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Trademark Appeal Case

著名商標と関連商品の混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−26728(T2006−26728/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、第29類「乳製品」を指定商品として、平成18年1月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、「本願商標は、株式会社えひめ飲料(愛媛県松山市安城寺町478番地)が、商品『みかんジュース』等について使用した結果、取引者、需要者間において広く認識されている商標『ポン』(やや図案化してなる。)と同じ態様『ポン』の文字よりなるものであるから、これをその指定商品に使用するときは、他人の業務(株式会社えひめ飲料)に係る商品であるかの如く誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「ポン」の文字(以下「引用標章」という。別掲2)の著名性について

原審においていて引用された「株式会社えひめ飲料」は、1998年に発足した「愛媛県農業協同組合連合会(以下「県農えひめ」という。)」が出資し、2003年に果汁の加工を主な事業とする、果汁飲料などの生産、開発、販売をおこなう会社として設立されたものであって、現在は、清涼飲料、果実飲料を取り扱う我が国の飲料メーカーの一である。

また、「株式会社えひめ飲料」のホームページ、新聞記事の情報によれば、みかんの生産量が全国でトップクラスである愛媛県においては、1952年にポンジュースと名付けたみかんジュースを発売し、その後、「ポンブランド」と称されるようになったみかんジュースの生産、販売の業務は「愛媛県青果農業協同組合連合会」、「県農えひめ」、「株式会社えひめ飲料」に順次引き継がれると共に、「ポン」の片仮名文字よりなる引用標章の使用も前記各事業者に継承されてきたことを窺い知ることができる。

そして、1998年以降は「県農えひめ」が、商品「みかんジュース」等に、「ポン」の片仮名文字よりなる引用標章を付して使用しており、さらに、2003年以降は「株式会社えひめ飲料」が商品「みかんジュース」等に、「ポン」の片仮名文字よりなる引用標章を付して使用しているものと推認することができる。

そうすると、「ポンブランド」と称されるみかんジュース等を取り扱う事業者が、前記のように変更されてきているとしても、本願商標の登録出願前である1952年から永年の間、商品「みかんジュース」等に「ポン」の片仮名文字よりなる引用標章が使用されているとみるべきであって、また、少なくとも本願商標の登録出願時には、「株式会社えひめ飲料」の取り扱いに係る「みかんジュース」等に付した「ポン」の片仮名文字よりなる引用標章が、取引者、需要者間において広く知られると共に、著名となっているものと認められ、さらに、これが現在も継続しているものと判断するのが相当である。

なお、この引用標章の著名性については、請求人も認めるところである。

(2)商品の出所の混同のおそれについて

本願商標は、別掲1に示すとおり、特異な態様の「ポン」の片仮名文字よりなるものであり、他方、原審引用標章は、別掲2に示すとおり本願商標と酷似する特異な態様の「ポン」の片仮名文字よりなるものであって、これらが類似するものであることは、明らかである。

そして、本願の指定商品である「乳製品」と、「株式会社えひめ飲料」の業務に係る商品「みかんジュース」とは、必ずしも生産、製造業者を同一にするものではないが、「乳製品」中には「牛乳、乳酸飲料、乳酸菌飲料」等の商品も含まれており、いずれもアルコール類を含まない飲料として、流通、販売されるものであって、商品の販売場所及び取引者、需要者等の相当部分が共通している極めて密接な関連性を有している商品ということができる。

してみれば、別掲2に示すとおりの「ポン」の片仮名文字よりなる引用標章が、「株式会社えひめ飲料」の業務に係る「みかんジュース」等に付された特異な態様の著名な標章であること、商品がお互いに密接に関連していること、加えて、昨今の食品業界における多様化する事業展開の実情等を総合的に勘案すると、本願商標をその指定商品に使用するときは、その商品が前記「株式会社えひめ飲料」あるいは同会社と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

なお、請求人は、「株式会社えひめ飲料と請求人との間で交わした覚書によって、本願商標の設定登録後は、請求人から株式会社えひめ飲料へ当該権利を譲渡するため、商品の出所の混同を生ずるおそれはない。」旨、主張しているが、これをもって、審決時に商品の出所について混同を生じさせるおそれはないと解することとはなり得ないものであるから、この主張を採用することはできない。

(3)まとめ

したがって、本願商標は、商標法第4条第1号第15号に該当するとして拒絶した原査定は妥当であって、これを取消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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