Trademark Appeal Case
称呼類似性:中間音差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−6826(T2006−6826/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「CONVECTION」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、2004年12月20日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成17年1月7日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4255331号商標(以下「引用A商標」という。)は、「CONVICTIONシリーズ」の文字を標準文字で表してなり、平成9年11月11日登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,レコード,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,金銭登録機,現金自動預金支払機,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、同11年3月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく登録第4268705商標(以下「引用B商標」という。)は、「CONVICTION」の文字を標準文字で表してなり、平成9年11月25日登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,レコード,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,金銭登録機,現金自動預金支払機,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、同11年4月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(以下、これらの商標をまとめていうときは、「引用両商標」という。)
3 当審においてした審尋(要旨)
当審において、要旨以下の審尋を発して、相当の期間を指定して請求人に意見を述べる機会を与えたものである。
記
請求人(出願人)は、当審における平成18年6月15日付け提出の手続補正書により追加された請求の理由において、引用商標の権利者との合意交渉について言及しているところ、相当の期間を経過した現在においても、未だなんらの手続も行われておらず、進展がみられない。その後の状況について本件審判の審理を猶予すべき必然性のある釈明とともに、それを裏付ける書証、例えば譲渡交渉の進捗が明らかな書簡或いはFAX等の写しを提出されたい。
4 請求人は、前記3の審尋に対して、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本願商標は、「CONVECTION」の欧文字よりなるところ、該文字は、「(熱・大気の)対流、環流」等を意味する英語であって、その構成文字に相応して「コンベクション」の称呼及び「対流」等の観念を生ずるものである。
他方、引用A商標は、「CONVICTIONシリーズ」の文字よりなるところ、構成中の「シリーズ」の文字は、「連続性を持つ一連のもの」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)等の意味を有する外来語であって、商品の取引市場全般において、一連の商品群を表示するために普通に採択・使用されているものであるから、引用A商標の自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は、「CONVICTION」の文字部分にあるというのが相当であり、該文字部分のみをもって、取引される場合もあるといい得るものである。
したがって、引用A商標よりは、「CONVICTIONシリーズ」の文字に相応した「コンビクションシリーズ」の称呼のほかに、「コンビクション」の称呼をも生ずるものである。
また、該「CONVICTION」の文字は「確信、信念、説得力」等を意味する英語であるから、これよりは、「確信」等の観念を生ずるものである。
同じく、引用B商標は、「CONVICTION」の文字よりなるところ、構成文字に相応して、「コンビクション」の称呼及び「確信」等の観念を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「コンベクション」の称呼と引用両商標より生ずる「コンビクション」の称呼を比較するに、両称呼は、拗音を含め共に6音構成からなり、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を始め、5音についてその配列を含めて構成音を同じくするものであり、異なるところは、第3音の「ベ」と「ビ」の音の差異を有するに過ぎないものである。
しかして、該差異音「ベ」と「ビ」の音は、同行の有声破裂音(b)と母音(e)または(i)を結合した音節であり、調音方法を同一にするものである。
そして、これらが、聴者の印象に残り難い中間に位置するときには、この差異が、格別に短いとはいえない両称呼の全体に及ぼす影響は、決して大きいものということはできず、それぞれを一連に称呼するときには、全体の語感、語調が極めて近似したものとなり、彼此聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。
また、本願商標と引用両商標の欧文字部分をみるに、両者は共に10文字からなり、相違する文字は6文字目の「E」及び「I」のみであって、10文字中9文字を共通にする、外観上近似した文字構成からなるものである。
そして、本願商標と引用両商標は、それぞれ特定の意味を有する英語であるとしても、「CONVECTION」の語は、英和辞典(株式会社研究社 新英和辞典第6版)においては学習基本語彙に含まれておらず、また、「CONVICTION」の語は「大学入試から大学教養程度までの基本語」に含まれる程度の語であって、それぞれの意味合いが一般に良く知られ、親しまれているとはいい難いものであり、これらの語から生ずる観念において、その相違が明確であるとはいい難いものである。
してみれば、本願商標及び引用両商標は、欧文字部分の外観において近似した文字構成、配列であり、称呼においては聞き誤るおそれのあるものであって、欧文字部分より生ずる観念において、その差異が明確でないこと上記のとおりであるから、これらを総合して判断すれば、本願商標及び引用両商標は類似の商標というべきである。
そして、本願商標の指定商品は、引用両商標の指定商品と同一又は類似のものである。
以上のとおり、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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