1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年11月17日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1835118号商標(以下「引用商標」という。)は、「箱入り娘」の文字を横書きしてなり、昭和58年7月14日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同61年1月24日に設定登録され、その後、平成18年2月1日に第29類、第30類、第31類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は別掲のとおり、赤色の円形内に白抜きで「五島」及びそれよりかなり小さく「はこいりむすめ」の文字を二段に表し、当該円形図形の背後に重なるように、金色の箱の中に、その箱から赤色の衣装をまとった女性及び数種の魚を配し、その下には赤色で大きく縦書きで「五島箱入娘」の文字を表してなるものである。
そして、本願商標の構成中、赤色の円形内に白抜きで二段に書された「五島」及び「はこいりむすめ」の各文字部分は、外観上まとまりよく一連一体的に構成され、「はこいりむすめ」の文字部分は、「五島」の文字に比較してかなり小さく表されていることから、「はこいりむすめ」の文字部分のみに着目され看取されるとはいい難いものである。
また、前記図形及び文字の下部に、赤色で顕著に大きく縦書きされた「五島箱入娘」の文字は、同書・同大・等間隔に表されて、該文字全体として外観上まとまりよく一体的に表現されていて、しかも、全体から生じる「ゴトウハコイリムスメ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
さらに、たとえ「五島」の文字部分が、「長崎県の五島地域」を意味する語であるとしても、かかる構成においては特定の商品の産地、販売地を表すものとして直ちに理解できるものともいい難いものであるから、むしろ全体として特定の観念を有しない一種の造語よりなるものとみるのが自然である。
そうすると、本願商標は、二段に書された「五島」「はこいりむすめ」及び「五島箱入娘」の構成文字全体に相応して「ゴトウハコイリムスメ」の称呼のみを生じるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標より「ハコイリムスメ」の称呼が生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。