sokuhyo

Trademark Appeal Case

「PHOENIX」と「Phenix」の称呼・観念類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−18276(T2004−18276/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「PHOENIX」の欧文字を標準文字で表してなり、第12類「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」を指定商品として、平成15年10月24日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2609793号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和59年8月8日登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品および附属品」を指定商品として、平成5年12月24日に設定登録され、その後、同15年9月9日に存続期間の更新登録がなされ、さらに、第6類「いかり,金属製ビット,金属製ボラード」、第9類「消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター」、第12類「船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),エアクッション艇,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」、第13類「戦車」、第19類「ビット及びボラード(金属製のものを除く。)」及び第22類「ターポリン,帆」を指定商品とする書換登録が同年10月1日になされ、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第2680187号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成3年7月27日登録出願、第12類「自動車の部品および附属品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同6年6月29日に設定登録され、その後、同16年1月27日に存続期間の更新登録がなされ、さらに同年12月15日に第6類、第9類、第12類、第13類、第19類及び第22類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録がなされ、その後、同18年1月19日に指定商品中の第12類「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」について、その登録を取り消す旨の審判の確定登録がなされ,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)引用B商標との類否について

引用B商標は、商標権の一部取消審判により、その指定商品中の第12類「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」について取り消された結果、本願商標の指定商品とは抵触しないものとなった。

したがって、引用B商標をもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)引用A商標との類否について

本願商標は、「PHOENIX」の欧文字を横書きしてなるところ、これは「不死鳥」等を意味する英語として一般に知られているものであるから、その構成文字に相応して「フェニックス」の称呼及び「不死鳥」の観念を生ずるものである。

他方、引用A商標は、別掲(1)のとおり、上下の横線を平行に表した横長小判型図形の右側部分を、左斜め下に傾斜する直線で表した輪郭内に、下から3分の1程度の高さに横線を表してその下部を黒塗りとし、その内側上部に白抜きで小さく「IZUMIIND.CO.,LTD.」の文字を表し、その横長小判型輪郭内の上部3分の2ほどの空間に大きく太字のゴシック体風の字体で「Phenix」の欧文字を表してなるものであるところ、構成中の文字部分と図形部分とが常に一体としてのみ把握されるとする事情も見当たらないものであり、またその「Phenix」の文字部分が、太字で大きく表されていることも相俟って、ひときわ看者の注意を強く惹くものであるから、引用A商標に接する取引者、需要者は当該文字部分に着目し、これより生ずる称呼によって取引される場合もあるといい得るものである。

そして、該「Phenix」の文字中の「P」の文字の円形部分が真円に描かれ、「h」の一部と重なっているとしても、これは一般に用いられる程度の表示方法であるといい得るものであって、「Phenix」の文字を表示したものであると容易に看取されるものである。

かつ、該「Phenix」の文字は、英語の「phoenix」の米語表現であって、同義語と認められるから、引用A商標は、大きく顕著に書き表された該文字部分より、「フェニックス」の称呼及び「不死鳥」の観念を生ずるものである。

そうとすれば、本願商標と引用A商標は、「フェニックス」の称呼及び「不死鳥」の観念を共通にする、称呼及び観念上類似の商標であるといわざるを得ないものであり、かつ、本願商標の指定商品は引用A商標の指定商品に含まれるものである。

さらに、本願商標の「PHOENIX」の文字部分と引用A商標中の「Phenix」の文字部分は、大文字と小文字の違い、及び「O」の文字の有無の差異はあるとしても、いずれも欧文字であるから、該文字部分において外観上の近似した印象、連想を生じさせるおそれがあることも否定し得ない。

請求人は、商標の類否は称呼の面のみならず、外観及び観念上も含めて総合的に考察すべきであるとし、本願商標及び引用A商標が、文字部分において生ずる称呼及び観念において共通性を有するとしても商標全体として紛らわしいものではないこと、及び、引用A商標の構成中の「IZUMIIND.CO.,LTD.」の文字が本願商標との区別を極めて容易にする旨主張する。

しかしながら、図形の持つ情報伝達力を軽んずるべきではないとしても、情報媒体が多様化した現代社会においても、電話や電子メール等での取引確認など、未だ商標構成中の文字部分による情報伝達力は否定できないものであって、引用A商標についても、横長小判型輪郭の図形部分を含めた商標全体のみならず、当該商標中の文字部分より生ずる称呼によって取引される場合もあり得るというのが相当である。

そして、引用A商標の構成中の「IZUMIIND.CO.,LTD.」の文字部分からは「イズミインドシーオーエルティディ」の称呼及び「イズミ工業株式会社」程の観念を生じ、これに接する取引者、需要者は、当該文字部分から、これを商標権者を表示するものであると認識することは窺えるとしても、「Phenix」の文字が大きく顕著に書き表され、またこれより生ずる「フェニックス」の称呼も促音を含めて4音と短く、良く知られ親しまれた語であって、称呼しやすいものであることからすると、引用A商標の構成中の「Phenix」と「IZUMIIND.CO.,LTD.」の二つの文字列を一体的にのみ把握して認識するとはいうことができず、該「Phenix」の文字部分から生ずる「フェニックス」の称呼をもって取引に資される場合も少なくないというのが相当である。

したがって、請求人の上記主張は採用することができない。

してみれば、本願商標と引用A商標とは、その称呼及び観念において共通している上、外観においても、「PHOENIX」及び「Phenix」の文字部分において近似した印象を生じさせるおそれがあるから、商標がその外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶及び連想等を総合して全体的に考察すると、本願商標と引用A商標は類似しているということができる。

また、本願商標の指定商品は引用A商標の指定商品に含まれるものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。