結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第30161号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2582770号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成3年2月5日に登録出願され、「Dream Cast」の文字を横書きしてなり、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)機械要素(但し、金属加工機械器具、土木機械器具、荷役機械器具、ミシン、冷凍機、冷却機、冷却筒、製氷機、冷却蒸発機、ガス冷蔵庫、火災報知器、盗難警報器、鉄道用信号機、てんてつ機を除く)」を指定商品として、平成5年9月30日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べている。
(1) 本件商標は、登録後3年を経過しているものであるが、請求人の調査した限りにおいては、日本国内において継続して3年以上その指定商品中「遊園地用機械器具」について、本件商標が使用されている事実を見出すことが出来なかった。なお、商標登録原簿に、専用使用権者の登録はない。
したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者の何れもが、その指定商品中「遊園地用機械器具」について使用していないものであるから、商標法第50条第1項の規定に該当する。
(2) 答弁に対する弁駁
ア 被請求人は、本件商標「Dream Cast」をその指定商品中「その他の機械器具で他の類に属しないもの」に使用していると述べているが、本審判の取消対象商品である「遊園地用機械器具」に使用していることを何等主張もせず立証もしていない。
これは、取りも直さず被請求人等が、本審判の取消対象商品「遊園地用機械器具」に本件商標を使用していないこと、そして、被請求人自身がそのことを誰よりも承知していることに他ならない。
イ 被請求人が本件商標を使用しているとする商品は、同人提出の答弁書、証拠資料から明らかなように「鋳造機」であることが明白である。
そして、鋳造機は、金属を溶かし、鋳型に流し込んで所要の形を作る機械であるので、「線材押し出し機、線材線引き機、圧延機、製管機」等と同様「産業機械器具」中の「金属一次製品製造機械器具」に属するものというべきである。
したがって、被請求人が本件商標を使用しているとする商品は、「遊園地用機械器具」はおろか「その他の機械器具で他の類に属しないもの」でもないことは明らかである。
ウ 被請求人は、本件商標は同人の使用により周知となっているのものであるから取消されるべきでない旨述べているが、被請求人提出の答弁書からは当該商標の周知性が認められないのみならず、周知商標は不使用商品についても取消を免れるとの主張も何等法的根拠のないものであるから、妥当性を欠き反論すべくもない。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として資料1ないし6(枝番を含む。)を提出している。
(1) 本件商標は、別添証拠に示すように周知商標であることから、仮に指定商品中の同一分類中の一部が使用されていないとしても、同一指定商品中の他の商品を使用している以上、その取消の対象に該当しないものであって、そのような請求人の主張には何等の妥当性をも見出すことが出来ない全く失当なもので到底承服できない。
(2) 本件商標は、別添証拠に示すように平成2年(1991)5月頃から旧指定商品第9類の特に「その他の機械器具で他の類に属しないもの」において製造・販売活動を活発に行い、「Dream Cast」として極めて周知商標として全国的に知られている。
すなわち、証拠資料として添付した資料1〜6に掲げるように、(株)ASABAカタログとして証拠資料1には綜合カタログ(資料1−1)、和文カタログ(資料1−2)、英文カタログ(資料1−3)及びインターネットのホームページ(1997年11月7日開催)(資料1−4)のそれぞれには「Dream Cast」としてのマークを広く使用し、また、新聞広告として、例えば日刊工業新聞社(資料2−1)における全国版に全面広告すると共に、各種展示会に出品し、その一例として、「‘91新素材展」(主催=日本経済新聞社)の開催概要(資料3−1)、ガイドブックのコピー及び会場案内(資料3−2)、ナレーションの原稿(資料3−3)及びその写真集(資料3−4)などに、夢鏡(Dream Cast)を、さらには、毎年のように、例えば、「‘92新素材展」(主催=日本経済新聞社)の開催概要(資料4−1)、会場案内(資料4−2)及びその写真集(資料4−3)を広く知らしめると共に、東京国際見本市会場にも「サーモテック‘93」(主催=財団法人 日本工業炉協会)の開催のガイドブック(資料5−1)、その写真集(資料5−2)のように本展示会にて、夢鏡(Dream Cast)を出展、またパネルによって「Dream Cast」を紹介し、同様に例えば「サーモテック‘97」(主催=財団法人 日本工業炉協会)の開催のガイドブック(資料6−1)、その写真集(資料6−2)のように本展示会にて、ライティングパネルにて「Dream Cast」を毎年、上記のように紹介し、広く世に知らしめている周知商標として全国的に知れ渡ったマークである。
