Trademark Appeal Case
欧文字商標の称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−21132(T2006−21132/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ShIPTech」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類「電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電池,電線及びケーブル,配電用又は制御用の機械器具」を指定商品として、平成17年11月25日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第812690号商標(以下「引用商標」という。)は、「CIPTech」の欧文字を横書きしてなり、2003年3月26日デンマーク王国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成15年9月22日に国際商標登録出願され、第9類「Electric regulating apparatus; electronic apparatus and instruments; microscopes, microprobes for testing semiconductor chips; electronic circuits; integrated circuits, semiconductor chips.」及び第42類「Scientific and technological services as well as research and design in connection therewith, namely industrial analysis and research, design and development of electronic circuits, integrated circuits, and microprobes for testing semiconductor chips.」を指定商品及び指定役務として、同17年1月28日に設定登録されたものである。
3 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、本願商標と引用商標とは「シップテック」の称呼を共通にする称呼上類似の商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)称呼について
本願商標は前記1のとおり「ShIPTech」の欧文字よりなり、引用商標は前記2のとおり「CIPTech」の欧文字よりなるところ、両商標は、各構成中の欧文字が一部大文字と小文字の差異を有するものの、同じ書体、同じ間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表されているものである。そして、かかる構成よりなる両商標に対応する英語等の外国語には、「shiptech」及び「ciptech」の単語がないことから、これらの語は特定の読みをもって親しまれた欧文字とはいえないものであり、欧文字の綴り字の発音について厳密な知識を有しない一般人は、各人の知っている単語からの類推によって、これらを英語風に読もうとするものと解される。
ア 本願商標は、前半の4文字が「船」を意味する英単語として一般人に馴染みの深い「ship」と同じ綴りであることから、「シップ」と読まれるものということができ、また、後半の「Tech」は、英語の発音においては、「ch」が「k」と同様に発音される例(「technic」、「Christmas」等)も少なくないから、「テック」と読まれるものと認められる。
そうすると、本願商標の全体からは、「シップテック」の称呼が自然に生ずるものといえる。
イ 引用商標は、「CI」の綴りで始まるところ、いずれもよく知られている英単語であって「CI」の綴りで始まる「CITY」、「CINEMA」、「CIGARETTE」、「CITIZEN」が、それぞれ「シティ」、「シネマ」、「シガレット」、「シチズン」のように発音されるなど、最初の「CI」の文字が「シ」と発音されることは、英語においては珍しくないことからすると、引用商標全体を「シップテック」と称呼する場合も決して少なくないものというべきである。
ウ 請求人は、引用商標について、「CI」を「サイ」又は「サー」と称呼する例を挙げ、「シップテック」の称呼が生じる本願商標とは称呼上非類似である旨主張するが、「CI」の読み方について請求人主張のような例があるとしても、一般人の英語の知識では、各人の知っている単語からの類推によって必ずしも請求人主張のような例のみに基づいた読み方をするとは限らないから、請求人の主張は採用することができない。
(2)本願商標と引用商標との類否
ア 称呼について
上記(1)のとおり、本願商標からは「シップテック」の称呼を生ずることが明らかであり、他方、引用商標からは「シップテック」の称呼をも生ずると認められるから、本願商標と引用商標とは「シップテック」の称呼を共通にするものである。
イ 観念について
両商標は、ともに造語と認められるものであって、特定の観念が生じない以上、本願商標の観念と引用商標の観念とを比較することはできないから、本願商標と引用商標とは観念において明確な差異を有するものということはできない。
ウ 外観について
本願商標「ShIPTech」と引用商標「CIPTech」とは、語頭の「Sh」及び「C」の文字を除く残りの6文字「IPTech」を共通にしており、文字の配列も全く同じであるから、外観上の差異は、顕著とはいえないものである。
エ 総合判断
以上アないしウによれば、本願商標及び引用商標につき、その称呼、観念、外観によって両商標の指定商品の取引者・需要者に与える印象、記憶、連想等を、取引の実情を併せて総合して判断すると、両商標の称呼は同一であり、観念、外観上の差異は微弱であると認められ、両商標に接した取引者・需要者は、その出所について誤認混同するおそれが十分にあるものと認められる。
オ 請求人は、「SHIP」と「CIP」が、異なる権利者によって登録されているから、本願商標「ShIPTech」と引用商標「CIPTech」も非類似であると主張する。しかしながら、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、査定時における指定商品又は指定役務の取引の実情等を考慮して、個別具体的に判断すべきものであるから、「SHIP」及び「CIP」の構成からなる商標が登録されているからといって、このことから、「ShIPTech」及び「CIPTech」の構成からなる商標が類似しないということはできない。本願商標は、上記のとおり、引用商標に類似するものであって、このことは、「SHIP」及び「CIP」の構成からなる商標が登録されていることによっては左右されるものではない。
(3)結語
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似しており、かつ、その指定商品には引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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