Trademark Appeal Case
オールインワンの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第14835号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「オールインワン」(標準文字による商標)の片仮名文字よりなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成10年2月26日に登録出願されたものである。
2 原審における査定の理由
情報関連機器の分野においては“機器を構成する各装置が全部一つの筺体にコンパクトにおさまっているタイプ”が登場し、これを「オールインワン(all in one)」と称している事実があることから、本願商標を指定商品に使用しても、単に商品の形状・品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「オールインワン」の片仮名文字よりなるものである。該語は、請求人の提出した辞書等に下着の一種を意味する語との記載もあるが、「日経パソコン新語辞典96年版」(1995年9月27日日経BP社発行)322頁、オール・イン・ワン・パソコンの項、及び「知恵蔵1999」(1999年1月1日朝日新聞社発行)858頁、オール・イン・ワンの項には、「パソコン本体とディスプレイや各種ソフトウエアがセットになった機種」等の意を有する語として掲載されていることから、これをその指定商品中のコンピュータに使用しても上記の意を認識させるものと認められる。
また、本願商標の指定商品中の「電子応用機械器具及びその部品」の実際の取引において、前記意味を有するものとして、例えば、日本電気株式会社がコンピュータソフトウエアを組み合わせたノートブック型パーソナルコンピュータについて「コンパクトオールインワンノート」の語を、また、同様に富士通株式会社がコンピュータソフトウエアを組み合わせたノートブック型パーソナルコンピュータについて「オールインワンノート」の語を使用している事実がある。
そうとすれば、本願商標をその指定商品中の例えば「電子応用機械器具」について使用する場合、これに接する取引者、需要者は、前記事実から、単にコンピュータ本体と周辺機器及びソフトウエアを組み合わせたパーソナルコンピュータであることを容易に認識し、理解するにとどまるというのが相当である。
してみれば、本願商標は、商品の内容等品質を表すものと認められる「オールインワン」の文字を普通に用いられる方法で表示したにすぎず、本願商標をその指定商品に使用しても、取引者、需要者は単に商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としては認識しないと言うのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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