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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「造語の識別力と記述性」の商標審決・判断理由(審判番号:平成8年審判第20066号|拒絶査定取消・登録)

審判番号
平成8年審判第20066号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
造語の識別力と記述性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成8年審判第20066号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力と記述性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「超氷温」の文字よりなり、第7類「化学機械器具、食料加工用又は飲料加工用の機械器具、包装用機械器具、農業用機械器具、漁業用機械器具、たばこ製造機械、起動器、交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用のものを除く。)、交流発電機、直流発電機、電気洗濯機、電気ミキサー、電気ブラシ」を指定商品として、平成6年5月17日に登録出願され、その後指定商品については同8年7月31日付手続補正書により「化学機械器具、食料加工用又は飲料加工用の機械器具、包装用機械器具、農業用機械器具、電気ミキサー」と補正されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『超氷温』の文字よりなるところ、その構成中の『超』の文字は『ある限度・程度を越えている、飛び抜けて優れていること』等の意味を有し、商品の品質を誇示するものとして広く使用されており、また、『氷温』の文字は『食品が凍りはじめる直前の温度』を意味し、近年では、氷温帯で流通保存される食品が注目を浴び、氷温食品、氷温乾燥(冷凍)のように使用されているところからすれば、これをその指定商品中上記意味合いに照応するような商品、例えば、食品を氷温で加工する機械に使用するときは、取引者・需要者に商品の品質、機能を表示したと認識させるにとどまり、自他商品の識別力を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標を構成する「超」または「氷温」の各文字は、それぞれを個々別々にみれば原審で指摘する意味合いの語と理解されるとしても、この両文字(語)を連結した「超氷温」の文字が、本願商標の指定商品について、その品質、機能を表示するものとして一般に認識されているとか、またはそのようなものとして普通に使用されているといった事実は、当審において調査したが発見できなかった。却って、「氷温」の語については、請求人(出願人)会社の代表者山根昭美が、1970年代前半に果物が氷点下でも貯蔵でき、甘みが増す現象を発見、実際に凍り出すまでのマイナス温域を「氷温」と命名したのが始まりとされ、現在原審指摘の「氷温食品」「氷温乾燥」等の用例にもみられるように一般に浸透、定着している語といえるのも同人又は請求人(出願人)会社の事業の進展に負うところが少なくないものと認められる(1991年8月2日発行の日本経済新聞、1996年5月30日発行の朝日新聞大阪版夕刊、1998年3月11日発行の日経産業新聞)。そして、請求人(出願人)会社は、1985年に設立、以来氷温技術に関する研究開発を重ね、その技術の確立と応用、実用化を目指して事業展開をし、当該分野でのリーダー的存在として相当程度知られるに至っており、その研究開発の過程で、すでに実用化されている氷温よりさらに低い温度域が食品などの長期保存に有効である点に着目、その温度域を「超氷温」と呼び、理化学的に不安定で難しいとされていた該温度域での貯蔵技術をいち早く確立し、該技術の普及啓発、調査研究等の面でも中心的役割を担っていることが認められる(前記各新聞に加え1999年12月1日発行の日本食糧新聞)。

以上によれば、「超氷温」の文字は、食品などの長期保存に関する分野においては、現在実用化されている氷温よりさらに低い温度域をさす語として理解されるとしても、「氷温」ほどには一般に浸透、定着しているものではなく、本願の指定商品の分野にまで了知されているとは認め難いところであり、仮に該語を了知している者がいたとしても、そのような者は同時にこれを請求人(出願人)会社と関連づけて理解していることが多いものと認められる。そして「超氷温」の文字が「氷温よりさらに低い温度域」を意味するとしても、本願の指定商品との関係において、これが商品の品質、機能等の如き具体化された意味合いを直接または適切に表現する語であるとも認め難い。

してみれば、「超氷温」の文字よりなる本願商標は、これをその指定商品に付した場合にその商品を識別することができないものということはできないから、指定商品につき自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならず、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当するものとしてその出願を拒絶すべきでない。

その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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