Trademark Appeal Case
ローマ字氏名の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900067(T2007−900067/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5001862号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成18年3月8日に登録出願され、第9類「液晶ディスプレイパネル」を指定商品として、同年11月10日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2656492号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成4年1月31日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年4月28日に設定登録され、その後、同16年4月20日に商標権存続期間の更新登録がされ、さらに、同17年5月6日に指定商品を第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」及び第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」とする書換登録がされているものである。
3 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)本件商標と引用商標は、その構成上、いずれも「コマツ」の称呼を生ずるものであるから、その称呼において類似する商標であって、かつ、指定商品も同一又は類似の商品であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)「コマツ」は、申立人の商号の通称及び商標として、広く一般に知られているから、これと称呼を同一にする本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
本件商標は、別掲(1)のとおり、構成中に「Comatsu」のローマ文字を有してなるところ、「Comatsu」の文字部分は、図形部分より浮き上がっているように表示されているものの、「Comatsu」のローマ文字を無理なく看取できるものであり、各文字自体も格別顕著な印象を与えるほどに特異な態様といえないものであって、この様な態様は、本件指定商品にあっては、いまだ普通に用いられる態様の域を脱するものとは認められないというのが相当である。
また、日常の商取引において、氏を表す場合は、必ずしも漢字のみに限らず、片仮名文字、平仮名文字、ローマ文字で表す場合も決して少なくないものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、構成中、「Comatsu」の文字部分を我が国において数多く存在する一般的な氏の「小松」をローマ文字で表したものと理解し得るというのが相当である。
そして、電話帳「ハローページ(東京都23区個人名全国版)東日本電信電話株式会社発行」によれば、「小松」を氏とする者が相当数掲載されており、「別冊歴史読本 日本の苗字ベスト 30000」(2003年3月25日 新人物往来社発行)によれば、「小松」を氏とする者が電話帳への掲載件数106位で平均件数40414件もの数であることが認められる。
そうとすると、本願商標に接する取引者、需要者は、構成中、「Comatsu」の文字部分をありふれた氏の「小松」をローマ文字で表したものと理解し得るというのが相当であるから、「Comatsu」の文字部分は、独立して自他商品の識別標識として機能を果たし得ない部分といわなければならない。
してみれば、本件商標中「Comatsu」の文字部分より「コマツ」の称呼を生ずるとし、その上で、本件商標と引用商標とが「コマツ」の称呼において類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである旨、及び「コマツ」は、申立人の商号の通称及び商標として、広く一般に知られているから、これと称呼を同一にする本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである旨とする申立人の主張は、いずれも理由がないものといわざるを得ない。
そして、本件商標と引用商標は、他に類似又は申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあるとするところがない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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