したがって、このマークを仮に、同一指定商品中の「遊園地用機械器具」に使用していないとの理由で、取消審判を請求したとしても、同一指定商品中の「遊園地用機械器具」について、請求人の商標である「DREAMCAST」を使用することは、あたかも株式会社浅葉の商標である「Dream Cast」と同一又は類似商標を使用しているとの認識を与え、誤認混同を生じる可能性が極めて高いことから、取消の対象に該当しないものであることは明白である。
(3) また、指定商品の関係からも旧指定商品第9類を対象として商標登録され、その後、新しい商品が時代と共に発生したことにより、その該当する分類が現在の指定商品区分である第7類に分類されたとしても、その経緯からも、旧第9類の「その他の機械器具で他の類に属しないもの」の一つとして「遊園地用機械器具」が分類されていた以上、その「遊園地用機械器具」をたまたま使用していないとしても、同一分類に属する指定商品である、従来の第9類である指定商品に広く使用されている以上、同一分類に属する「遊園地用機械器具」を使用していないことを理由に機械的に取消の対象に該当するということは出来ない。
すなわち、旧指定商品の「その他の機械器具で他の類に属しないもの」の中に、「遊園地用機械器具」が入ることから見ても、指定商品は同一であり、しかも「DREAMCAST」が「Dream Cast」商標と称呼を同一とし、また外観においても類似の範囲にある以上、「DREAMCAST」の商標を使用することは、「Dream Cast」商標と誤認混同を生じる可能性が極めて高いものであり、これをもって取消の対象に該当するものではない。
(4) 以上述べたように、本件商標は、同一指定商品に使用して極めて周知商標であり、かつ、「遊園地用機械器具」が本件登録時の旧指定商品である第9類中の「その他の機械器具で他の類に属しないもの」に属していたこと、並びに請求人の使用する「DREAMCAST」が本件商標である「Dream Cast」と称呼を同一として、また、外観においても類似の範囲にある以上、これらを勘案すれば、請求人の主張は何等の妥当性をも見出すことが出来ない全く失当なものであり、請求は成りたたないこと明らかである。
商標法第50条による商標登録の取り消し審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品について当該商標を使用していることを証明し、又は使用していないことについて正当な理由があることを明確にしない限り、その登録の取り消しを免れない。
そこで、本件審判において被請求人より提出された資料1ないし6(枝番を含む。)についてみるに、資料1‐1ないし4は、被請求人と認められる「株式会社ASABA」の作成に係る製品カタログ又はインターネットのホームページと認められるところ、これらには本件商標の使用と認められる商標が表示はされているが、掲載されている機械は「超小型連続鋳造機」とあり、該機械の写真及びその機器構成(位置図面)が掲載されているものである。また、資料2‐1は、1996年11月12日発行の「日刊工業新聞」(写し)と認められるところ、この紙面に広告掲載されている本件商標の使用と認められる商標が表示されている機械は、資料1の機種と同じ「超小型連続鋳造機」であることが認められる。
さらに、資料3ないし6(枝番を含む。)の各資料は、いずれも「連続鋳造機」に関するものであり、かつ、本件審判請求の登録前3年以前のものであったり、本件商標の表示がなされていないものである。
その他、商品「遊園地用機械器具」について本件商標が使用されている事実を示す証左は見出せない。
そうすると、これらの証拠によっては、本件取消請求に係る「遊園地用機械器具」に本件商標が使用されているものとは認められない。
してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件審判の請求に係る指定商品「遊園地用機械器具」について、被請求人、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、使用されていたものとは認められず、かつ、使用をしていないことについて正当な理由があったものとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「遊園地用機械器具」についての登録を取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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