Trademark Appeal Case
濁音の称呼類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900203(T2007−900203/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5021845号商標(以下「本件商標」という。)は、「ベンダ」の片仮名文字を標準文字で書してなり、平成18年5月15日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」を指定商品として、同19年1月26日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同15号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきである。
第3 当審の判断
1 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第478316号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおり、「BENZA」の欧文字と「ベンザ」の片仮名文字を二段に書してなり、昭和30年7月1日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和31年3月19日に設定登録され、その後、4回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、平成18年9月6日に、指定商品を第1類「酸類,塩類,アルカリ,漂白粉(洗濯用のものを除く。),アラビヤゴム,にかわ(事務用又は家庭用のものを除く。),りん,エチルアルコール,グリセリン,硫黄(化学品),オゾン,酸素ガス,しょうのう,しょうのう油(化学品),蒸留水,人造しょうのう,炭酸ガス,はっかのう,はっか油(化学品),竜のう,硫黄(非金属鉱物)」、第2類「マスチック,松脂」、第3類「洗濯用漂白粉,じゃ香,粉末又は水液の人工又は天然の香精(精油からなる食品香精以外の食品香精を除く。),芳香油(しょうのう油(化学品)・はっか油(化学品)を除く。)」、第5類「薬剤(蚊取線香その他の蚊駆除用の薫料・日本薬局方の薬用せっけん・薬用酒を除く。),ばんそうこう,包帯,綿紗,綿撒糸,脱脂綿,医療用海綿,オブラート」、第10類「氷のう,水まくら」、第16類「事務用又は家庭用のにかわ,海綿(文房具)」及び第30類「食品香精(精油のものを除く。),食塩」とする指定商品の書換の登録がされたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
2 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「ベンダ」の片仮名文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ベンダ」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標は、「BENZA」の欧文字と「ベンザ」の片仮名文字を二段に書してなるところ、「ベンザ」の片仮名文字は、「BENZA」の欧文字の読みを特定したものというのが自然であるから、引用商標は、「ベンザ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「ベンダ」の称呼と引用商標より生ずる「ベンザ」の称呼とを比較するに、両称呼は、ともに3音からなるところ、第1音において「べ」、第2音において「ン」を共通にし、末尾音において「ダ」と「ザ」に差異を有するものである。
しかして、該差異音の「ダ」と「ザ」は、前者が破裂音であるのに対し後者が摩擦音であって、何れも明瞭に発音される音であるばかりでなく、その両音の前音が弱音(通鼻音)たる「ン」であることも相俟って、より一層強調されるものである。そうとすれば、当該差異音が、3音という短い音構成に及ぼす影響は大きく、両商標をそれぞれ一連に称呼したときは十分聴別し得るものであり、彼此相紛れるおそれはないものである。
次に、外観についてみるに、本件商標は「ベンダ」の片仮名文字を書してなるものであるところ、当該文字と引用商標中の「ベンザ」の片仮名文字とは、いずれも3文字よりなり、そのうちの「ベ」及び「ン」の2文字を共通にしてるが、第3文字において、「ダ」と「ザ」の文字の差異を有するものである。
しかして、我が国における通常の知識を有する者は、片仮名文字における「ダ」と「ザ」の各文字の字形・形象の相違を充分かつ明確に知覚しているといえるところである。
そうとすれば、通常の注意力をもってすれば、その差異は明らかに認識でき互いに見誤るおそれはないものである。
したがって、「ベンダ」の文字と「ベンザ」の文字の外観は、対比観察はもとより、時と所を異にした離隔観察においても明確に区別し得るものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも既成の観念を有する語を表したものともいえなから、観念上は比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点からみても彼此相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
3 商標法第4条第1項第15号について
「BENZA」及び「ベンザ」の文字は、申立人が、本件商標登録出願前より商品「かぜ薬」について使用し、申立人の業務に関わるものとして、我が国の取引者、需要者間に広く認識されていることは認められるとしても、上記2で述べたとおり、本件商標と引用商標とは相紛れるおそれのない別異の商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これが申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。
4 むすび
以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも該当しないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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