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Trademark Appeal Case

子会社による商標使用の有効性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第31386号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2688800号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和60年2月18日に登録出願され、「ORIM VEXTA」の文字を横書きしてなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く) 電気材料」を指定商品として、平成6年7月29日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べている。

請求人が調査したところ、本件商標は、上記の商品について、商標権者によって継続して3年以上、日本国内において使用されていないものである。また、商標登録原簿には専用使用権及び通常使用権の設定登録がなく、使用権者が存在するとも思われない。

したがって、本件商標の指定商品中、上記商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、以下のように答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。

(1) 本件商標「ORIM VEXTA」は、「ビジュアルモーションプログラミングツールEPOに関するカタログ」(乙第1号証)に掲載されたCD−ROMに商標として用いられている。このCD−ROMは、電子計算機用プログラムを記憶させた磁気ディスクであり、上記「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する。

上記カタログは、1997年10月に作成されたものであり、1997年10月から1998年12月に至るまでの間、上記CD−ROMの販売に並行して、一般に配布されている。この事実は、乙第1号証の1,2および3にカタログと共に綴じられた証明書によって立証する。

(2) 上記カタログは、件外オリムベクスタ株式会社によって配布された。

オリムベクスタ株式会社(以下オリム社という)と被請求人であるオリエンタルモーター株式会社(以下オリエンタル社という)は、別法人である。しかし、オリム社は、オリエンタル社が100%出資した子会社であり、商法上、オリエンタル社と一体をなしている。この事実は、平成10年5月11日付、オリエンタルモーター株式会社の「監査報告書」に添付された第49期営業報告書、附属明細書の第7項「子会社に対する出資の明細及び各子会社が有する会社の株式の数」の欄の記載によると、オリエンタル社の出資額と所有株式に対し、オリム社の所有株式はゼロであり、このことから、オリム社がオリエンタル社の100%出資子会社であることが明らかである(乙第2号証参照)。

また、乙第1号証「カタログ」に掲載されているように、『オリムベクスタは、オリエンタルモーターの制御モーターを専門に担当するオリエンタルモーター株式会社のグループ企業』である。このことは、別の「カタログ」(乙第3号証)にも記述されており、また、オリム社の会社概要(乙第4号証)によれば、同社は、営業目的として、オリエンタル社のモーターのメータル制御システムなどの提供を行っている。

(3) このように、本件商標は、オリムベクスタ株式会社を介して、実質的に、オリエンタルモーター株式会社によって少くとも「電子応用機械器具及びその部品」について、使用されていたものであり、本件商標が、商標法第50条の規定に該当することはないものである。

よって、答弁の趣旨どおりの審決を求めるものである。

4 当審の判断

本件審判において被請求人より提出された乙第1号証の1に添付の商品カタログについてみるに、これは、「ビシュアル モーション プログラミング ツールEPO」と題する被請求人(商標権者)と通常使用権者の関係にあると認め得る「オリムベクスタ株式会社」の発行に係る商品カタログ(カラー)と認められるところ、このカタログの表紙右上には本件商標と同一と認められる商標が表示されており、その中頁に「コンピュータ用プログラムを記憶させたCD‐ROMディスク」が写真で掲載されていて、そのCD‐ROMディスクにも本件商標とほぼ同一と認められる商標が表示されていることが認められる。また、カタログの裏表紙の右下にこのカタログが1997年10月に作成したものであることが記載されている。

そして、上記の使用に係る商品「コンピュータ用プログラムを記憶させたCD‐ROMディスク」は「電子応用機械器具及びその部品」に属する商品と認められるものである。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において通常使用権者により本件審判の請求に係る商品について使用されていたことが認められる。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」の登録を取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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