽ(又は「お散歩」)」及び「ペンギン」の文字を有するから、取引者、需要者は、両商標から、よちよち歩に特徴を有する「散歩するペンギン」の観念を記憶に留めると判断するのが相当であるから、両商標は、その構成文字に相応して「散歩するペンギン」の観念を共通にする類似の商標というべきである。

ところで、申立人が提出の甲第3号証ないし甲第7号証に記載の「旭山動物園」は、「最北端の旭川市の動物園であり、平成9年に旭川市がリニューアルし、ペンギンを水中から360度自由に観察できる『ぺんぎん館』など、毎年のように新施設を建設し、今や入園者数は過去最低だった平成8年の十倍以上の入園者数となるまで至った」(旭山動物園のホームページ:http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/zoo/siryou/history/jidai4.htmlによる)旨記載されている。

つぎに、申立人が提出の各甲号証について検討するに、甲第3号証によれば、「旭山動物園の冬の人気ものは、まだあります。ニ○○四年の暮れで三シーズン目に入ったキングペンギンの園内散歩です。・・・キングペンギンがよちよち歩きで外に出てきます。」、甲第5号証によれば、「知っトク情報」の欄に「冬は太り気味でダイエット目的に行われるキングペンギンの散歩」、甲第9号証によれば、「ロバ菓子司(申立人)が今月(2006年(平成18年)12月)から、旭山動物園限定『ペンギンのお散歩』のお菓子を販売した。・・・市から『旭山動物園』の名称使用の許可を得て、パッケージに入れた。」、旨が記載されている。

このように、「散歩するペンギン」がアトラクションとして評判を得ている実情をも考慮すると、本件商標と引用商標は、「の」の文字の有無並びに「おさんぽ」(お散歩)の文字と「ペンギン」の文字の語順が前後する差異があるとしても、「散歩するペンギン」の観念の記憶に基づいて、商品を購入しようとする取引者、需要者は、本件商標と引用商標を誤認、混同するおそれがあるといわざるを得ない。

また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一の商品である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

前記3の取消理由通知は、申立人が提出する甲各号証を当審において取消理由の証左として採用し、これに基づくものであり妥当なものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものと認められるから、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

なお、商標権者は、上記3の取消通知に対して、「商標登録がされたものが、登録異議の申立てによって取消される理由が分からない。」旨主張している。

しかしながら、登録異議申立制度は、商標権の設定登録後の一定期間に限り、広く第三者に、登録の取消しを求める機会を与え、登録異議の申立てがあれば特許庁が自ら登録処分の適否を審理し、登録処分に瑕疵がある場合にはその是正を図ることにより、登録の信頼性を高めることを目的とするものである

そして、本件については、当合議体が、申立人が提出した甲各号証を精査し、新たな拒絶理由を発見したので、これに基づいて取消理由を通知し、登録処分の是正を図ろうとしたものであって、妥当なものと認められる。

よって、結論のとおり決定する。

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