結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2006−31383(T2006−31383/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2098833号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和61年6月20日に登録出願され、「クリーンガード」の片仮名文字を横書きしてなり、第20類「家具、畳類、建具、屋内装置品(書画及び彫刻を除く)屋外装置品(他の類に属するものを除く)記念カップ類、葬祭用具」を指定商品として、同63年12月19日に設定登録され、その後、平成11年1月26日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び弁駁の理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は、継続して3年以上日本国内において、その指定商品中「敷き物、屋内装置用布製品、その他の屋内装置品、ござ、花むしろ、人工芝」について、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者によって使用されていないのみならず、本件商標を使用していないことについて正当な理由が存することも認められないから、本件商標の指定商品中、上記商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
(1)被請求人はその提出に係る答弁書とともに乙第1〜4号証を提出し、本件商標を使用しているから、これが本件取消審判請求に係る指定商品「敷き物、屋内装置用布製品、その他の屋内装置品、ござ、花むしろ、人工芝」への3年以内の使用に該当する旨を述べている。
(2)登録商標と使用商品について
被請求人により提出された乙第1号証〜乙第4号証から商標の使用を検証する。
(ア)乙第1号証には、工場施設の内部と思しきイラストが描かれている。イラスト各部には番号が付され、「間仕切り用カーテン」、「トーメイドア」、「トーメイスーパークリーンガード」、「トーメイクリーンガードアコーディオンタイプ」等々、対応する商品(商標)が表記されている。記載内容から、商品は「クリーンルーム」、「食品工場(市場)」、「病院」、「冷凍倉庫」等に使用されるビニールシート、又はこれを素材とした「間仕切りカーテン」、「ドア(自動・手動)」、「ノレン」などであると推測できる。
(イ)乙第2号証は、被請求人が株式会社朝日熱学に宛てた見積書で、「市川市地方卸市場」における「スーパークリーンガード」の導入、及びその施工に係る費用と思われる。
(ウ)乙第3号証は、記載内容から株式会社朝日熱学からの商品サンプル、カタログの送付についてのファックスによる依頼状である。
(エ)乙第4号証は、被請求人が株式会社朝日熱学宛に送信したファックスで、埼玉県の「食品流通センター」の図面、及び「スーパーグリーンガード」を使用した施工に関する内容と思われる。
各証拠より、被請求人が使用を主張する商品は、加工又は半加工のビニールシートであり、施工を要する「建築専用材料」の一種と考えられる。
そこで請求人はこれら商品に対応する指定商品ついて、特許庁IPDLデータの調査結果を以下のとおり列挙する。
第19類 (07A03,07CO1,07EO1,07BO1)
ビニル製建築専用材料、ビニル製建築用シート、塩化ビニール製建築専用材料、プラスチック製ドア、プラスチック製シート・パネル、塩化ビニール製シート状床材、プラスチック製間仕切り用パネル板、プラスチック製移動間間仕切材、プラスチック製境界柱、折畳み式扉(金属製のものを除く。)、他(甲第3号証)。
これら商品は、旧法(昭和34年法)第7類に属し、被請求人が商標登録している旧法第20類(昭和34年法)の商品とは使用目的や用途が異なる。
したがって、被請求人が使用を主張する商品は、登録された指定商品には含まれず、よって、被請求人の主張は成り立たない。
被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第4号証を提出している。
(答弁の理由)
(1)本件審判請求書記載の請求の理由は、つまるところ被請求人が商標登録した「グリーンガード」が登録された内容の商品として3年間使用されていない、というものである。
(2)請求人は「請求人の調査によれば」と述べるが、その調査の内容は証拠として提出されていないので、具体的内容は全く判然としないが、被請求人においては、3年以内に繰り返しこの商品をホームページなどで宣伝し、その結果、現に販売の契約を締結している。
(3)いかなる根拠により3年間以上使用していないと主張するのか理解できないが、上記の実態について立証する書証を提出する。
(4)よって、本件審判請求は棄却されるべきである。
(1)商標法第50条の商標登録の取消を免れるための要件
商標法第50条の商標登録の取消審判にあっては、原則、その審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れないとされている。
(2)本件が、被請求人が提出した乙第1号証ないし同第4号証によって前記(1)の要件を満たすかについて、以下検討する。
