Trademark Appeal Case
称呼の類否と著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900210(T2007−900210/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5033700号商標(以下「本件商標」という。)は、平成18年8月17日に登録出願され、「Karisa」の文字を標準文字で書してなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年3月16日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由の要点
(1)本件商標は、登録異議申立人 カリタ(以下「申立人」という。)の所有に係る昭和45年7月8日に登録出願され、「carita」の欧文字を横書きしてなり、第4類「化粧せつけん、その他のせつけん類、香水、ヘアーローシヨン、その他の化粧品、香料類、その他本類に属する商品」を指定商品として、同47年6月14日に設定登録され、その後、平成14年10月30日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされた登録第968524号商標及び、同じく昭和55年7月11日に登録出願され、「CARITA」の欧文字を横書きしてなり、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、同59年4月20日に設定登録され、その後、平成16年7月7日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされた登録第1679565号商標(以下、一括して「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品中の「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標は、その指定商品中「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)また、申立人の商標「CARITA」は、申立人が「化粧品」に使用する商標として、日本及び世界各国において、取引者・需要者に広く知られた著名商標であるから、本件商標をその指定商品について使用した場合、申立人の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標は、それぞれ前記のとおりであるから、本件商標が「カリサ」の称呼を生ずる造語と認められるのに対し、引用商標は「カリタ」の称呼を生ずる同じく造語と認められるものである。
そうすると、この両称呼は、共に3音構成の第3音において、調音位置及び調音方法が相違する「サ」と「タ」の異なった音質の差により、それぞれを一連に称呼するときは、3音という短い音構成であることも相まって、全体の語感・語調が明らかに異なり、十分に聴別し得るものといわなければならない。また、観念においては、共に造語と認められるから比較し得ないものであり、前記の両商標の構成からみて、相違する字形の差により、外観においても、十分に区別できるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念、外観のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標の周知・著名性を立証するものとして申立人より提出された証拠によれば、「CARITA」の文字からなる引用商標が商品「化粧品」に使用され、この種業界においてある程度認識されていることは認め得るとしても、引用商標が、本件商標の登録出願前に我が国において商品(化粧品)に具体的に使用されてきた期間・その頻度、広告媒体等に関する証拠は数少なく、本件商標の出願後に作成(発行)されたインボイス、商品の紹介記事、雑誌の広告頁等の証拠が多いものである。
そうすると、これらの証拠によっては、引用商標が本件商標の出願前及び登録時に、我が国において商品「化粧品」を表示する商標として周知、著名であったものと認めることはできない。
加えて、本件商標は、前記(1)で認定、判断したとおり、引用商標とは十分に区別し得る非類似の商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、取引者、需要者が引用商標を連想・想起することはなく、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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