(ア)乙第1号証は、工場内部のイラストを描いた被請求人が作成したホームページ(写し)と認められるところ、この証拠には、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標「トーメイスーパークリーンガード」が使用されているが、その商品と認められる表示には「間仕切りHACCP対応トータルシステム」、「・クリーンルーム、食品向け」「・病院向け」「・冷蔵、冷凍倉庫向けシェルター」と記載され、さらに、乙第1号証の下から6行目には「(ビニールシートの0.3mm〜5.00mmの種類)」及び「静電気防止、防虫、抗菌、耐候性、非転写/耐寒、超耐寒、防炎、パッキン用、耐摩耗性/遮音、耐熱、無毒性、一般、耐油/UVカット、遮光、ウエルディング、電磁波タイプ/紫外線吸収、工事建築用、野積用」の記載がある。
(イ)乙第2号証ないし同第4号証は、被請求人が取引先である「株式会社朝日熱学」宛てに発行したと認められる見積書(写し)及び被請求人が取引先である「株式会社朝日熱学」より受信したファクシミリ(写し)と認められるところ、これらの証拠には、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標「トーメイスーパークリーンガード」及び「平成17年7月6日」(乙第2号証)「平成17年2月9日」(乙第3号証)、及び「平成17年2月14日」(乙第4号証)の日付の記載がある。
(ウ)乙第2号証の2枚目「御見積書(写し)」には、名称の欄に「トーメイスーパークリーンガード/開口(W)10,000X(H)4,500 」、数量の欄に「4」、単位の欄に「面」、その下の名称の欄に「取り付け工事費及び諸経費」、数量の欄に「1」、単位の欄に「式」の記載、乙第4号証の2枚目には、「・・・下図の様な100m(「m」の上には平米を意味する数字の「2」の記載がある。)の面積の内部を空調し、周囲をトーメイスーパークリーンガードにて囲う計画があります。レールの下地(角パイプorC鋼)はこちらで考えますのでハンガーレール、スーパークリーンガードの見積りを作成頂けますでしょうか?」の記載、及び乙第4号証の3枚目の証拠をみると、「トーメースーパークリーンガド/54mX16m・・・工事は、PM3:00頃〜夜間、土、日です。」の記載がある。
(3)上記(2)から、以下の事実が認められる。
なお、被請求人は、前記(第3 被請求人の答弁)のとおり答弁したのみで、本件商標がいかなる商品に使用されていたかの説明がない。
(ア)乙第1号証には、「ビニールシート0.3mm〜0.5mmの種類」の下最終行中に「工事建築用」の記載があるから、被請求人が本件商標を使用しているとする商品には、「工事建築用」の「加工又は半加工のビニールシート」が含まれるものと認められる。
(イ)乙第2号証によれば、被請求人は、本件審判請求の登録日前3年以内(平成15年12月5日から同18年12月4日)である「平成17年7月6日」に、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標「トーメイスーパークリーンガード」を付した商品4面を販売し、その取り付け工事を請け負う見積書を株式会社朝日熱学宛てにFAXで送付していることが認められる。
(ウ)被請求人が本件商標を使用しているとする商品は、乙第1号証から「加工又は半加工のビニールシート」であることが認められ、また、乙第2号証の「見積書(写し)」に取付工事費の記載があること、及び乙第4号証の3枚目の「工事は、PM3:00頃〜夜間、土、日です。」の記載からすると、施工工事を要する「建築専用材料」の一種と認められるものである。
そうすると、この施工工事で使用した「加工又は半加工のビニールシート」は、本件取消請求に係る旧第20類(昭和34年法)に属する「敷き物、屋内装置用布製品」等の商品とは生産者、使用目的又は用途等を異にする、旧第7類(昭和34年法)に属する、現行、第19類の「プラスチック製建築専用材料」の範疇に属するものとみるのが相当である。
そうであるならば、被請求人が使用しているとする商品は、本件取消請求に係る指定商品には含まれないものである。
そして、他に、本件商標が本件取消請求に係る指定商品について使用されていたことを証明する証拠は見当たらない。
(4)まとめ
してみれば、被請求人が本件商標を使用している商品は、本件取消請求に係る商品ではないから、本件商標は、審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれもが、請求に係る商品について使用していなかったものといわざるを得ず、また、被請求人、専用使用権者及び通常使用権者のいずれもが、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていないものであるから、被請求人より提出されたいずれの証拠によっても、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人が本件商標をその指定商品中、本件取消請求に係る商品「敷き物、屋内装置用布製品、その他の屋内装置品、ござ、花むしろ、人工芝」について使用していたと認めることはできない。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その指定商品中、本件取消請求に係る上記商品の登録を取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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